参考資料5

 「サルビアとガーデニア 小説家志望の彼女と私」をよりお楽しみいただくための参考資料をご紹介しますのその5です。


 こちらでご紹介するのは、文献資料ではなく、登場人物たちと関わりのある場所がメインとなります。

 作品とともにお楽しみいただけましたらうれしいです。

 

 では、参考資料紹介その5です。



※第19話 ミュージアムカフェで珈琲を


 本郷図書館を後にして少し勾配のある団子坂を上っていくと、やがて左手に打ちっぱなしコンクリートのグレイの外観がシャープな建物が現れる。


 文京区立森鷗外記念館。

 明治の文豪森鷗外の旧居観潮楼かんちょうろうの跡地に建っている文学記念館だ。


(中略)


 モリキネカフェ。

 モリオウガイ・キネンカン・カフェの略称らしい。

 それが、森鷗外記念館のミュージアムカフェの名前だ。

 記念館の外に鷗外の似顔絵とメニューの描かれたボードがあったが、カフェの入り口には、メニューが掲示されている。


 コーヒーをはじめとした各種ドリンクと、季節や展覧会にちなんだ和洋菓子、ドイツ留学をした鷗外にちなんで、ドイツパンの軽食もあった。


・・・・・・


 凪田真帆子なぎたまほこ泊愛久とまりめぐ、そしてサークルの後輩貝原沙羅かいばらさら が関わってくる、文京区立森鷗外記念館を「本を買いに行きました」の記事からご紹介します。 


四十一箇所目 文京区立森鷗外記念館 文京区立本郷図書館 文京区

https://kakuyomu.jp/works/1177354054882605676/episodes/1177354054887054829


 ミュージアムカフェ。

 この魅惑的な響きに、あらがうことはできません。

 コーヒーに香りに誘われて迷い込んだカフェに、個性的な工夫されたメニューを期待し、企画展の時にはコラボメニューをつい頼んでしまいます。


 余韻に浸る。


 ミュージアムカフェの重要な役割の一つだと思います。


 余韻に浸る。


 このちょっとした贅沢が、なぜかしにくくなっているように思います。


 ミュージアムカフェでは、スマホを置いて、展覧会のカタログとコーヒーで過ごしたいものです。


「モリキネカフェ」のメニューをご覧いただけます。

https://moriogai-kinenkan.jp/modules/contents/index.php?content_id=20



※第20話 後輩の匂い 彼女の匂い


 後輩の声が遠くに聞こえた。

 そういえば、小綺麗でかわいらしい後輩は、古いものが好きだと言っていた。

 アンティークマーケットも、古書市も、彼女にとっては、時代を宿す誰かの歴史の宿るものという点で、尊いものなのだと言っていた。


・・・・・・


 かつて、デッドストックの手芸材料を求めて何軒もアンティーク雑貨を扱うショップ巡りをしたことがあります。

 不揃いで、色彩が不安定で、強度も微妙で、数も中途半端で、なのに、今にはないかわいらしいものたち。

 そうしたものたちには、手仕事で命を吹き込むと、よい感じによみがえります。

 使いきれずに眠っているものたちを、そろそろ起こしてみたくなってきました。

 

 大学の文芸サークルの後輩の貝原沙羅は、休みの日には、ブックカバーを布で手作りして、アンティークリボンにビーズを刺繍してブックカバーに付けてリボンスピンにしたりといった、小さな工夫をする手芸をしているのかもしれません。



 

 

 

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