お手紙の代筆業を営む「月凪」さん。彼女のお客様は、可愛らしい森の動物たち。不思議なゆるふわファンタジーの世界が広がります。実は、ある事情を抱えて学校に通えずにいる彼女。ある代筆依頼を受けたのがきっかけで、そんな彼女を取り巻く環境が大きく変化し始めて――。ファンタジーなできごとの中に、温かな心の通い合いを見ることができます。月凪さんの優しいお店へ、ぜひ一度ご来店ください♬
主人公のツキナギは学校にも行かずに代筆屋をやっています。それも動物相手に。なぜ?読み進むにつれ、その謎は明らかになっていきます。それと同時に読み手の心に希望が生まれてくることでしょう。短編で完結していますが、その後のことを想像すると明るい未来しか考えられません。ストレスのないゆるふわファンタジー、疲れた時に効きます。
現代ドラマとファンタジーが入り混じったような作品。セーラー服が似合う女の子が「代筆屋さん」として、人の言葉を話す動物たち相手にお仕事をする話です。柔らかい文体で読みやすく、もっと話が進めば、子供向けの作品としても、大人向けの癒しとしても文句なしでしょう!で、何が一番ファンタジーしてるかといえば…………小道具が全体的にアナログ!そろそろ物のイメージがぱっと出てこない世代もいるかもしれない。そういった意味では、むしろ新鮮だったり。
引き締まった文章ですらすら読めた。 複雑な家庭を想像せしめる主人公の仕事ぶりは真剣そのもの、無邪気な客との対比に心が落ち着く。 決して良い事づくめな商売ではないのだろうが、元気に代筆を続けて欲しい。