第二怪
いつもどうりの日常。これが永遠に続くなんて、誰が言った?何時崩れるか分からないこの時。二人の日常は、あと数時間で崩れるなんて、誰に想像出来た?
キーンコーンカーンコーン
起立、気を付け、礼。着席。いつもどうりの機械的なあいさつ。少しだけだが、この平凡な日常が崩れることを普と楓は予測していた。二人とも少しばかり霊力があり、最近は学校の七不思議の七番目であるトイレの花子君というのを探していた。昔からトイレの花子さんの話は有名だが、この学校は「花子さん」ではなく、「花子君」らしい。早速昼休みから探そうと言っている。もともと柚木家は、生まれながらに霊力がある者が多く、普達の父親の一輝は、柚木家の中でも飛び抜けて霊力が強かった。その血を引いている普と楓も父親並に霊力が強かった。その為七不思議探索ということを始めようという事になった。柚木家以外にも平家が霊力を持っているらしいが、平家は何代かに一度しか出ない為、人数は少ない。その上、柚木家以上の霊力持ちはほとんど出ない。その為か霊力持ちの中でも平家はあまり名前は出ない。
キーンコーンカーンコーン
「兄さん。もう四限目終わったよ。」
「そうか。なら早速行くか。」
「うん。七不思議七番目の花子君。でも、本当にいるの?」
「居るに決まってんだろ。あの親父が遺した日記に書いてたんだ。柚木家一の霊力持ちだった親父を信じるしかねぇだろ。」
「だよね。でも、女子トイレなんてこと、ないよね?」
「いや、それだと親父もわかんねえだろ。」
「そっか。なら安心した。何処って書いてたの?」
「三階の一番奥にあるトイレの奥って書いてたぜ。」
「なら、行ってみよう。」
これから待ち受ける怪異は、どのようなものか、優しいのか暗いのか。人を襲うのか。誰も想像など出来るわけ無かった。人間で見たことあるのは、普達の父親、一輝だけだったのだから。
オレたちの学校で うちはイタチ @itatisasuke
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