25.雲の栓

 暁の空にたなびく薄紫の色をした雲を手に取った。ふわふわとしたそれは綿のようで、ちょうどこれらの話に蓋をするのに良いように思われたのだ。

 やがて誰かがまたこの瓶の蓋を開けることがくるだろう。

 その時は、誰かのために書かれた物語たちがまた語られ出す時だ。


 あなたのための物語もまた。

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虹色の瓶詰 夕雪えい @yuyuki3

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