あとがき。キャラ紹介的なのも添えて。

 という訳で、いかがだったでしょうか。

『トラック運転手、異世界へ』完結でございます。


 ……ええ、ええ分かります。言いたいことは分かりますよ。


「え? ここで終わりなの?」


 ですよね? 違っていてもそうだって言ってください。


「え? ここで終わりなの?」って思いましたよね。

 そんな風に思った貴方に向けて! あとがきとかいう面白くもなさそうなものをわざわざ読みに来てくれた貴方に向けて!


 恩を仇で返すかのように、つまんねぇ言い訳をたらたらと書き綴っていこうかなと思います。



 ◇◇◇◇◇



 まずは謝罪から。


 毎度更新が遅くて申し訳ありませんでした!


 今あとがきを読んでいる方の中には、完結したから読んでみたという方や、完結してからなぜかこの小説を発掘してしまった方、特に意味もなくあとがきから読んでいる方などいろいろだとは思いますが、ありがたいことに小説を更新するたびに読んで反応をくれる方もいらっしゃいました。

 更新は最短でも1か月周期。下手すれば半年近く更新されなかったりもするような作品を追い続けてくれたことには感謝しかありません。

 無事、といえるかは分かりませんが、完結まで更新することが出来たのは皆さんの応援あってこそでした。

 本当にありがとうございました。


 さて、本作に関する話ですが、あらすじにも書いてある通り、本作はノリで書き始めた作品です。

 web小説を読んでいる皆さんなら、一度は思ったことあるんじゃないでしょうか。


 異世界転生物の主人公、トラックに轢かれ過ぎじゃね? と。


 ほんと誰が最初に轢かせたんでしょうかね。

 自分もwebサイトに小説を投稿しちゃうぐらいにはweb小説が好きな訳で。誰かを轢いちゃったトラック運転手が異世界転生したら面白いんじゃないか、なんて思い付きから本作は始まりました。

 そのせいで序盤は設定が全然固まっていないのに本文を書いたりして、ぶっちゃけなかったことになった設定が色々あります。

 主人公がオタクであるって設定とかね。ほんと要らないんじゃないかなって思います。


 お恥ずかしい話、更新が月一ということは、作者が書くのも月一という訳で。前回までどんな話を書いてたかとか、どんな話を書こうと思っていたかとか、割と忘れるんですよね。

 書き始める前に前回の話を作者が読み返す、という意味の分からない状態になってました。

 ですので、「あれ、あの設定って結局何のためだったの?」というものは、物語の本筋とは関係ないけど書こうと思っていたエピソードがあったものの、作者が忘れて先に進めてしまったので回収不可能になった設定です。

 気が向いたらサイドエピソードとして書くかも分かりませんが、多分書かないだろうなぁ……(遠い目)


 さて、大分話が逸れましたが、ここで最初の話題に戻ろうかと思います。


 この作品ここで終わりなんですか問題ですね。


 結論から言うと終わりです。

 物語を書いたことがある方なら分かるかと思うのですが、基本的にどんな話を書こうかと考えている段階で、どう終わらせるかも考えているものです。

 初期構想と全く同じではありませんが、この作品はここで終わらせると、最初から考えていました。

 理由としては、この作品がノリで書き始めた作品である、ということです。

 あとがきで別の自作小説の名前を挙げるのもどうかと思いますが、自分の中で本命の作品は『君の為なら神さえも』という作品なのです。

 ただでさえ更新頻度が遅いのに、連載作品を2つも抱えたら安定した更新ができないのは目に見えていました。だからこそ、ノリで投稿を始めてしまった本作は、一度区切りがついたところで終わらせる必要があったという訳です。


 ただ、自分で書いていて思ったのですが、この作品ここからすごく面白くなりそうなんですよね。

 いつか、例えばそう、『君の為なら神さえも』が完結した後とかであれば、続きを書くこともあるかもしれません。


 もしそうなったら、タイトルを変更したうえで1から改稿しての投稿になるかとは思いますが、その時はよろしくお願いします。


 そして書きながら思い出しましたが、本作がここで終わるもう一つの理由は、タイトルにあります。

 本作のタイトル『トラック運転手、異世界へ』ですが、この作品を最後まで読んでいただいた方ならお判りでしょう。


 トラック運転手要素ちゃん、どこ?


 完全に親とはぐれてますね。館内放送待ったなしです。


 この問題は本作を書き始めてすぐに気づきました。

 なぜなら、この作品における異世界にはトラックなんてものは存在しないのです。

 トラックがなければトラック運転手も存在しない。道理ですね。


 この作品の主人公は確かにトラック運転手ですが、異世界に転生した理由はトラック運転手だったから、ではないのです。

 主人公自身に異世界転生する理由があるだけで、トラック運転手である必要性はどこにもありません。

 完全に物語として欠陥ですね。ノリで書き始めた弊害がここでも出た訳です。

 もちろん、そんなの気にしないぜ! って方もいるかとは思いますが、作者が気になってしまうと、それはもう修正せざるを得ない問題になってしまうのです。

 今回書いたストーリーまでが、僕自身がギリギリ『トラック運転手、異世界へ』というタイトルで物語を書ける妥協点でした。


 もし続きを書くのであれば、よりふさわしいタイトルを考え、その旨をあらすじなどで説明した上で書いていこうかなと思います。


 さて、色々と書きたいことを書いていたら大分長くなってしまいました。あまり長々しい文章を皆さんに読ませるのも気が引けるので、この辺りで終わりにしようかと思います。


 この後は軽い登場人物紹介となります。

 当然ながら本作を最後まで読んでいることを前提に書いていきますので、そうでない方にとってはネタバレになる要素が含まれます。

 また、本編では説明しなかった裏設定的なものも……いや、ないかな。

 まぁとにかく、最後まで楽しんでいただければ幸いです。


 では改めまして、『トラック運転手、異世界へ』完結となります。


 本当にありがとうございました!!!



 ◇◇◇◇◇



【登場人物紹介】



「内田創/フェリクス・ハーヴィス」

 本作の主人公。運命力とかいう謎の力が極端に低い所為で幼少期から不幸に見舞われまくる。

 しかもその不幸が自分自身ではなく、周囲の人間に降りかかることが多く、自分の所為で誰かが不幸になるのを目の前で見せられる、というある種の拷問のような人生を送る。

 もう一つの連載作品にも言えることですが、主人公がやたら不幸な目に合うのは多分作者の性癖。

 異世界転生後は運命力の高いフォナが一緒にいることで、均衡が保たれて特別不幸なことが起こることは少なくなった。

 異世界転生時にお約束のチートを神様から貰えた、かと思えばそんなこともなく、本来の使い方をすれば死にかねない欠陥能力でした。

 能力の詳しい説明に関しては長くなるので割愛。大体本編で書いてる通りだよ。

 物語最終盤で神様から能力を全て受け取ったことで、これまでの不幸を帳消しにするレベルの強力な能力を手に入れたが、物語がそこで終わってしまったため、本編では四次元に繋がっているポケットと、どこにでも行けるピンク色のドアみたいな使われ方しかしなかった。

 もし続きを書くならば、能力が強力過ぎて持て余すこと必至。

 どうあがいてもピンチに陥らなくなってしまうので、ここで終わって良かったんじゃないかな。



「夏木梨幸/フォナ・ハーヴィス」

 本作のヒロイン。主人公とは対照的に運命力が極端に高く、そのせいでリミティブとかいう面倒な神様に目をつけられて殺されてしまう。あまりに運が良いのも考えものです。

 本編ではぼかして描写された能力に関してですが、皆さんのご想像にお任せします。

 運命力が高いことに起因する能力である。ってことぐらいは言ってもいいかな?

 神様の能力を全て受け継いだ主人公並みにぶっ壊れている能力ですが、本編では主人公を死ななかったことにする、という使われ方しかしませんでした。そもそも能動的に使えるタイプの能力じゃないからね、仕方ないね。

 というか、神様の能力と比較しても遜色ないレベルの力を素で持ってるってどういうことですかね。

 運の良さはあらゆる能力に勝る。真理ですね。

 本編ではほとんど出番がありませんでしたが、完全記憶能力なるものも持っています。

 描写こそされませんでしたが、魔術の習得に一役買っているようです。この設定要らなかったんじゃねって思ってるのは内緒。

 主人公に対する感情は、兄妹以上、恋人未満ってところでしょうか。まあ血は繋がってないからね。好きにすればいいと思うよ。



「エンリィ・ハーヴィス」

 フォナの実の母親であり、フェリクスの育ての親。

 身元不明の不審者という理由で処刑されそうになっていたリネを拾ってきたりと、本作で多分一番優しい人。

 魔術師としての能力は高く、戦闘力も決して低くはないのだが、あまりにあっけなく殺されてしまったために、そこまで強いって印象はないかも。本当は強いんですよ。相手が悪かっただけで。

 ソラとは幼少期からの知り合いで、ハーヴィス家に嫁ぐにあたってソラを引き抜いた。希少な能力を持つソラを引き抜かれてはたまらないと、実家からは相当な抵抗があったようだが、それらを全て魔術の才能でねじ伏せてしまった。

 あれ、本当は怖い人?



「アテラ・ハーヴィス」

 フォナの実の父親であり、フェリクスの育ての親。

 王国最強とも呼ばれるほど魔術師としての能力が高く、数々の実績があり、国王への謁見すら許されている。フォナが生まれる前までは、ハーヴィス家の最高傑作といってもいい魔術師だった。

 こちらも間違いなく強い人物なのだが、如何せん相手が悪く、あっけなく殺されてしまう。流石に神様のバックアップを受けてる人間には勝てませんでした。

 フェリクスほどではないが運命力が常人より低め。

 ただ、これまで身に降りかかってきた不幸は力で全て振り払ってきた。強い。



「ソラ・ヴィイ」

 エンリィの実家から引き抜かれる形でハーヴィス家に雇われることになった護衛。

 長命種族のエルフであり、見た目年齢は17歳程度だが、実年齢は200歳に迫る。ロリババア――いやロリではないか。

 魔術師の家系に生まれたものの、魔術の才能を一切引き継がなかったために家を追放されてしまう。

 死にかけていたところを人間の女性に拾われ、身体強化の才能を見出される。ヴィイという苗字は育ての親であるその女性から貰ったもの。

 育ての親の女性が死んでからは、傭兵として各地を渡り、紆余曲折あってエンリィの実家に雇われることに。

 運命力を視るという固有魔術を持っており、エンリィの実家に雇われることとなった一因でもある。エンリィの実家でも色々とトラブルがあったが、長くなるので割愛。

 フェリクスの異常な運命力に最初に気が付いた人物で、フェリクスを拾った当初は自分たちに不幸が降りかかる前に殺すべきだと考えていた。

 でも、子供って可愛いし、一緒に暮らしてたら愛情もわくよね。

 作中ではフォナと張り合うレベルでフェリクスと一緒に過ごしている時間が長い。

 もう大好きじゃん。



「リネ」

 ハーヴィス家に拾われたハーフエルフ。

 アルメイスがレインの魂を入れておくために用意した器であるため、血の繋がっている人物が存在しない。

 レインの魂が入っていたとはいえ、人格や記憶はリネ自身が獲得していったもので、レインとしての記憶などは持ち合わせていない。

 ただし、レインの魂の器として作られた関係上、レインが目覚めた場合は自動的に体の支配権がレインに移行してしまう。

 物語終盤でレインの魂がほとんどフェリクスに流れていったので、器としての役割は終えたといってもいい。

 因みに名前は「レイン(rein)」をローマ字でアナグラムして「リネ(rine)」になってます。



「ソウ」

 本作のラスボス的キャラクター。

 内田創の外見を纏った殺人鬼であり、エンリィ、アテラを殺害し、ソラの左腕を切り落とした張本人。許せない。なのでミンチになって死んでもらいました。

 リミティブから色々な能力を受け取っており、神を除くと、フェリクスとフォナ以外には殺されないというぶっ壊れ性能をしている。

 快楽殺人鬼であり、目的のために人を殺すのではなく、人を殺すために目的を作るタイプ。ただし、目的がなくても人は殺す。

 好きな殺し方は絞殺。特に素手で絞めるのがいいらしい。

 本編終盤でナイフを使っていたことに特別な意味はない。強いて言うならナイフで殺すのがマイブームだった。

 物語の進行とか気にせず好き勝手やるタイプのキャラだったので、書いている側としては何も考える必要がなくて、何気に一番書きやすいキャラだったかもしれません。

 行動理由と欲望が直結してると分かりやすいよね。



「クラウ」

 ハーヴィス家に使用人として雇われている女性。

 最初は作者の気まぐれで名前を与えられた。その所為で名前付きの使用人が必要な場面に引っ張り出されることになり、いつの間にか火属性の魔術が使えるようになってたり、屋敷のメイド長的ポジションに押し上げられたりした。

 リネを除くと、使用人の中ではフェリクスとフォナに一番近しい位置にいる。引っ越した先の王都の家でも変わらず働いているとか。



「レイン」

 転生を司る女神様。個人的に話し方が一番好きです。

 神様の間にあるルールを色々破ってまで内田創と夏木梨幸を助けてくれた。その結果リミティブに殺されてしまうが、フェリクスの体を通して人間の世界を眺めるのが結構楽しいようで、現状には意外と満足している。

 転生を司る関係で別次元に転移することなども可能。フェリクスに能力のほぼ全てが受け継がれた今、フェリクスも同様のことが可能なだけのスペックはあるが、既に存在する別次元を知覚する手段がないため、次元間転移は出来なくなっている。

 なお、フェリクスの体内に意識が宿っていることは、他の人は誰も知らない。フェリクスに独り言を言わせるためにわざと話しかけることも。

 楽しそうですね、女神様。



「アルメイス」

 フェリクスが転移した先の世界を管理している神様。

 全能神であり、作中最強キャラクター。

 とても便利なキャラクターなので本作では説明役をしてもらいました。面倒な役を押し付けてごめんね。

 何でもできてしまうが故に行動の理由付けが難しく、便利であると同時にすごく不便なキャラ。

 初期構想段階では気まぐれに世界をぶっ壊したりするちょっとやばい奴だったが、リミティブとキャラがかぶるので没に。というかまともな神様がいないと収拾がつかなくなるので、あらゆる場面でのストッパーとしての役割も。

 いつでもと言わず、今リミティブを殺してくれていいんですよ?



「リミティブ」

 全ての元凶。大体全部こいつの所為。生きた迷惑行為。

『君の為なら神さえも』という別作品からわざわざやってきた迷惑な神様。

 気に入らないからって理由で人を殺すやばい奴。神様としてのプライドはないんですか? ないんでしょうね。

 迷惑な奴ですが、困ったら全部こいつの所為にしておけばいいので、使い勝手はかなりいい。

 こいつさえいなければ全てが丸く収まりますが、いなかったらお話にならないので、主人公と並ぶレベルで最重要キャラクター。

 さっさと自分の担当する世界に帰ってください。



「エル」

 リミティブのお世話係――ではなく監視係。

 リミティブを追っかけていたら別作品に出演することになってしまった。

 好き勝手なことばかりしているリミティブを監視するべく派遣されたが、散らかりまくった空間の掃除ばかりさせられている。

 今はまだ我慢しているが、その内多分リミティブのことをぶん殴るんじゃなかろうか。

 エルの立場的にはアウトだけど、作者が許可するのでヤっちゃっていいですよ。

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トラック運転手、異世界へ。 塩砂糖 @shiozatou

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