意味怖聞かせて尾崎くん!part4

「杉ー今日もやるんだろ?」


「もちろんだよ!尾崎くん!」

(尾崎くんから誘ってくるなんて珍しいなー昨日勝ったのが嬉しかったのかなー?)


「今日は少し罰ゲームの内容変えないか?」


「奢るのをジュースじゃなくて別の物にしようって事?」


「ああ、そうだ」

「それで今日負けた奴は明日のお昼、売店で相手の欲しいパンを買ってくるって言うのはどうだ?」


(売店かーちょうど食べてみたいパンがあったんだよなー)

「よし!それでいこう。尾崎くん!」


「おっけー、それじゃあいくぞ。」






とある家族が帰省のためにバスに乗っていた。

すると、息子が「お腹がすいたー!」

と、バスの中で駄々をこねてしまったのだ。


このままでは他の客の迷惑になるので、運転手さんに無理を言い、近くのサービスエリアで降ろしてもらった。


その、サービスエリアで軽い昼食をとりながら、ふと、テレビを見ると、俺たち家族がさっき乗っていたバスが、土砂に巻き込まれ、運転手、乗客全員死亡と言うニュースが流れていた。


俺は「降りていてよかったな、息子に感謝だ」

と妻に話しかけた。

しかし、妻は「私たち、降りなかったらよかったのに、」と言い、俺は「何を言っているんだ!」と説教をした数秒後、妻の言った意味を理解した。





「これでおしまいだ」

「さてわかったかな?」


「分かるよ!」


「では分かりやすく解説をどうぞ」


「実は、妻は夫と別れたかったけど、別れられなかったので、バスに乗って死んでいたらよかったな。と思ったから『乗っていればよかった』といった。」


「ぶっぶー、不正解でーす。でもそれはよくある間違いだね。」

「バスはまず、土砂に巻き込まれて事故を起こした。しかし、土砂に巻き込まれるには土砂が起こるジャストの時間にその場にいなくちゃ巻き込まれない。」

「つまり、その家族が途中無理を言って下ろしてもらわなければ、時間がズレ、バスが土砂に巻き込まれることはなかった。それに気がついて『降りなければよかったと』言ったんだね。」


「あーそう言うことか、いやー分からなかったなー」


「じゃあ、明日購買でパンよろしくね〜」

「俺なんでもいいから」


「おっけーわかったよ」


翌日


「まさか、私が食べたかったからしパンを自分で買うことになるとは、尾崎くんはなんでもいいって言ってたし尾崎くんもからしパンでいいかな」


「尾崎くん。はい、パン。」


「おう、ありがと。」

パクっ

「うああああああ」


「どうしたの!尾崎くん!」


「杉、俺からしダメなんだよ、」


「そうだったんだ、ごめんね尾崎くん」

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