冒涜

愛創造

冒涜

 星々の輝きすらも曇る、暗黒の底に、我々は遂に宝石箱を発見した。旧き神々が施したと称される枝の印が、穏やかな波の如く剥がれて往く。病的なまでに堕落して終う感覚は、我々の最後に相応しく、新たなる生命の幕開けに『畏』ろしい。生娘のように純白を纏い、異次元を纏い、焼け野の景色を覗き込んだなら。我々は一個の魂に成り果てるべきだと認識出来よう。脳髄に鉱石を埋め込んで、一部を切断接続し、悪夢のような怪奇・回帰(インスマス)を現実に映すのだ。たとえ誰かに嘘偽りの物語だと嘲られても真実は未知だと跳ね除けろ。実際に見た事のない中身を掬い出すのは我々なのだ。愚かで哀れな連中に唯一の極光(オーロラ)は訪れない。尖塔の上から舞い降りる、獣の舐りを忘却した罪人どもめ。暗黒のファラオや人面の鼠、壁を駆ける奴等の音色。今一度精神に刻み尽くすべきだ。我々は原点に。根源に抱かれねば成らない。アザトートの断片を世に蔓延させねば死に耐えるのだ。失うのは生命ではない。我々個人個人の心だと理解せよ。殺し合い。書き遭い。時には愛する。貪るような美しい詩に『視』を浸すのだ。ああ。高原の先には何が存在する。階段を降った其処には神官が……ズーグの輪郭が我々を拒絶して在るぞ。構うものか。我々は協力と歓迎を得て、虹色の衣を確認したのだ。夢見る銀色は化身のように思えたぞ。ええい。喧しい。我々に逆さ蟾蜍の言の葉など不要。流れるのみ。溢れるのみ。爛れるのみ。濁るのみ。

 五感は既に谷底だ。ドールの唾が如く、我々は醜悪に注がれるのだ。可知可知かちかちるユッグゴトフの外殻。応えたのは我々なのだ。血を。脳漿を。混ぜて交ぜて雑ぜて撒世て――此れが真の宝石だ。知るが好い。我々の行った崇拝を。必要不可欠な養分は、忌まわしき『もの』だと読み解くが良い。偶頭偶頭くとぅくとぅと搔き、書き、描き、乱されるのは。乱すのは。我々の中身と彼の中身だ。


 ノイズは聞こえるのか。

 いあ。しゅぶ=にぐらす。


 

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冒涜 愛創造 @souzou_Love31535

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