桜の花びらが舞い散ってゆく景色を想起させる小説。ピンク色にかたどられた甘々な恋愛ではないですが、物語を最後まで読めば「桜色」の意味がなんとなく分かるのではないでしょうか。いつかは思い出になってしまう記憶、どこにでも良いから大切にしまっておきたいですよね…。
1番好きな人の、恋する人が自分。誰もが描くそんな夢を、けれども叶える人はそう多くはありません。殆どの人が1度は恋を失って、胸の痛みに耐えたことがあるはずです。作者は、私達が抱えている「選ばれなかった」という悲しみを、綺麗な物語に変えて見せてくれました。是非読んでください。読めばきっとこの作品が、あなたの為に書かれたと感じることができるでしょう。