幼馴染であり、地獄のようないじめから救ってくれたかみさまのような存在である少年に恋心を抱く、そんな主人公の視点で物語は進みます。
いじめに遭う主人公の日常描写があまりにもリアルで、思わず目を背けたくなるほど。だからこそ、内気な主人公の悲しみや絶望、そして闇から救い出してくれた幼馴染が主人公ちゃんにとってどれほど光に満ちた存在であるかをこれでもかと感じさせます。
そしてある日、事態は一変します。突如として行方不明になってしまった彼を見つけるため、主人公は友人たちと協力して捜索を開始。そこから物語は思いもよらない方向へ……
一筋縄ではいかない困難に、主人公たちが果敢に立ち向かう姿は感動ものです。この物語の主軸は間違いなく「愛」なのですが、主人公や周りの人達の成長物語でもあり、戦いの物語でもあります。誰も彼もが胸の内に想いを秘めていて、変わろうとしているのです。どの登場人物も個性が活きていて、とても楽しく読めました。
あなたのかみさまも、きっといます。
【第五回白雪賞企画:第24話(終)まで読み進めた上でのレビューです】
この作品を一言で表すなら、恋愛ファンタジーです。
物語は、前半。
イジメの描写から入るのですが、これがまたリアルで脳内にいい意味で嫌な映像を読者に与えてきます。
その後、願い、彼女は運命の出会いを果たすのです。
いじめから救ってくれた幼なじみの陽真との出会いだ。
そこから、どんどん物語は凄い展開を見せていって……。
この物語の凄さは細かな描写が凄いと感じました。
そして、一切の無駄な描写がなく、読み進めるごとにとても面白さが増していくんです!凄いですよね!!
なにより、主人公の凛奈の成長ったら、もう……っ!!
ニヤニヤとハラハラが二倍になって、読者を襲うので注意ですよっ!!
素敵な物語を本当にありがとうございます!
主要な登場人物が優しくて、とても穏やかな気持ちで読める事と、文章そのものも素朴で温かみがあってぼくはとても好感を持ちました。日常場面とファンタジーの唐突な切り替わりにちょっと驚きましたが、内容としては違和感は感じませんでした。主人公の少女の過去のいじめ体験と、凛奈ちゃんが勇気を持てるようになるまでの心境の変化や、陽真くんの眩しいくらいの聖人っぷりが応援したくなります。個人的に気になる点は、異世界に渡ってからのバーでの食事の様子の描写などを、現実と離れた世界であることを認知できるようにすることで、異世界であることをより表現できるかなと思いました。料理の名前に使われるものを少しファンタジー的にしたり、ギャング達にもっと世界の様子が分かるような会話を混ぜるのも良いかと思います。主人公の感覚的な表現が多いので、所々に情報を取り入れることで世界観がより魅力的に伝わるし、僕自身も知りたいなと思います!
これからの展開に期待しております!