暇つぶし

第1話

僕は、病院にいる。

昨日、交通事故に遭った。

理由は、向こうの信号無視。

幸い、骨折だけで済んだ。

ドライバーは、８５歳の高齢者。

「高校はしばらく、休みだな」

まあ、いい休暇と思おう。

でも、暇だ・・・

暇すぎる・・・

「具合は、どう？」

看護師さんが、見周りに来た。

最近の、看護師さんはパンツルックなんだな・・・

年配の方は、今でも看護婦という言葉が、抜けないらしいが・・・

「ええ、ぼちぼちです」

「早く、良くなってね」

「がんばります」

子供じゃないんだから・・・

「私からしたら、子供だよ」

「あっ、そう・・・」

「なにか、いるものある？」

看護師さんは、笑っている。

「じゃあ、ボールペンと、ノートをお願いします」

「日記でもつけるの？」

「ええ、まあ」

「了解」

看護師さんは、去って行った。

「お待たせ」

「早かったですね」

「うん、ナースセンターにおいてあったから」

いいのか？

「ありがとうございます」

「がんばってね」

何をだよ。

さてと・・・

ボールペンを持って、書きはじめた。

僕だけの物語を・・・

空想は無限大だ。

最初の読者は、あの看護師さん。

がんばろう。