第17話 ローランド
今、世の中ではローランドというホストが話題になっています。彼の発する名言もたくさんあり、よくテレビなどでも取り上げられたりネットでもググればたくさんヒットします。
有名な名言は
世の中の男は2種類、俺か、俺以外か
世の中の女性は2種類、俺のことを好きな女性か、これから俺を好きになる女性か
など
他にも自分に対する自信があふれるいろんな名言があります。
俺が接客すればカニも前に歩く
鏡とじゃんけんしても勝てる
今一番したいことは片思い(自分を好きにならない女性なんていないということから)
その辺の小さな神社よりも俺の方が御利益ありそう
など
とにかく自分の存在は他の人とは一線を画するくらい特別なすごい存在で、女性にもモテモテ、というすごい自信が伝わってくるような内容の名言ばかりです。
こういったスタンスって 今の異世界転生ものの作品の主人公にそのまま当てはまるんじゃないかと思いました。
ローランド氏って まんま異世界転生主人公やん!
ローランド氏を見て、世の中は今、こういった ”自分自身は他の追随を許さない最強の存在” 的なものが受け入れられやすい風潮があるのかな、という印象を持ちました。一強多弱とでも言いましょうか。
よく昔の作品では主人公自身も確かに特別な存在ではあるものの、それに匹敵するような、もしくは凌駕するような”ライバル”の存在もありました。
世紀末拳法の伝承者も長兄との壮絶な兄弟ゲンカの末にようやく勝利を掴んだり、その他も色々な
連邦軍の機動戦士パイロットにも敵方に赤いロボットばかり乗ってくるライバルがいたり。
究極と至高のメニューとか。
ボクシングの力石とか。
ライバルとの駆け引きやバトル、場合によっては共感やら友情的なものすら発生するストーリーというのも非常に面白いものも多く、人気作品には主人公とそのライバルの存在というのは大変重要な要素となるものも多かったです。
ともすれば主人公より人気が出てしまったりするケースすらあったかもしれません。
しかし、最近の人気作品である異世界転生ものにはこういった”ライバル”的な存在って非常に少ないと思います。
一強多弱 というキャラ構成というか、主人公が周囲から賞賛と崇敬を集めるストーリー上ではライバルという存在は必要とされないのかもしれません。
まあ、ジャンルの違うような創作物を同列に論じるのも強引とも思いつつ
こういうのも世のトレンドなのかなと思ったりしまして。
なぜ異世界転生ものが多いのか ばんそうこう @kazkaz1
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