第44話 ラ、人間を滅ぼす
「今回のテーマは、主人公のジャルとアナのキャラクター作りと、邪神ダーク・ゴットの関連性だ。」
天は、部長として創作の指揮をする。
「まずはジャルとアナに登場してもらいましょう。ジャルとアナ、どうぞ。」
麗は、早々に異世界ファンタジーの主人公の二人を呼ぶ。
「ジャルです。」
「アナです。」
ジャルとアナが現れた。
「あなたたちは何者ですか?」
大蛇は、気の利いた質問が思い浮かばない。
「俺は剣士見習い。」
「私は家事手伝い。」
「まったく面白くない初期設定ですね。もう少し面白くできませんか? 二人に夢でも聞いてみましょう。ニコッ。」
笑は、ジャルとアナの設定に納得ができなかった。
「俺は剣士見習い。夢は、俺は海賊王になる! あ、違った。俺は天空の騎士になる!」
「私は家事手伝い。夢は、ジャルのお嫁さんになる!」
「10代の小娘と30歳の私が思うことが同じだなんて!? 私は完全に売れ残りだ!?」
苺は、10代に嫉妬する女教師である。
「天空の騎士。ジャルは良い目標を持っていますね。私も持っていますよ。カロヤカの騎士になることです! この世の全てを司る神の騎士です。」
カロヤカさんは、この世の法則を自由自在に操れる。
「なぜだ!? 俺は天空の騎士になるために剣の稽古をしてきたのに、どうして闇の騎士なんかになってしまったんだ!?」
「どうして!? 私はジャルと幸せになりたかっただけなのに、まるで呪いの闇の女神か闇の巫女のような存在にされてしまった。」
「みなさん! 今日の和菓子は、甘くて美味しい食パンです! もちろんお茶もありますよ! エヘッ。」
「コンコン。」
本物の幽霊おみっちゃんとコンコンは、食パンも和菓子だと思っている。幽霊と妖怪なので仕方がない。
「闇の神にジャルとアナは愛を誓うというのがいいんじゃないかな? 「ちょっと、人間を滅ぼしてくる。」結構、シーンとしてはイケてると思うんだけど。あ、私は食べたら帰るからね。」
幽子は、意外と恋愛やラブコメが好きかもしれない。
「さあ! 創作スタート!」
「まず、前回までの創作を思い出す。」
「空の世界エアライン。空を支配する国にの名前がスカイ帝国。スカイ帝国は騎士に空の紋章(スカイマーク)を授ける。その中でも優れたものは、天空の騎士と呼ばれている。」
「スカイ帝国は、空を支配するだけでは飽き足らず、陸と海も手に入れようと侵略戦争を行っていた。」
「小さな村ハネダに、ジャルという男の子と、アナという女の子がいた。ジャルは、大きくなったら天空の騎士になるのが夢だった。平和に笑って暮らしている二人は幼馴染で互いに好き合う仲だった。」
「ジャルとアナは村が見渡せる丘の上で二人だけの秘密の約束をしました。「私とジャル、大好きな家族や友達が、いつも笑っていられるますように。私はジャルのお嫁さんになれますように。いつも私を守ってね。」「はい。俺の人生をアナに捧げます。」アナは優しく微笑み、少し照れたジャルと約束を交わした。
「ある日、幸せは崩れた。スカイ帝国の騎士がハネダに攻め込んできた。帝国の騎士や兵士たちに無抵抗の村の人々が、次々と殺されていった。女も子供も、おばあちゃんも。」
「村人たちも抵抗するがスカイ帝国の軍隊に蹂躙される。」
「おまえらなんかは人間じゃない! 人間の皮を被った悪魔め!」
「黙れ! この世界はスカイ帝国のものなのだ! この村の人間を皆殺しにしろ!」
「ジャルも戦うが騎士に剣で斬られてしまう。スカイ帝国の兵士の魔の手がアナを襲う。その時、ジャルはアナを守るために、悪魔と契約する。」
「アナ、君との約束は守ったよ。」
悪魔になったジャルは、ニコッと彼女に笑いかけた。
闇神ダーク・ゴットが現れる。
「彼は、条件を付ける。「彼女だけは危害を加えない。」それなら悪魔になろう。」
「悪魔よりも劣る存在、それが人間だ。」
「やっぱり人間って、滅ぼさないといけない存在なんですね。」
悪代官に越後屋を正義のヒーローの悪魔が倒す。ゴールデンストーリー。
「スカイ帝国の兵士を退けた後、闇神が神父になりジャルとアナを結婚させる。だから、アナはジャルしか触れられない体になる。」
「ちょっと、人間を滅ぼしてくる。」
「もちろん人間としての様々な心の葛藤がある。」
「なぜだ!? 俺は天空の騎士になるために剣の稽古をしてきたのに、どうして闇の騎士なんかになってしまったんだ!?」
「どうして!? 私はジャルと幸せになりたかっただけなのに、まるで呪いの闇の女神か闇の巫女のような存在にされてしまった。」
「信じていたものに裏切られる。人間として1番苦しいね。」
「正義と思っていたものが、本当は悪なんだから。」
「このギャップが現代人は楽しいらしい。」
「歪んでいるね。」
「ジャルの所に、夢は天空の騎士になることだったを追記。」
「闇神のアナにかけた何らかの呪いか魔法は、結婚。」
「結婚!?」
「スカイ帝国の兵士を退けた後、闇神が神父になりジャルとアナを結婚させる。だから、アナはジャルしか触れられない体になる。」
「ちょっと、人間を滅ぼしてくる。」
「創作から構想という段階に入ったのかもしれない。」
「このペースだと構想何年の作品になるんだよ!?」
「今後、考えられるストーリーが2、3点。1つは、冒頭。天空の騎士に憧れていたジャルならスカイ帝国の戦いに加担していたはずだ。紹介というか、冒頭の掴みのための戦闘シーンだ。」
「次に、闇神ダーク・ゴットの登場からのシーンをまとめた方がいい。少なくともジャルと契約し、悪魔にする所や、スカイ帝国の兵士が撤退した後に、ジャルとアナの二人だけの結婚式までは描いた方がいい。そしてジャルが旅に出る所までが第1話だ。」
「おまけが、アナは人間にさらわれる。ジャルが人間を殺す動機にもなる。また、ずっと後でアナがさらわれたとしても展開的にはおかしくはない。」
「「闇から闇を超えてきた。」闇の力を得たジャルのスキルの一つになる。瞬間移動的なモノでいいだろう。」
「何か1つスキルを思いつけば、そこから世界は大きく膨れ上がるものである。」
「タイトルも「空の物語」や「空と陸と海の物語」から変わりそうだな。」
「「闇の花嫁」「闇の騎士の花嫁」「闇騎士と花嫁の物語」が王道かな。」
「「人間は邪悪で、悪魔の方が人間より優しい物語」「ちょっと人間を滅ぼしてきます。」で、どう?」
「ラノベチックなタイトルだな。」
「それではタイトルは「ちょっと人間を滅ぼしてきます。」にしよう。」
カロヤカにお任せあれ。
つづく。
創作中 渋谷かな @yahoogle
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