参考資料3
「サルビアとガーデニア 小説家志望の彼女と私」をよりお楽しみいただくための参考資料をご紹介しますのその3です。
こちらでご紹介するのは、文献資料ではなく、登場人物たちと関わりのある場所がメインとなります。
作品とともにお楽しみいただけましたらうれしいです。
では、参考資料紹介その3文学記念館編その1をご覧ください。
※第17話 文芸パレスの黒猫マスコット
「わかった。どこか行きたいとこある」
「文学館か、作家の記念館」
「月曜は休みのとこ多いけど、ちょっと待ってて」
私は、地元の図書館に置いてある文学散歩リーフレットを取り出した。
「え、と、月曜開館なのは、鷗外記念館、漱石の方は月曜休館、田端文士村と近代文学館も月曜はお休み」
「そう。じゃあ、鷗外ね。来週の月曜、何時にどこにいればいい」
・・・・・・
作家の記念館、増えましたね。
文学館が、広くご当地ゆかりの文学者や文学作品に関する資料の収集や展覧会を開催する施設なのに対して、作家の記念館は、その作家そのものに視点を当てた施設です。
地元ゆかりの作家の資料は、図書館でも保管していますが、スペースに限りがあるので、必ずしも寄贈が歓迎されるとも限りません。
職員の手で貴重な寄贈品や資料が勝手に処分されてしまったといった目を覆いたくなるようなニュースも耳にします。
そのような事態を招かないためにも、記念館の存在は重要になります。
記念館が、多種多様な貴重資料(ノートの切れ端の走り書き等も含む)を、収集し受け入れし保管していくというのは、後の研究者にとっても、ファンにとっても、とても有難いことです。
施設は、全般的に、資料の保管や人件費などをはじめ運営・維持費がかかりますので、なるべく足を運ぶようにしています。
足を運んで、少しでも経済活動をするようにしています。
入館料やミュージアムショップでの購入費など、一個人では微々たるものですが、利用者がいる、経済活動があるというのは、施設運営にとってたいせつな積み重ねになっていくのではないかなと思っています。
では、鷗外絡みの施設は後の話で触れますので、ここでは会話に出てくる漱石記念館と田端文士村を「本を買いに行きました」の記事から、日本近代文学館については公式サイトからご紹介します。
二十六箇所目 田端文士村記念館 田端
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882605676/episodes/1177354054885487528
こちらの常設展は、田端の王様芥川龍之介が中心で、存命時の彼の木登り動画などを見ることができます。
学芸員さんが、がんばってらっしゃるようで、企画展も毎回興味深いテーマです。
田端文士村、池袋モンパルナスと、近代日本の文化がこの界隈には根付いていました。
四十八箇所目 新宿区立漱石山房記念館 新宿区
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882605676/episodes/1177354054890078153
こちらは比較的新しく開館した記念館です。
明治の文豪漱石ですが、この場所は長らく整備されていなかったのですね。
開館までの紆余曲折について上記の記事で触れてますので、よろしかったらご覧ください。
日本近代文学館
https://www.bungakukan.or.jp/
こちらには、ミュージアムカフェも含めて何度も行っているのですが、なぜか今まで紹介しそびれていました。
公式サイトによりますと「近代文学に関する総合資料館、専門図書館」という位置づけの施設です。
駒場公園内にあり、園内には、旧前田家本邸洋館や和館もあり、散策するのによい風情です。
旧前田家本邸洋館には、cafe marquis(カフェ・マルキス )という喫茶室があり、洋館の雰囲気に浸りながらくつろぎのひと時を過ごせたのですが、いつの間にか無くなってしまいました。
BUNDAN Coffee & Beer
http://bundan.net/
以前伺った時は、店内写真撮影及びWeb掲載okとのことで、作家にちなんだメニューを頼んでスマホにおさめて悦に入っていました。
文学ミーハー心全開で楽しむのも有りな文学カフェです。
改装以前の静けさもよかったですが、文字や言葉が空気中に漂っているような今の雰囲気もなかなかです。
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