第20話 見えないけれど、いつもそこに

都会で住み暮らしていると、野生の動物と出会う機会があまりありません。そのせいか、日常の中で動物に出会うと、普通以上にギョッとしてしまう人が多いようです。


私の場合は?


家が東京郊外にあるのですが、帰宅すると金魚と苔と紅葉と猫と外では鈴虫がないてそこそこ常に生物がいます。


「気持ち悪い、ドクガがいるよ」


と話しているところへ、

シュッ

「えっ?」

うちの猫、ナイトが猫パンチでドクガをシュッシュ転がしています。


「こらっ、そんなことしたらあかんよ」(・Д・)ノ

そんなやりとりがあったせいか、ふと思い出しました。


昔から何度も猫を飼った事があります。


小学校の時は、菊之助という白いペルシャ猫と、チャーミーというグレイのチンチラ猫を同時に飼っていました。チャーミーを先に飼っていて、菊之助を後から飼いました。


ですが


菊之助が来てからチャーミーの毛が段々と抜けてしまったのです!

おそらくチャーミーは菊之助が嫌いでした…


ある日

菊之助が突然いなくなってしまいました。


菊之助を探しました。私も弟も。


「きっと白くて、ふわふわで、可愛いから連れていかれたんだよ、

家の外を歩いていた時に、誰かが可愛いから持ってっちゃったんだ!」

大変寂しく、がっかりしたのをおぼえています。


最近…

夕食時に、ご飯を食べながらその悲しい思い出話をしていると…


母が、

「菊之助は、知り合いの美容院の人にあげたのよ」


そう言いました。


「え!」(・∀・)


「だって菊之助はドアを開けた時に家の外に行ってしまって

帰らなかったんじゃない?」


「違うのよ、ふふふ、美容院の人にあげたの」


「なんで!」


「みんなに言ったらイヤだって言うでしょ」


「嘘でしょ、お母さん」


「ふふふ」( ^ω^ )


本当かどうか聞いても、それ以後は笑ってごまかしてました…

一瞬恐ろしい感じになってお腹の中に風吹いた感じがしました…

(・∀・:)


(本当かな?お母さん何十年もよく黙ってられたな…

そして本当にそうなら、ずっと言わなくてもよかったような)


(´⊙ω⊙`)

ピュるる〜

衝撃的な告白はその景色をリアルに覚えてしまうものですね

(また今度本当にあげたのか、聞いてみようかな…)

みたいに何度も何度も。


おしまい

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