──先生、どうしても伝えなければならない事があるんです。たとえ傷つくとわかっていても、こんな形であっても、伝えなければならない事があるんです。ですからどうか、読んでください──少女の叶わぬ憧れと、容赦のない現実が胸を打つ "鬼才" 古川 奏の最新作、ここに爆誕。
こんな危なく切ないラブレター見たことない。
恋愛小説、なのかもしれません。でもそれだけではないし、かと言ってもう一方のジャンル(ネタバレなので書きません)でもない不思議な作品です。その不思議な魅力を味わう価値はあると思います。とくにラストは必読です。
生徒からの手紙を一切受け取らない教師にとある女子生徒が渡した手紙。そこには、彼女が推測した「人気教師」が故の複雑な心境と、彼女自身の思いが綴られていました。……なーんてね!令和という新時代を古川流の刃で切り拓く、まごうことなき問題作です。読後には、奇妙な爽快感と圧倒的な驚きが貴方の胸を満たすことでしょう。