薄闇

 薄暗がりのなか目覚めた僕は、今は何時か確認しようとした。

手元に時計はなかった。果たしてこれからどうしようか、大いに迷った。

何せこの星では、昼と夜という状況はそれぞれ数ヵ月は続くのだから。

 同じ頃合いに起きたある仲間は、これは黎明期で空は光輝きいよいよ盛んになるから、積極的な外出活動をすべきと発言し、とある者は漆黒の夜の来訪を予期、その寒さに備えよと説いた。果ては外部環境をあれこれと考慮して活動する者は意志が弱い云々と称し、たとえ寒かろうとたった一人でも俺は行くと豪語する者まで。 正しい時計さえあればこんなに千差万別にならずにすむものを、それぞれが別々の道を歩まんとしていた。その中で僕の下した決断は……。

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観察と想像の狭間で さかした @monokaki36

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