第2話
ふと目覚めたら、俺は椅子の上で丸くなっていた。
「うーん。。。ずいぶん寝ちゃった気がするなぁ。。。」
と伸びようとしたら、なんか、変だ。
なんで、俺は椅子から降りられないんだ?
というか、世界が全て大きくなってしまっているぞ?
あれあれ?テーブルに手が届かない。床も、飛び降りないと降りられない。なんだこれは?
オーブンの様子も見えないけど、やたらいい匂いがするな。普段、こんなに強烈な匂いじゃなかったけれど、今日のレシピだとそうなっちゃうのか?そんなはずはないんだが。
よくわからないから、とりあえず椅子から飛び降りてみた。
すとん、と降りられた。
「?」
なんだ、この感覚は?
降りて少し歩いてみても、世界が大きいことに変わりはない。
おかしいなぁ。俺はまだ夢を見ているのか?
オーブンの様子も気になったけど、ずいぶん高いところにあるからそこまでどうやって行けばいいのかわからない。
困ったなぁ、と思いながら尿意を催した俺はトイレに行くことにした。
トイレに入るにも、ドアノブに手が届かない。勢いつけてジャンプ、ドアノブを両腕で掴みぶら下がったところでグイっと壁を蹴っ飛ばした。
そしてまたすとん、と降りたはいいが、便器が大きすぎて困ってしまった。
仕方なく便座にしがみつきながらなんとか用を足し、手を洗うのもまた先ほどまでと同様に洗面台に跳び上がって。。。とやっていたところで、ふと鏡に映ったものを見た。
ふうあーゆー 田中幾子 @iccotnk
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