第4話

「え〜今回は委員会を決めます。」

先生は黒板に役員名を書き始める。ほとんど中学校の時の同じだった。


委員長(1)

副委員長(1)

風紀委員(2)

書記(1)

美化委員(2)

環境委員(2)

庶務(5)


14人しか役員にはなれないらしい。皆誰が役員になるのか考える。

「え〜尚、始めに受けたテストの点数順にある程度決めさせてもらいます。ていうことで委員長には佐山さんお願いします。」

「は!?」

衝撃のあまり、勢い良く立ち上がり先生を見る。

「あ〜佐山さんね、学年トップなので今年から生徒会長もお願いしますから。」

「は!?!?」

突然の出来事で頭がこんがらがる。先生は気付かないふりをして、前に出て進行をしろ、と言う。

「先生。ちなみに私の点数は?」

「今回のテストはまあ難しかったと思うんだが、佐山は満点だったよ。2位は78だったかな。ダントツだよ。」

これでもう風美しかいないということが分かった。ふらふらと前に出て、一呼吸置いてから進行を始める。中高時代にも委員長はやっていたので慣れてるっちゃ慣れているが、やはりみんなに見つめられながら進行をするのは少ししんどい。

「えっと…副委員長決めていいですか?」

「佐山さんに任せます。」

先生は任せると言って教室から出ていってしまった。

(押し付けてるだけじゃん)

そう思いながらも進行を進める。

「副委員長を成績順で決めると…えっと橘さんですね。」

先生から渡された成績表を見て言う。これを生徒に渡す先生はどうかと思うのだが。

「委員長。橘は二人います。」

どこかから聞こえてくる。慌てて確認したら、確かに双子で入ってきているらしい。

「橘悠斗さんです。どこにいますか?」

言うと、後ろの方からガタッと音がして高身長なイケメンが前に出てくる。

「俺が橘悠斗です。副委員長受けます。」

「あ、ありがとう。」

悠斗はパッパと役員を決めて席に戻ってしまった。有無を言わさず成績順に決めたのだ。

「えっと、、ありがとね」

「…いえ」

無口なのか、ありがとうと言ってもあまり返してくれない。あまり好きなタイプではない。

「では自習でお願いします。」

決まった役員の名前を書いている間に自習の指示をする。

「なぁ。お前賢いんだな。」

瑠夏が話しかける。

「当たり前でしょ。」

そう言って話を封じる。もうすぐチャイムがなる時間だ。後少しの間時間を潰そうと、ノートのページ作りを始める。中等部から同じ作り方だからサッサとスピーディーに進める。

「凄いな。成長したな」

「当たり前でしょ」

雑談に耳を傾けず、自分の世界に入り込む。オンとオフがきっちりつけれるタイプなのだ。

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学園を変えろっ!! 漣優 @sazanamiyuu1124

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