最初から最後まで、この世界に浸っていた。

恋愛小説という世界にまた一つ名作が生まれてしまった。

僕はいわゆるラブコメと言われるジャンルの、その中でもあまり頭を使わずに読めてハッピーエンドの作品が好きです。ですが、こういう名作に出会ってしまうと所詮好きなタイプと実際に好きになってしまう人は違ったりするように、あまり意味のないジャンル分けとなってしまいます。

ラブコメの「コメ」の要素は殆どなくサラッとながら読み出来るタイプの作品ではないのですが、最初から最後までこの世界に浸ってしまいました。小説に限らず、マンガやアニメ、ドラマに映画、劇など創作のストーリーが好きな方なら絶対に経験のあることだとは思いますが、久しぶりにこの世界から抜け出してしまう瞬間の寂しさと素晴らしい作品の終わりに出会えた充実感で心が満たされました。

テーマもキャラクターも突拍子のないものではない(強いて言うならば百合作品であるということかもしれませんが)中で一つ一つの場面を丁寧に描写し、それでいて間延びというか中だるみのようなものは一切なく、この衝動だけで書き始めたレビューも自分の語彙力のなさに打ちのめされるだけです。


この作品と出会うことが出来て本当によかったです。

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鏡越しの恋歌

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