Ti amo

第1話 出会い

貴方と出逢ったのは私が高校生の頃。

貴方は社会人1年目の大人の人。

全然不釣り合いの二人が出逢ったのは彼の会社のパーティーで歳を偽ってコンパニオンをしていた時だった。

私は顔も見映えも自分で言うのも何だけど大人びていたし誰にも気付かれなかった。

でも、酔っぱらいの扱いには不馴れ・・

絡まれていた所を助けてくれたのが彼だった。

そこから、今時の流れで携番を交換してLINEをしたり話したり・・

家は、はたや大都会東京。

私は地方のTHE田舎。

中々、逢うことは出来なかったけど私は心引かれいた。

逢えば大人の対応・・

車のドアを開けてくれて、道を歩くときは車道側は絶対歩かせない。

左腕には大人な時計をして、人混みにいけば必ず自分が盾になり他の人には触れさせない。

子供だった私にはお姫様になったような気がしてしまうくらいの接し方だった。

そりゃぁ・・逢えばすることはします。

でも、彼が初めての人だった。

次第に距離も縮まり私の中では好きじゃなく大好きになっていた。

逢えば、大好き大好きと口から出てしまう位好きだった。

東京とど田舎・・電車賃だってままならない。

だから私はバイトを2つ掛け持ちして必死に電車賃を貯めた。

全然つらくなかったし、楽しいくらいだった。

だけど・・彼は忙しい人だった。

友達もいっぱいいたし、あっちで飲み会、こっちでバーベキューと私と会う日も次第にすくなくなっていった。

LINEも既読スルーが増えてきていた。

だけど皆さんお気づきだろうか?

私達、付き合ってないんです。

「付き合って?」「うん!」

このやりとりないんです。

それはなぜか・・・

「大好きなの・・つき合ってほしいの」

って何回いっても

「付き合ってるようなもんじゃん」

の答え。

最終的にはスルー。

でも、私はどこかで分かっていた。

遊ばれてる事も、いいように使われていたことも・・

知っていたんだよ。

隠れて別の本当の彼女に電話していたことも・・LINEしていたことも・・

それでも、逢いたかった。

それでも、好きだった。

居心地がよかった。

あなたに守られてる様な不思議な感じにさせてくてれ、好きだよといってくれる貴方が・・

あなたの前にいると本当の女の子になれる気がした。

強がらず、頑張らずただの女の子に・・

そんな曖昧な関係が2年続いていた。




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