エピローグ


「うひゃあ。派手に燃えてんなぁ」


 朝の散歩気分で里を離れて外をうろつく男がいた。彼の視線の先では草木が燃え煙を上げていた。


「魔物が住処を焼くとは思えんし、雷なんて落ちてなかったよな。うーん」


 無用心にも炎の方へと歩を進める。

 彼の姿は時々途切れ、また姿を現してを繰り返していた。瞬間移動というやつだ。

 

「えぇ……なんじゃこりゃ」


 平坦だった地形がぐちゃぐちゃになっている。


「内じゃないだろうし、この感じオモチャじゃあない。魔物だったら少し厄介だが……」


 ぐるりと周囲を見渡すと、やはり、というか一人の少年が血溜まりに倒れていた。魔法の戦闘があったようだ。この少年と、相手はどこだろうか。見当たらない。


「うーん。内にこんな奴いたかな? まぁ、いいか」


 男はその少年を担ぎ、瞬間、消えた。

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おはようファンタジー 猫茶 @nekotha

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