プロ野球選手を目指す小6の主人公は地元有力チームへの入団のため祠に願掛けをする。そこで得られた1日1本だけホームランを打てるという都合の良過ぎる能力は犠牲を伴うものだった。不遇な立場の主人公が能力をきっかけにプロへの階段を駆け上がっていくストーリーです。その活躍の裏で生まれる犠牲は、主人公の心を歪め人間関係を狂わせていきます。野球パートは勝負の駆け引きが楽しめます。主人公が何を犠牲に選ぶのか、その行き着く先がどうなるかも楽しみな小説です。
野球小説としても高レベルでキャラクターの造形や感情もしっかり伝わる文章力とてもおすすめです