政治経済の話は、ややもするとオヤジのポマード臭が漂っていたりだとか、気がついたらいつの間にか説教されていた!などという事態も多いので(偏見か)若い子たちからは敬遠されそうなテーマです。しかし、本作では若いカップルが毎回ご飯を作る片手間に交わすやり取りでそれらが語られ、嫌味がなく且つ読者に分かりやすく伝えようと工夫を凝らしている所にも好感が持てました。知識として為になるだけでなく、読み手を意識した表現の手法として眺めてみても大変参考になる良作と思います。
若い二人が美味しいものを作って食べながら今の日本や自分たちの将来を語ります。「そういえば最近気になってた」そんなみんなの疑問がスッキリすること間違いなし!
作者ご本人は内容が「専門的」と読者離れを懸念されていますが「政治」に「経済」はつきものです。雅とカズくんの「恋バナ」の行方とともにもちりばめられた料理の雑学も楽しみのひとつ。知らないうちに「政治・経済」にも少し強くなる。どうぞ、作者の「罠」にまんまとハマって下さい。
テンポはスローな印象で、じっくり読み込ませているところが特筆される。日常の政治や生活について造詣がとても深い。とても勉強になりました。 消費税は3%の頃が懐かしい。10%は高く感じますが、外国に比べて日本は低い方だと聞いたことがあります。遠足のおやつを買うのに、限度を越えないように消費税を計算したのが楽しかった思い出です。