年下イケメンに中年おじさんは叶わない
@ren1
第1話
キーンコーンカーンコーン
6限のチャイムと同時に、机と椅子のガタガタという音が教室に響く。
今日も隼人の一週間は終わろうとしている。いつも通りに。
隼人は鞄にゆっくりと教科書を詰めながら、席を立とうとした。
その時、
「はやとーー!今日俺、彼女ん家泊まるからさ、俺の母ちゃんに隼人ん家に泊まる事にしてもらっていい?」
「え、また?前も陸嘘ついて彼女の家泊まってたじゃん」
「隼人ん家なら勉強しそうだし、イケメンだしで母ちゃんがすげえ信用してくれるんだもん」
「イケメンとか関係ねえだろ、、はぁ、知らねえぞ?バレても」
「うわあーい!大好き隼人くん♡」
陸は隼人に礼を言って教室から足早に出て行った。
高校で唯一と言っていい友達の陸は彼女がいる。年上の大学生だ。
そして、金曜になると大体彼女の一人暮らしの家に泊まりに行く。
俺はいつも陸の背中を見ながら自分も彼女という存在が作れたならと思う。
「はぁ、いいよなぁ」
独り言をつぶやき、教室から出て行く。
年下イケメンに中年おじさんは叶わない @ren1
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