お互いが特別な二人の令嬢の物語


ネタバレありのレビューです。
最後まで見終わってない人は、ご注意ください!

まず、作者さん、ありがとうございます。
最初から最後まで、悶えられました!
途中までのイチャイチャっぷりと、中盤からのすれ違い。
二人の令嬢が、なぜすれ違うか。二人の生まれ育ちも含めて、すごく引き込まれました。

最後の方では、乙女ゲームなのに悪役令嬢の目的が、王子じゃなくなる衝撃の展開。
……こういう展開を待ち望んでいました!
願いを叶えてくださって、感謝しかありません。

エルザとクレア、お互いにとってお互いが特別。
この関係性も百合の美味しさ、そのものの気がします。
そうなると悪役令嬢であるクレアがヒロインであるマリーナと対立する理由が必要ですが、それも上手いこと描かれていて感心しました。
乙女ゲームとしては、不自然そのもの。でも、小説として読むと自然な流れです。
これも一重に作者さんが、キャラと世界観をしっかりと作り込んでくれたからでしょう!

イチャイチャも、感動の涙も、なんだったらヤンデレ成分までとれてしまう、素晴らしい作品でした。
最後まで読んで幸せそうな二人を見ると、じーんと胸が熱くなります。

その上、幕間やIF話も盛りだくさんで、百合分補給にも暇がありません。
クレアとエルザだけだと思ったら大間違い!と言わんばかりに、百合の匂いがするキャラクターがたくさん登場します。
女性キャラクターが、それぞれ生き生きと描かれてます。
恋心を秘めた人物から、ひたすら慕う人物まで、様々な形の愛を見れました!

他のレビューで書かれている人もいましたが、まさに尊いが飽和して「てぇてぇ……(尊い)」になるレベルです。
この作品に出会えて幸せでした。
ありがとうございます。

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