返品するにはどうすれば

「やっと返品用の箱が届いた。けっこう時間がかかったな」


キミシマは小さめのダンボールを胸で抱えながら言った。

買ったばかりの折り畳み傘が壊れ、どうやっても閉じなくなってしまったのだ。



「新しいの、早く来るといいわね――ってあら?」

カミザワはその箱を見て、あることに気がついた。



「どうした?」

「……どうすればいいの、これって」

「え? その箱に傘を入れて郵送すればいいだけだよ」

「そうじゃなくて――」

箱と、開いたままの傘を交互に比べる。





「どうやって箱に入れるの?」

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