第6話 思考する鉄くず
考えることは辛かった。
自分という存在が要らないものだと知っていたから。
考えることは辛かった。
あの日に戻りやり直したいと思っても時間が不可逆だと知っているから。
考えることが好きだった。
ある日の思いを思い出すと幸せな気持ちになったから。
考えることが好きだった。
望んだものを綺麗に作れた時の感動を知っていたから。
それでも考えることが怖かった。
どうしようもなく行き着いた先で行き詰まっていることが証明されるから。
それでも思考する鉄くずは思考し続けている。
自分がどうすればいいかなんてわからないまま5畳半の世界の中で。
5畳半に世界を眺める窓 @jabberwock257
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