第19話

(あれから 6年)


あれから、6年がたった。

生きている人が死んだ人の事を、わすれさせていく。

仕事、生活が、毎日を、ぬりつぶすように毎日をすぎていく。

ありさは、おちついて、あたらしいだんなと、くらしている。

みつきも、ゆめからさめて、一歩ずつ、歩もうとしている。みつきは、すべて、きおくがとんでいた。その話を聞いたとき、少し、おどろいた。


つまが死んで、いろいろ出会いがあった。

①やどなしの女の子 ②気がつよいうみ

ふしぎな、どこからああらわれて、どこかにきえていく、ふし子ちゃんの(まどか)。でもそのふし子ちゃんにいつもぼくはたすけられていたように思える。

でもその子もどこかに消えていった。

そして、現在、私の人生のパートナーの友人。いつしか、いずれ、パートナーのゆめ、かなえてあげたい。そして、それを、ぼくの、いや、私の残りの人生の楽しみになれば少し、うれしいかな。

人生、いろいろ出会いもある。よせてははなれてよせて、私はだれと、たどりつくのだろう?

もう少し、のんびりしよう。だれかと一緒になったら、また、いそがしいだろうな?


ぼくは、いや私はかな? 性同一障害トランスジェンダー 残りの人生は女としていきはじめている。男のつとめはすべておわった。女をおくり、子供も育て終わった。

これからは男より女の時間が増えていくように思える。いや、そうしたい。


残りの人生、スローで生きていきたい。

もう一度、愛する人ををみつけ、人生、楽しみたい。

ありさ、みつき、いい人生、おくるんだよ。

おまえたちは、最高のむすめ、むすこだよ。

そして、かずみへ、最高の女だったよ。

ありがとう。



おわり

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かぶきの女 おたけ @otake_sun

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