正座生命

天照貴岐神あまてりのむちぎのかみ』は自身が再び過ちを犯さぬように父なる男神と母なる女神の首と父なる男神の脚を持って天に上り、自身の近くへ父なる男神の首を、その後ろへ母なる女神の首を浮かべて過ちを犯した際にすぐに自分の下へ制裁を下せるようにした。

さらに全照の神は父なる男神の脚を使って自分の宮の地を創造し、そこへ日宮ひのみやを創建して大地から離れた場所へ座した。

淡照貴美神あわてりのむちみのかみ』は父なる男神と母なる女神の両腕と両目を持って天に上り、これらを使って自分の宮の地を創造しそこへ月宮つきのみやを創建して、親神の定め事に従い大地へ近い場所へ座した。

兄妹神が親神が定めた位置へ座すと赤黒い水が煮だって二柱の親神の身体が溶け合い大地と水を覆った。

これを『淡照貴美神』が「煌」から創造した柄杓を使って撹拌させると新たな大地と青い海になり、新たな「命」が生まれた。

兄妹神が互いに「煌」を掴みすり潰して粉にし、これを新たに生まれた大地と海へ蒔いた。

そうすると新たな「命」が育ち、姿形も声音も異なる『生命』が誕生して大地と海で暮らすようになって二柱の兄妹神に感謝し崇め奉るようになった。

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⬛⬛k⬛▋神櫁ゥア 瀬戸内 海 @setoutikai

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