後輩ポイント
大宮コウ
後輩ポイント
高校受験に合格した日、私は奇妙な男に出会った。
「何か、叶えたい願いはあるか?」
不躾な言葉。まるきり不審者そのものなのに、どこかそうとは思えない。
奇妙な男と前置きしたが、どこが奇妙であるのかは、はっきりとは言い表せない。そこにいるのに、そこにいない。記憶に残らない雰囲気。そのせいで、彼の言った言葉は、かえって普通に思えてしまう。
だから次の言葉はあながち嘘には思えなかった。
「願いがあれば、俺がなんでも叶えてやる」
願い、願いときたか。
先程までであったのなら、受験合格だっただろう。合格したいま、もはや願う必要さえない。小さいものなら思い浮かぶ。買う機会を逃した本、新作のアイスクリーム、海外旅行。けれども願いというには上滑りしてしまう。あいにく願いは今はない。そんな結論へと至る。
「叶える願いを増やす、というのは受け付けられないぞ」
黙っていた私に、彼は忠告してくる。願いが多すぎて悩んでいると思われたのだろうか。それはなんだか、面白くない。
そもそも、だ。
「これは質問なのですが、もし願いが叶うとして、何かデメリットはありますか?」
うまい話には裏があるものだ。どれもが素敵な願いのランプだと思える時期はとっくに過ぎた。猿の手と疑って然るべきだ。
「あるが、別にデメリットというほどじゃない。お前に害はない」
「で、結局どうなるんです?」
「願えば、俺のことを忘れる。それだけだ」
当然のように、まるでそのことを受けいれているみたいに彼は答えた。
そんな彼に、私はなんだか無性に腹が立った。
「願いごと、決まりました」
「なんだ」
「あなたのこと、私が忘れないようにしてください」
私の記憶は、私だけのものだと。
力強く言い切ってみせれば、何もかもを諦めたような顔をしていた彼は目を見開いていて。
してやったりと、私は思ったのだ。
◆
三月の、いつも通りのなんでもない日。俺は奇妙な女に出会った。
近所の中学校の制服。一年前まで通っていたから、彼女が中学生だとすぐにわかった。
奇妙な、とは言ったが、彼女自身が奇妙であったわけではない。奇妙であったのは状況、シチュエーションのほうだった。
小柄な彼女は、制服姿で神社の前に座っていた。なにかやり遂げたみたいな、あるいは反対に無気力みたいな、どちらともとれる表情。ぼんやりと顔を上げて、早咲きの桜を見ていた姿は様になっていた。
――胸の中に、ポイントが溜まっていく。
それが何であるのか。はっきりと理解したのは小学生の頃だった。なんでも叶えることができる。そんな気がした。そして、できてしまった。
原理は単純。そいつが善行をしているのを俺が見るとポイントが貯まる。ポイントとは言うが、便宜上名付けただけで、具体的な数値はない。ただそれが貯まると、相手の願いを叶えることができる。
願いを叶える仕組みはわからない。俺は願いを聞くだけだ。そしてこいつには贔屓目がある。俺が好感を抱くタイプの相手だと、露骨にそれは発揮する。
小学三年生の頃の話だ。当時気になっていた同級生。ある日のポイントが満ちた感覚。階段の掃除中、二人きりになったとき、俺の意に反して口が勝手に動きだした。
「ねえ、願い事ってある?」
突然の話をするのは、子供にはよくあることだ。言われた彼女はほんの少し驚いたあと、顔を俯かせた。それから彼女は顔を上げ、内緒だよと前置きしてからこう言った。
「――くんと、その、恋人になりたいなって」
いま振り返ると、なんとも早熟な小学生だったと思う。そんなところも、好きではあったのだけど。
かくして彼女は結ばれて、俺は忘れられた。
そして3月の、いつも通りのなんでもない日。奇妙な女に出会ったのだ。
「まさか先輩が、同じ高校だったなんて、思いもしませんでした」
それはこっちの台詞だと、言い返したのが二か月前。
再会は劇的でもなんでもない。昼休み、偶然食堂で食べているのを見つけられてしまった。本当に、偶然だった。その日はたまたま弁当を忘れたのだ。それに彼女に初めて会ったとき、俺は制服を着ていなかった。まさか彼女がこれを見越して、あんな意味のない願いをしたとも思えない。
後輩となった彼女は、再会した今でも奇妙な彼女であった。なにかと理由をつけて会いにくる。流石に教室まで来られるのは悪目立ちするやらなんやらと、理由をつけてやめてもらった。
どうして来るのか、何か新しい願いでもあるのかと聞けば、不思議な能力を持ってる人とはお近づきになりたいじゃないですかと彼女は答えた。そうなのか? と確認すると、人生で二番目に、と返される。なら一番目はと尋ねてみると、お金持ちだと彼女は答えた。現実的な後輩だった。
「先輩、一口食べますか?」
今日はおいしくできたんですよと、彼女はこちらの返事を待つことなく、ピンクの箸で摘んだ肉団子を、ずいとこちらに突き出してくる。郷土研究部の部室。そこで二人で昼食を食べていた。彼女と会う前から、俺はここで食べていた、今では二人で食べるのが日常だ。
一方的に差し出されるのも慣れたものだ。先輩それ足りてます? もっと食べた方がいいですよほらほら遠慮せず、なんて会話が始まりだったか。照れを押し殺して、彼女のおすそ分けを食べる、小さいながらも、濃厚な味が口に広がる。おいしい、と素直に思えた。それとも美味しいと感じたのは、人と一緒に食べているからか。
――まただ。ポイントが貯まる感覚。
「おい、願いを言え」
「……またですか?」
彼女はどうでもよさそうに「えーっとですね」と虚空を見ながら考える素振りをして、口を開く。
「じゃあ、明日、先輩の手作り弁当が食べたいです」
言われるや否や、使命感が湧きあがる。作らなければという義務感。彼女の願いによるものだ。これは人の心に作用できる。そういうものだと知っている。
それにしても、相変わらず変な願い事をするやつだった。彼女と再会して以来、いくつかの願いを聞いてきた。そのどれもが小市民的というか、あまりに控えめなものだった。
「アイスを一口分けて欲しい」と言われたときの驚きは、いまでも記憶に新しい。
もっとも、彼女がこうでなければ、縁はとっくに切れていただろうけど。
「別に弁当くらい、頼まれれば普通に作ってやるのに」
「いいんですー。先輩は乙女心をもう少しわかるべきです」
「そうなのか?」
「そうなんです」
何が面白いのだろう。彼女は愉快そうに笑う。
「先輩、先輩」
「ん?」
「ポイントが溜まったので、引いてください、これ」
彼女は鞄の中から、手のひらに収まらないくらいの大きさの箱を取り出していた。願いを叶えて四度目から、俺たちの中で導入されたものだった。
「先輩にばっかり、いつも願い事叶えてもらってるの、悪いなーって思ってたんですよ、実は」
なんて前置きして出されたのが、このくじ引きだ。「別に、俺が叶えてるって訳ではないけどな」と断れば「叶っているのですから、変わらないことです。なので今後は後輩ポイントが貯まったら、それと交換して一枚引けることとします。さあ、先輩、手を突っ込んでください。そして一枚取り出してください」と迫られた。
箱の上部には穴が開いている。恐る恐る、彼女のお手製の箱の中に手を入れる。まだまだ中身に量がある。一体こんなに、何を用意したというのだろう。確認するのが恐ろしくて、未だに聞けていない。
三角に折りたたまれたクジを開く——『肩たたき券』
「おー。先輩、よかったですね。それは結構当たりですよ」
これまでのクジは後輩の腕を揉む券、後輩と夜中に電話する券などであるため、確かに当たりなのだろう。
彼女は座ったままの俺の背後に回る。
「ではいきますねー。とんとんとーん」
背後から軽快に肩を叩かれる。軽快すぎてただ叩かれているだけ、という具合だ。マッサージには程遠かった。
「俺としては、叩かれるよりも、揉んで欲しいんだが」
「後輩の女の子に肩たたきさせておいて、贅沢な先輩ですねぇ。それはオプションで有料となります」
「マジか」
「大マジです」
そうかそうかと財布を取り出す素振りをすると、彼女は冗談ですよと慌てて肩を揉んでくれた。力がさほど強くないので、相変わらずマッサージ感はないが、優しい後輩であった。
「いつもこうならいいんだけどな。後輩ポイント、どうやったら手に入るんだ?」
「私のさじ加減一つです」
「横暴だなあ」
「こうして後輩をいいように使っている先輩よりは、全然です」
「人聞きの悪い」
肩を揉む手が強まる。ちょうどいいくらいになった。
――ポイントが溜まる。
こうも大盤振る舞いであると、流石にげんなりとする。顔に出てしまったのだろう、彼女に気づかれたのか、クスクスと笑われてしまう。
「先輩って、昔からこんな頻度で願いを叶えてたんですか?」
「いや……年に二、三回あれば多い方だな」
「めちゃくちゃ多いじゃないですか。もう六回くらいやってる気がするんですけど」
「不思議だなあ」
「不思議ですねー。なにか共通点とかってあるんです?」
「共通点?」
基本的に、願いを叶えた相手は身近な人だった。そんな相手が、突然自分のことを忘れるのだ。極力思い返したくなくて、目を逸らしてきた。思い返す機会はなかった。
だから、言われて、思い返して、初めて気づいた。
「……共通点は、特にないな」
「本当ですかー?」
嘘だった。
まさか、言えるはずもない。願いをかなえてきた相手が――自分が好きになった相手だったなんて。
何を言ってもボロが出そうで無言でいると、いつの間にか、肩を揉む手が泊まっていた。どうしたのだろうと、顔を上げて彼女を見る。
目が合う。
「先輩、明日はお暇ですか?」
「まあ、土曜だし、暇だけど……なんでだ?」
「いえ、学校がお休みなのにお弁当を頼んでしまったな、と気がつきまして」
願い事の強制力は、基本的には絶対だ。彼女が願ってしまった以上、また後日、なんてことはできない。
「なので、ついでと言ってはなんですが、街にデートでもしゃれ込みませんか?」
「デートて」
二人で出かけるのは、既に何度かしていた。彼女が俺についてくるだけ、という感じではあったが。しかしそういう仲でもあるまいし、改めてデートと言われてしまうと、躊躇いがでてしまう。
「あの、ダメ、でしたか?」
「いや……いいよ。うん、行こう」
きっと、また願いを叶えることになってしまうだろうけど、それでもよかった。
「誘ったからには、どこか行きたい場所とかあるのか?」
「いえ、何も考えていません」
「マジか」
「マジです」
彼女は悪戯っぽく笑って、言うのだ。
「なので、デートコースは先輩が考えてきてくださいね。私、楽しみにしていますから」
◆
自然だっただろうか、疑われていないだろうか。
土曜だって気付かなかった、なんて嘘だ。分かっていて、頼んだのだ。
正真正銘、デート当日。待ち遠しくて、待ち合わせ場所に三十分早く着いたら先輩もいた。先輩は不器用ながらに、服を褒めてくれた。
デートの場所は遊園地だった。私は先輩と一緒にいれるなら、どこでも楽しいのだけど、先輩のチョイスとしては正直意外だった。
最後にこういう場所に来たのは、中学生の初めくらいだ。だから思ったよりも楽しんでしまった。特に、ジェットコースターにおびえる先輩は思い返すだけで笑ってしまう。
でも、お手洗いから戻ったとき、そこに先輩はいなかった。
「先輩……?」
まさか私を置いていって、どこかに行ってしまったなんて思えない。悪い人に攫われてしまったと言われた方が、まだ信じられる。
それでも、万が一という気持ちが湧く。
初めて会ったときから、彼の存在は希薄だった。いなくなってしまいそうだから、気になった。気にかけてしまった。近づいてしまった。
目が離せなくて、いつしか彼に恋をしていた。
もしかしたら、恋とは言えないのかもしれない。単なる庇護欲なのかもしれない。特別な相手の傍にいる優越感に浸っているだけなのかもしれない。それでも私は、この気持ちを恋と言いたかった。
駆け足で彼を探す。
そして私は、先輩が私以外の誰かの願いを叶える姿を初めて目にする。
◆
泣いている子供がいた。
迷子だろうか。周りには親らしき大人はいない。
場所を離れてしまうが、後で後輩には謝ろう。彼女はいい人だから、きっと許してくれる。
そして話しかけようとしたとき、同じことを考える人がいたらしい、子供に手を伸ばしたとき、その手が重なった。
顔を合わせる。どこか、見覚えのある顔な気がした。
彼女は目を見開いたが、直ぐに大丈夫? と彼女は子供に話しかける。こういうとき、愛想のよくない俺の顔はよろしくない。あやすのは彼女に任せるべきだろう。少し離れて、買ったソフトクリームを彼女に渡す。子供に渡してもらう。向こうに迷子センターがあると言う。足の遅い子供を二人で送り届ける。
あとは大人たちがやってくれるだろう。早く戻らなければならない。
そう思っていたのに、一緒に子供を送り届けた彼女の言葉に止められる。
「――くん、だよね」
俺の名前を呼ばれる。
「覚えてない? ほら、小学校のとき、同じだった」
思い出した。
懐かしい顔だった。
俺が初めて願いを叶えた相手だった。
忘れられてしまい、関わることを避けていた俺のことをまた覚えてくれた。
彼女は記憶のままに優しくて、そして一度は忘れた俺のことを覚えていたのだ。
ああ、ああ、嫌になる。こんな自分が嫌になる。いくら何でも、チョロすぎやしないだろうか。だが、自分の意志で止めることは叶わない。これは、そういうものなのだ。
――ポイントが溜まる。
「なあ、何か叶えたい願いはあるか?」
急な言葉に、目の前の彼女は驚いていた。けれども、直ぐに口は動く。願いがあるのなら、口にせずにはいられない。そこまでがセットの能力だ。
願いを叶えた。初めて気づいた。俺の記憶以外に、失われているものを。
それは、相手のことが好きだと思う気持ち。
◆
まるで抜け殻みたいだ。触れれば砂みたいに崩れ落ちそうな気がした。声をかけられない私に、先輩は気付いて目を向けてくる。
「昔、好きだった人なんだ」
聞きたくない話に、耳を塞げなかった。
「一度は俺のことを忘れたはずで、でも、覚えていてくれて、運命みたいだって思ったら、また、ポイントが溜まって、願いを叶えて……まあ、そんな感じだ」
だから、気にしないでくれ。そういう先輩。気にしないでいられるわけがない。だって私は、先輩のことが好きなのだから。
胸の中が、ぎゅう、と締め付けられる。そんな先輩の顔を見たくなかった。
分かっている。これは、嫉妬だ。自分以外の為に、そんな顔をしてほしくないという自分勝手な感情だ。
外行きの綺麗な気持ちでコーティングして、苦い味が広がる口を、どうにか開く。
「先輩」
彼の虚ろな目が向けられる。何も期待していない目。それでいい。きっと、それでいいのだ。
「私が、なんとかしますから」
私は勢いよく先輩に抱き着く。もう知っているのだ。先輩が好意を抱く相手にポイントは溜まっていくなんて。
これできっと最後だから、少しくらいいい目を見てもいいだろう。抱き着かれた先輩は驚いていた。最後にそんな顔を見ることができて、なんだか得した気持ちになれた。
彼のポイントが満たされたことくらいすぐに分かった。だから、彼に急かされずとも私は願ったのだ。
「先輩が、私以外の願いを叶えられないようにしてください」
◆
願いには強度がある。
同じ願いが重なったとき、より想いの強い願いが優先される。これまで彼女が俺のことを忘れなかったのも、そのためだ。彼女が何気なく言う他愛もない願いは、より強度の強い「俺のことを忘れない」という願いに勝る。だから忘れずにいた。
「あの、私たち、どこかで会ったことがありますか?」
彼女は俺を忘れていた。つまりは、彼女の願いはいつものように叶ったのだろう。
質の悪い冗談ならばよかった。いまならまだ笑える。けれども、黙り込む俺を、彼女は不思議そうに見ていた。
「いや……気のせいだ。お前と俺は、初対面だよ」
回れ右して、俺はその場から離れる。早歩き。駆け足。全速力。逃げるようにその場から離れる。
転ぶ。大丈夫ですかと綺麗だと思う女性から手を差し出される。ポイントは溜まらない。何も感じない。俺は彼女の願いによって、俺にとって何の利点もない能力から解き放たれていた。
それでもあるのは、空しさだけだ。携帯を見ても、もう彼女から電話もメールだって来ることはない。
俺が最後に彼女の願いを叶えたとき、俺の恋心は失われたはずだった。どうして、彼女のことをこうも引きずっているのか。
答えは週明け、直ぐに自覚した。俺は彼女と一緒にいて、楽しかったのだ。彼女が奇妙にも俺に興味を示してくれて、そして一緒にいてくれた。
彼女が来るはずのない郷土研究部に足を運ぶ。まだ未練があるというのかと、我ながら笑えてしまう。
郷土研究部に入ったのは、自分の力について、なにかわかるのではないかと思ったためだ。結局手がかりは見つからなくて、しかしあの後輩のおかげでもう悩まされることはない。
ここに来る意味は、もう、ないのだ。それなのに足を運んでいた。
そこには懐かしいものがあった。まだ三日前だというのに、彼女との記憶を過去にして、懐かしいと思ってしまった。
郷土研究部の机には、小さな箱があった。パンドラの箱であれば、箱の底には希望が残っているだろうか。もう勝手に見て怒ってくる相手もいない。箱をひっくり返して、クジを取り出す。
後輩をおんぶしてもいい券、後輩と一緒にデザートパーラーに行ってもいい券、一緒に料理をする券、エトセトラエトセトラ。よくもまあこんなにもくだらない内容を思いつくと笑ってしまう。彼女はいつも、俺と一緒に何かをしようとしてくれた。俺にはそれが新鮮で、だから彼女のことが好きだった以上に、彼女と一緒にいたことが楽しかったのだ。
そして、俺は見つけてしまう。他愛もないことが書かれたクジの中に、一つだけ毛色の違うものを。箱の底にあるものを。
『好きです、付き合ってください』
見慣れた丸っこい字で、赤い紙に書かれていた。
――ポイントが溜まった。
いつもは嫌だった感覚。それを今は待ち望んでいた。力に急かされずとも、俺は気付けば間にか走り出していた。
廊下で彼女の背中が見えた。俺は、彼女を呼び止める。
振り返る彼女は、不思議そうに尋ねてくる。
「私、あなたとどこかで会いましたか?」
「何か、願いはあるか?」
肯定も否定もできず、俺は衝動のままに彼女に問いかける。
問われた彼女は、驚きもせず語り出す。
「私、なにか大事なことを忘れている気がするんです。あなたがそれに関係しているのか、今の私にはわかりません。気のせいなのかもしれません」
それでも、と彼女は願うのだ。
「もし叶うのなら、私が忘れていること、思い出させてください」
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