降霊術の失敗

玉手箱つづら

降霊術の失敗

 もう七月も半ばだというのに、梅雨がいつまでも明けきらない。気温ばかりが夏をせっつくように高まって、蒸しあげられたぬかるめは室内にあっても肌に張り付いた。

 目の前でろうそくの火が揺れる。その奥には、私と向かい合う形で座った降霊術師がうなだれている。若く、整った顔の男だった。頬をひとすじ、汗が伝う。

 その汗をろうそくの火がジュッと呑み込むさまを夢想しながら眺めていると、術師が小さく口を開いた。

「すみません」

 重い──振幅の無い声。

「失敗です」

 術師の指がろうそくの火を摘まむようにして消す。つい先ほどまでヒリヒリと張りつめていた閉めきった部屋の空気が、小さな氷を融かしたようにぬるく弛緩していく。

 失敗か。まあ、そういうこともあるか。

 遮光カーテンが開かれ、曇り空の、弱い光が部屋に差し込む。

「電話……電話を、掛けなければなりません。申しわけありませんが、ここでお待ちください」

 そう言って、術師は部屋を出た。ひどく青ざめた顔をしていた。

 その顔がどうにも作り物には見えず、インチキではなく本当に降霊術をしていたんだな、と思った。そしてそれは本当に失敗したんだな、とも。

 仰々しい降霊術の道具が、外光に晒されて白々しくねじけている。ここがつまらない住宅街のなかの一軒家であることが、ぼんやりと思い出された。

 信じているというほどではなかったが、こうして興奮が醒めていく感覚に、私もやはり期待していたのだと気付かされる。


 善き人と語らいたかった。しかし、諦めねばならないようだ。


 私はもうじき死ぬらしい。医者には余命三ヶ月だと宣告された。病名はやたらと長くて覚えていない。もうどうにもならないという事実の前に、そんな気力はかき消されてしまった。

 ただ、大人がかかるのは珍しい病気だという説明だけは、なぜだか頭に残った。大抵は就学前の幼い子どもが罹り、そして一月ももたずに死んでいく──そんな病らしい。今現在不自由なく生活が送れているのも、三ヶ月も生きられるのも、大人の体力がもたらすボーナスのようなものだと言っていた。

 定年で会社を去って三年、久々に聞く「ボーナス」の響きはどこか間抜けで、ありがたみも感じられなかった。そもそも、汗水流して働き続けてようやく手に入れた老後の時間を、ただ生きるだけでボーナスもないものだ。そんなのは、あまりにも遣る瀬ない。

 そんなことを考え、年甲斐もなくいじけて、半月ほどを何もせずに過ごした。

 そうしてある日コロッと気持ちが転じて、ボーナスと言うならいっそ使いきってしまおう、という気になった。何もしないでいる生活に飽きてしまったのかもしれない。ともかく、死ぬ前にやりたいことを全部やろう、と思い立った。一日かけて、ああでもない、こうでもない、と頭を捻った。

 その結果、存外「やりたいこと」の無い、まっすぐに死へ向かう自分を知った。



 術師が部屋に戻ってきた。盆にペットボトルを一本乗せている。

「お待たせして申しわけありません。少ししたら、私の師が参ります。そこで説明がありますので、今しばらくお待ちください」

 そう言って差し出されたペットボトルにはラベルがなかった。中身は透明で、常温で保存していたのか、まったく冷えていない。

「どうも。……と言うと、その方が、降霊術の続きをしてくださるのでしょうか」

 術師は目を伏せて、小さく首を横に振った。

「いいえ。降霊術は失敗しました」

 言ったきり、術師は黙りこんでしまった。私は所在なく火の消えたろうそくの先を見つめた。

 善き人と語らいたかった。術師に降霊を頼んだ死者のプロフィールを、頭のなかで反芻する。

 在西田あさだ令秋としとき。教師。担当教科・数学。物静かな性格でありながらも、勉強が苦手な子どもを見捨てない粘り強い指導で、生徒はもちろん、保護者や同僚たちからも慕われていた。

 享年三十九。結婚十周年を記念した家族旅行先にて発生した通り魔事件で、見ず知らずの少年を庇い、体の数ヶ所を刺されて死亡。同事件における死傷者は在西田一名のみ。

 ショッキングな事件としてそれなりに注目も集めたが、事件を目の当たりにしてしまった彼の娘がまだ幼かったこともあって、報道の熱は数日程度で鎮まった。それが十数年も前のことだから、あの娘さんも大学に通うか、あるいはもう社会に出ている頃かもしれない。

 当然のことだが、私はこんな事件があったことなどすっかり忘れてしまって、この十数年を過ごしていた。

 私が彼のことを思い出したのは、余命を宣告されて一ヶ月が経とうとしていた頃、結局やるべきことも見つけられずに、終活として、遺品となるものを整理していた時のことだった。すぐに辞めてしまって半分も使っていない、古いスクラップブックを見つけた。懐かしさを感じるほどの思い入れもなかった。

 一大ブームを起こした敏腕社長のインタビュー、当時初来日だった美術作品の紹介、分裂して今はもうどちらも無くなってしまった政党の主張の比較――本当に、下らない記事ばかりが切り抜かれているなかに、例の事件の記事を見つけた。

 なんて立派な人だろう。そう思った。襲われたのが妻や子どもならまだ分かる。私だって、そうなればきっと自分の家族を守ろうとするだろう。けれども、彼が守ったのはたまたま訪れた旅先に住む、まったくの赤の他人の子どもだった。

 私にはできない。今、もう二ヶ月ほどで無くなると告げられている命であっても、きっと惜しんでしまう。

 事件の記事だけを抜き取ってスクラップブックを処分品の段ボールへとしまい、片付けの続きをしながら、ずっと彼のことをぼんやりと考えた。そして休憩がてら二・三件、必要な電話を済ませ、手に残ったスマートフォンを見て思った。

 もっと知りたい。

 好奇心の薄い私には珍しい欲求ではあったが、しかしそれはそこまで強いものではなかった。

 インターネットならば、もしかしたら私の持つ記事以上の情報があるかもしれない。無ければ無いで、そんなものかで終わればいい。なんてことはない、ソファーに腰掛けたまま、指先を少し走らせるだけだ。押し入れを探るよりもたやすく済んでしまう。

 そんなふうにどこか弁解じみたことを考えながら、なぜだか少し胸をはやらせて、検索をかけた。

 果たして、情報はあった。在西田は、命を落とした事件の三年前にも、誤って線路に落ちた子どもを身を挺して助け、警察に表彰されていた。そのとき擦った傷は、ずっと彼の左頬に残っていたという。

 何かがバチンと弾けた。興味に似た、しかしそう呼ぶにはあまりにも向こう見ずな感情が、心に溢れた。

 私の人生にありそうでなかった、強い、強い善。

 この、そこそこ満足のいっている人生の終わりに、彼からの温かい、熱い刺激を目一杯注ぐことができたら。そう、願った。

 しかし──今、火の消えたろうそくの前で、生者も死者も、等しくものを言わない。

 ペットボトルの水を口に含むと、常温のはずなのに歯に沁みた。私は、若い術師に気づかれないように小さく顔を逸らして、つるりとたるんだ、情けない頬をさすった。



 一時間ほど待って、ようやく術師の「師」が現れた。弟子とは対照的に大柄の、線の太い男だった。

 部屋に招じ入れられ、宙をねめつけるように見ると、弟子の襟を掴みあげ、その体を壁に打ちつけた。

滋泥じでい……貴様、解っているのか!」

 弟子は目を瞑ったまま、苦しそうに、申しわけありません、申しわけありません、と言った。睫毛の端から、涙をポロポロとこぼしている。それを見て師の怒りはさらに強まったようで、壁が軋む音が聞こえるほどの力で、弟子の体を押しつけ続ける。私はそれを、何かの夢を見ているような気持ちで、ただ眺めた。

 やがて、襟を掴む手が開き、弟子の体が薄布のように弱々しくくずおれた。師は直立したまま、その体を覆うような影を落として、足下の弟子を見下ろす。

「滋泥……もう二度と、人間の言葉を口にするな。貴様にその資格はない」

 言い放つと、もうそこには誰もいなくなったかのように、体ごとこちらへ振り返った。目が合って、背骨がパキンと鳴った。

「お待たせして……それから、お見苦しいところをお見せして、申しわけありません。滋泥の師、泥撚でいねんと申します」

 私は縮こまって声も出せず、曖昧に頭を下げた。顔を上げた時には、泥撚は私の正面に座っていた。衣擦れの音ひとつもないその所作は、この世のものとは思えなかった。

「今回の件について、説明をさせていただけますか」

 低い声は威圧的ではなく、かといって優しく語りかける風でもない。私はまだどこか恐ろしいものを感じながらも、小さく頷いた。

 泥撚はもの悲しそうな目でこちらを見て、ありがとうございます、と言った。私にはその表情の意味が判らなかった。

「もうお聞きになっているかと思いますが、ご依頼いただきました、在西田令秋さんの降霊は失敗いたしました」

 私は声を震わせて応える。

「伺いましたが……それは、もう、この望みは諦めねばならないということなのでしょうか……」

「はい。諦めていただく他ありません」

 泥撚の目が、私の目を捉える。そうですか、と私が顔を伏せるのを阻むように、泥撚の声量が増す。

「そして、ここからが本題です」

 高窓のに、西日が沈んでいく。口内に隠れ残っていた水が、ごくん、と飲み込まれて、どこかへ落ちる。

「滋泥が降霊し損じた在西田令秋さんの魂は、悪霊になりました」


 部屋はすっかり暗くなった。不意に、パチンとスイッチの音がして、天井のライトが点く。ドアの辺りに目をやると、弟子──滋泥が、スイッチの横で俯いて立っている。

「死者を呼び戻すということは」

 鉛のような泥撚の声が、また私をひっつかむ。

「……簡単なことではない。我々降霊術師にとってもリスクがあるが、それ以上に、呼び出される魂を様々なものに晒すことになるのです。現世そのものや、人間界に渦巻く思念、呼び出さんとする依頼者の魂との霊的接触……我々の降霊術が掛ける、魂への暴力的負荷……」

 泥撚が、所在なく立つろうろくを指で軽く押す。LEDの白い光は、倒れたそれを容赦なく照らした。

「あるいは、現世に残し、捨てさることができていた、いわば己の魂の死骸にも……呼び戻された死者の魂は晒されてしまう。

 我々が降霊術を行うのは、我々の手で、そうしたものから死者の魂を守りきってさしあげられると確信できるケースのみ……である、はずでした。それを、こんな……」

 泥撚が中空を、心底哀れむような目で見やる。

「こんなにも捻じ曲げられ、噛み砕かれ、すりつぶされた魂は初めてだ……いったいどれほどの苦痛であったろうか……。在西田さんの魂は、悪霊になりました。それも間違いなく、私が過去に見たなかで、最悪の悪霊です」

 呆然と、私も中空に目をやる。何も見えない。ただ、天井とライトが、慎ましやかにあるばかりだった。

「信じ、られない……あんな、あんなに、善い人が……」

「在西田さんの霊は、人を殺すでしょう」

 泥撚は、私の言葉をかき消すように言う。

「それもたくさんです。百や二百では利かないかもしれない。ああなってしまっては、もう人間に止めることはできない。これから先、我々の寿命なぞよりも遥かに長い時間をかけて、途方もない数の死と呪いをこの世に撒くでしょう。なんの関係ない人たちが大勢死ぬ。

 そして……あなたの魂はその咎のすべてを引き受け、穢れとなりました」


 夜の帳は降りきって、床まですっかり冷えていく。

 私は言われた言葉の意味が分からなくて、ほとんどそのまま返してしまう。

「穢れ……?」

「そうです」

 泥撚はまた、ものがなしい顔で私を見て、感情の分からない声で答えた。

「あなたの魂は、穢れそのものになったのです。あなたの魂のようなものを取り除くことこそが、世を清潔にするということである、ということです」

「わ、わかりません。それは、例え話なんでしょうか。私は今、説教のようなものをいただいているのですか」

「違います。これは我々のような判る者から見た場合の、ハッキリとした事実です。仮に事情を知らなかったとしても、私にはあなたの魂が穢れであることが一目で判る。そういう状態に、変わったということです」

 わからない。何を言われているのかも、それでどうなるのかも。ただ、嫌な汗が背中を流れ、正座をしたままの膝の裏に、じっとりと溜まっていく。

「社会契約的に見れば、あなたに責任はない。あなたはこうしたリスクについて知らされていなかったのだし、そもそも降霊し損じたのは滋泥だ。これが賠償で済む話であったなら、あなたには一円だって請求されないでしょう。

 しかしながら……魂の世界が問題とするのはひとつ……ただ、ひとつだけなのです。すなわち、誰が、何をしたのか、ということ。

 あなたが、平凡な霊を悪霊にした。あなたが、最悪の悪霊を生んだ。魂の秤に乗るのは、この事実だけなのです」

 服が体に張り付く一方で、喉が痛いほどに渇いていく。頭のなかで、泥撚の言葉がゆっくりと意味を為す。

「じ、滋泥さんは……」

 言うべきでない。こんなことを言うのは、なんだかとても見苦しいような気がする。そんな呵責に苛まれながら、それでも干上がった声が転げ落ちる。

「滋泥さんは……咎められないのですか……」

 泥撚は、初めて私に優しい眼差しを向けて、そっと答える。

「降霊術師は、降霊術という道具です。あなたが滋泥を使って、事を為した。あなたの仰りたいことは分かります。私はその人間的感情を理解しますが、しかし魂の問題においてはそのように処理されます」

「そ……う、ですか……」

 ガタンと大きな音がして、ペットボトルが倒れた。重い頭をあげて、音のした泥撚の背後を見ると、滋泥が頭を床に擦りつけて土下座をしている。そうして、うう、ぐう、と唸りをあげながら、しゃくりあげている。

 私にはもう、言葉が無かった。何も確かな実感がないのに、漠然と心が焼かれている。

 泥撚は肩越しに一瞥すると「滋泥、それも言葉だ」と言った。


 それから一時間ほど、土のなかかと思うほどに息苦しい時間を過ごして、滋泥の家をたった。

 帰り際、私は降霊術の代金を払おうとして、泥撚に断られた。このような顛末になってしまった以上は、ということで、事前に取り決められていた額の数倍を包み、それでも足りないようならばまた後日入金しよう、などと考えていた矢先のことだった。

「申しわけありませんが、我々は穢れた金銭は受け取れないのです。ご遠慮ください」

 泥撚はそう言って、また私を例の表情で見た。

 私は、この時になってようやく、それが軽蔑のかおであることを理解した。



 ようやく梅雨が明け、七月末、雨にとってかわった熱線が降り注ぐなかで、私は気を失い病院に運ばれた。近所のスーパーへ飲み物を買いに行こうと家を出て車庫へと辿りつくまでの、十数メートルの間のことだった。

 それ自体はおそらく熱中症によるものとのことだったが、元々の病の悪化も顕著だということで、そのまま入院する運びとなった。

「でも、倒れたのが運転中じゃなくてよかったんじゃない?」

 さして冗談という風でもない声で言って、娘は笑った。

「それで人跳ねちゃったりしてたらさ、洒落にならないよ、ほんと」


 それから一週間、症状は日に日に重くなり、遂に今日、危篤の域に入った。

 息が苦しく、身体中が痛み、耳が水でいっぱいになったかのように聞こえづらい。喉が荒れて、ずっと鉄の味がしている。

 告知された寿命よりも早いけれど、どうも助からないらしい。

 医者も看護師も手早くいくつかの処置をした後は、あまり抵抗らしい抵抗はしていなかった。それでも痛みや苦しみはだいぶ弱まったので、とてもありがたかったが。

 トン、トン、と指先を叩かれた。妻だった。私の胸の辺りに目をやって、何かを言っている。その声は聞き取れなかったが、なんだか気持ちがすこし穏やかになった気がした。

 妻と娘の他にも、近くに住んでいる親戚たちが駆けつけてくれていた。

 こうして、皆に囲まれて、すっと逝けるのは幸せなことだ。心残りは無い。終活はまだまだ終わっていなかったけれど、ぼやっと膨れてそのまま心から消えてしまった。

 こころよさに包まれて目を閉じようとした時、娘の顔が視界に入った。


 娘は、泣いていなかった。


 一瞬ギョッとした気持ちになって、目だけで周りを見回した。皆、そうだった。誰も泣いていなかった。

 義理の弟夫婦も、その息子たちも、いとこも、その娘も泣いていない。どころか、真顔だった。目には感情らしき潤いがなく、口もピタリと閉じている。

 私に何かを語りかけつづける妻も、その顔にはなんの感情も浮かべていない。唇の動きも、まるで初めて見るもののように、一文字だって読めなかった。

 私は怖くなった。致命的に血の気が引いていく。

 どうして。どうして泣いてくれないんだろう。悲しんでくれないんだろう。

 みんな、今、何を思っているのだろう。

 娘の両手が私の手を握る。しかし顔は依然無表情のままだ。どうして。機械が鳴る。何を。皆がそちらに目をやって、私がひとり沈む。

 心臓がドクン、ドクン、と脈打つ幻に触れる。現実の身体は、もうそれすらできなくなっていた。フーッ、フーッ、と吐く息で、そのまま命が萎んでいく。

 娘が、思い出したようにこちらを見る。

「……バイバイ、お父さん」

 ようやく、それだけを聞き取って、私は死ぬ。


 死んでから数時間、誰もいなくなった部屋で、私は私の体に重なるようにして、横になっていた。位置的には重なっているような気がするのだけど、しかし確かに、もう私は私にまらなくなってしまったのだと感じる。

 ついさっきまでよりも、だいぶぼんやりしている。おおかたのものは、ほつれて広がってしまったらしい。

 このまますこしずつ霧散して成仏するのだろうという気でいると、妻につれられて、黒いスーツの男が部屋に入ってきた。葬儀屋らしい。私をみて、妻をみて、なにかを話した。妻はでていった。

 男は私に手をあわせて、それから、なにやら考えごとをして、つぶやく。

「なーんか……怯えた顔しちゃってんなあ」

 ふわあ、と、手をのばす。私のあたまを、つかむ。

 パチン、と、ちいさく焼ける痛みがはしる。

「なんまんだぶ」

 ゆびが、ほほに触れる。そうしてそのまま、くちの端にのびて、ぐっ、ぐっ、と力が入れられる。

 悲鳴をあげる。いたい。いたい。

 私が、無理矢理に千切られていく。

 痛い。

 その先から、焼けきえていく。

 ピッ、と、引っぱられる。

 裂ける。

「……よし。こんなもんか」

 地獄の苦痛の中で消滅しながら、私は見る。安らかに加工された、私の死に顔。何よりも呪わしい全て。私を切り棄て、追い遣る私。

 ゆるせない、ゆるさない、と叫ぶ。

 そうして、とうとう無くなり果て、染みだけが残り、終わる。

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降霊術の失敗 玉手箱つづら @tamatebako_tsudura

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