第2話 ワイバーン

魔法騎士学院…それは、この世界の国にある数少ない学院。通常の学院は魔法、騎士で別れているが、この学院は特別魔法、騎士が混ざった学院だ。

だか、混ざったからと言っても、騎士学生と魔法学生では授業を受ける校舎が違う。


「クオンお前には一ヶ月後に山を2つ超えたところにあるフリーデン王国に行ってもらう。」


なんで、一ヶ月後?


「1ヶ月後フリーデン王国にあるフリーデン魔法騎士学院で入試試験がある、それを受けて合格しないと学院には入れないのじゃ」


なるほど…でも1ヶ月って

「師匠!1ヶ月で試験の筆記内容を覚えるのは流石にできないよ!」


「まぁ、確かにな山を越えるのには2週間くらいかかるしな」


えっ?2週間?


「どうしたクオン?」


「師匠、山を2つ越えるのに2週間もかからないよ?多分3~4時間くらいで越えれちゃうよ。」


師匠えっ?って顔してる


「まぁいい、クオンがそういうなら大丈夫であろう、でだ、クオンよ別に筆記試験を合格しなくても良いのじゃ。」


筆記試験を合格しなくても良いってどういうこと?


「この学院では筆記、魔法試験、対戦試験がある(騎士受験者は筆記と対戦試験だけ)。魔法試験は魔法の威力で点数が決まる、そして、対戦試験は魔法受験者だけでのトーナメント戦だ。そこでの順位、筆記、魔法試験の点数で合格か不合格かが決まるのじゃ。」


なるほど、じゃぁ筆記がダメでも魔法試験と対戦試験でいい点数を出せば余裕で合格か!


よし!頑張るぞ!


―試験3日前ー


いよいよ、試験1週間前か、


「クオンよ、頑張るのじゃよ!試験の報告が楽しみじゃわい」


師匠に良い報告ができるように頑張らないと!


「それじゃ師匠行ってくるよ!絶対合格するから!」と言い空を飛び風魔法で移動すると師匠が驚きと呆れたような顔で見送っていた。


山を2つ越え、3時間が経った。


おっ!見えてきたあれがフリーデン王国か…


「ワー!ドラゴンだ!逃げろ!」


ん?なんか、騒がしいな

あれは、ドラゴン?なんだ、ワイバーンが3体か…邪魔だからさっさと倒すか。


ザッ


よっと、「よし、ついた!そしてぇ回収っ!それとこっちの2体も」

これは俺が作った異空間収納と言う魔法でどんな大きさの物でも無限に収納できる魔法だ。

早く中に入ろっと


「ちょっ……ってくれ…」


ん?今なんか聞こえたけど

ま、いっか!


―それは一瞬の出来事だった

私達はお嬢の護衛で王国の中を歩いていた途中で、魔物が現れた。

しかも、一国の軍隊が万全の状態で挑まなければ勝てないと言われているドラゴンが3体だった。

初めてドラゴンを見たが、強敵という言葉すら生ぬるい恐ろしい魔物だ。


「お前たち先にお嬢を安全な所へ!他は民たちを安全な所へ誘導しろ!このドラゴン3体は私が食い止める!」


今ここでお嬢を、まだ若い兵士達を失うわけにはいかない!

すみませんお嬢…私はもう貴女を護衛することができま―


ドサッ


なんだ!?少年!?

な…気づけばすでに3体のドラゴンが殺られていた。

そして、ドラゴンの亡骸は少年が出した謎の小さな魔法の中に吸い込まれていった。

一瞬の本当に一瞬の出来事だった。

我々が怯え震えていた3体のドラゴンの姿はなく、一瞬で全てが終わっていたのだ。

いや、そもそも少年にそんなことが出来るのか?


「ちょ、ちょっと待ってくれ!…行ってしまった。」


いかん!!お嬢は!?


「安心して下さい隊長ちゃんとお嬢様は無事です。」


そうか…「お前たち城へ戻るぞ!この事をアズル王へ報告だ!」


一体何者だったのだろうかあの少年は…

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気づいたら異世界でチート並みに最強になって世界最強な件 野辺 凛 @Kazuo9651

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