参考資料6

 「サルビアとガーデニア 小説家志望の彼女と私」をよりお楽しみいただくための参考資料をご紹介しますのその6です。


 こちらでご紹介するのは、文献資料ではなく、登場人物たちと関わりのある場所がメインとなります。

 作品とともにお楽しみいただけましたらうれしいです。

 

 では、参考資料紹介その6です。



※第24話 静かだけれど、言葉に溢れている空間


「本の趣味は悪くない」と彼女は、私が手にしていた文庫本を取り上げた。

「牧野信一。大正から昭和初期にかけての作家。これは、ギリシャ牧野時代の作品ね」


 文庫本には、小田原生まれのエキセントリックなところのあった作家牧野信一の「ゼーロン」が載っていた。

 ロバの出てくる不思議な趣の話だ。


「高校の友だちと、卒業旅行で行ったの、小田原に。歴史好きと文学好きのメンバーだったから、小田原城と小田原文学館。その時に、牧野信一のこと知って」


 彼女は私の言いわけじみた説明には関心がないとばかりに、ぱらぱらと文庫本をめくって、はさんであった和紙の折紙を折って作ったしおりをつまみあげた。



・・・・・・



 凪田真帆子と泊愛久の大学サークル時代の回想シーンに出てくる小田原文学館について、「本を買いに行きました」の記事からご紹介します。 


一箇所目 小田原文学館 小田原 https://kakuyomu.jp/works/1177354054882605676/episodes/1177354054882607600


 学生時代の泊愛久は、「勉強やバイトをしてるひまがあったら戦前の本を読むわ」と言い切って、正しくその言葉通りの読書三昧の日々をおくっていました。


 自分自身はどうだったかなと振り返ってみますと、本は読んでました。

 新刊書店や古本屋さんでも、よく本を買っていました。

 映画もよく観ていたので、映画の原作も読んでました。

 文学は、講義やゼミでの必要に応じて読むといった感じでした。

 古書店街をぶらぶらしながら、世の中にはこんなに沢山本屋さんがあるんだと感激したのを覚えています。

 

 本と服と遊びに時間を費やした学生時代。

 もっと勉強しておけばよかったー、と、やっぱり今思っています。

 でも、本と服と遊びに費やしたことは後悔してません。

 謳歌してたのです。

 自分の時間を自分で謳歌するのって、大事なことだと思います。

 最近、なんだかだるいのは、リアルであまり自分謳歌できてないからかな。

 

 今回ご紹介した小田原文学館は、建物もお庭も素敵なので、機会がありましたら訪れてみてください。

 小田原には、小田原城もありますし、「ういろう」でお茶もできますし、なにより「ニノキン」がお出迎えしてくれますよ。


「ニノキン」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886782383





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