第2話 世界の裏側

次の日、学校に行くときの会話はほとんどなかった。

もうゆいかも3日後には日本に帰るというのに。

校門の前でフィーナが話し始めた。

『ねえ、ゆいか、この5年間ずっとこの校門を見てきたよね。』

『うん。それが?』

『いや、あのもうこれで一緒に登校するのはあと2回なんだなって思うとなんか・・・』

『だよね。私も少し思ってた。っていうか、5年も一緒にいたんだなって思うと・・・』

わたしは中1のときフランス留学を難なく決めた。

わたしの家系は代々ハイスペックであった。

私の2つ上の姉は今闇組織の裏潜入を独自でしていて、私の2つくらい下の妹も10代ながら警察のスパイをしており警察内部でも妹の存在はごく一部しか知らないらしい。

そして私の母は元ヤンで秘密警察の結構偉い方の部署にいる。

父も今はIT企業の社長をしているが元CIAスパイであった。

姉も妹もこう活動している中、私と4歳下の弟は残され、勉学と武道を

強要された。

私は5年間フランスにいるが、私が帰ってたら私をどうするつもりなのだろう。

正直帰りたくなかった。多分、姉や妹よりも勉学や武道を学んでいるため、重要な役をやらされるであろう。

そう思いながら学校に足を踏み入れた。

校舎に行くまでもフィーナは話しかけてくれた。

『それと、昨日の殺人未遂、犯人わかったらしいよ。』

『え!?』

『なんか一人ではないらしいのよ。』

『え?』

『押した人は捕まったよ。だけど指示している人がいるらしいんだよ。』

『そうなの!?』

『うん。それにクリスは大した怪我じゃないみたいだし。』

『よかった〜』

『でも、マーラは精神的に入院したみたい・・・』

『たしかに昨日のはね・・・』

『あとで病院寄って帰ろう!』

『そうだね!』

そう言っているうちに校舎についた。

学校に入ると、とても有名な人が多くいて驚いた。

『ねえ、あれ大女優のメイリー・アフェルだ!』

『ねえ、あれ大手IT企業社長のヘンリーさんだ!』

『あ!あれ学園長の息子のトーマスさんだ!』

『え、うそ!!めっちゃかっこいい!!!!!!』

『あ!あれフランス皇族の一人のフランダ様だ!!』

有名人ばかりでとてもテンションが上がった。

『あ、あなたたち、きてくれたのね!!!!!』

『学園長!!!!!!!!!!』

『さあ、こちらへ,みなさんも大変長らくおまたせいたしました。皆様も宴会場へご案内します。』

案内された部屋はとてもひろい宴会場だった。

そこにはとても美味しそうな料理と紅茶がおいてあった。

『が、学園長、本当にこんなの・・・』

『いいのよいいのよ、むしろ飲んでもらわなきゃ今日の式の意味がないですからね!』

『え??』

そういって学園長は私達を座らせた。

隣も前も有名人だらけ。

そこへ学園長が来て乾杯の挨拶をしに前へ躍り出た。

『さあ、みなさん、準備はいいですか?それでは、これからの学校の健全を祈って、乾杯!!』

『乾杯!!!!!!』

『おいしい!ねえ、フィーナ、この紅茶おいしいよ!!』

『そう?なんか、変な味が・・・!?』

『うわああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!』

そう叫んだのは学園長の兄のサムソンさんだった。喉を抑えている。

『お兄様、大丈夫ですか!!!!!!!!!救急車、きゅうきゅう・・・』

『あれ、痛くない・・・』

『お兄様、お兄様、大丈夫なんですの????』

急に元気になったサムソンを見て余計心配になった。

途方に暮れてゆいかはみていた。

はっときずいて、フィーナに声かけた。

『ふぃーな、それおい・・・・!?』

話そうとしたらフィーナがいなかった。

『はぁ・・・あぁ・・・』

下から声がした。

恐る恐る下を覗くとフィーナが倒れ込んでいた。

『フィーナ!!!!!!!!!?????????』

『うぅ・・・はぁ・・・』

ヒッカカッタナ?

『え?』

今そんなこと言う声が聞こえた。

『まさか、こんなかに犯人が?????』

『だれか、だれかきゅうきゅ・・・』

『きゃあああ、爆弾よ!!!!』

会場各地から悲鳴が上がった。

大女優メイリーが見ていた先にはカウントダウンをしている装置があった。

それを会場のみんなが見た瞬間、パニック状態となった。

『どうしよう、私、死んじゃうの!?』

『たすけて、助けて!』

『とにかく逃げましょう!』

フランス皇族フランダがそういった瞬間、みんなが駆け出した。

『みなさん、落ち着いてください!!!!』

学園長の声もこの状態となっては全然響かない。

私もみんなが一斉に出てるため、巻き込まれた。

『ちょっと、押さないで・・・』

呆気なく私は外に追い出された。

『フィーナ!!!!!!!!』

フィーナは会場にいたままだ。

私も会場に戻ろうとしたら、サムソンさんに手を掴まれた。

『今戻るのは危険だ。今はここで待機してよう。』

『でも・・・』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

フィーナは荒い呼吸をくり返して苦しみから耐えていた。

声も何故か出ない。

(紅茶一口飲んだだけでなんで・・・

まって、あれに毒が入ってた???

でも、なんで私が・・・

とにかくあれは毒???)

『ピンポーン♬・・・ただ、もう手遅れね。』

そういう声が聞こえたと同時に私の額に何かが押し付けられた。

それは冷たい何か・・・だったが私はすぐに何かがわかった。

けん・・・じゅう・・・?

拳銃を持ってた人は

私のよく知っていた人であった。

スラリとした赤髪が特徴で上品な貴賓服をき着ているのはまさしく・・・

(フランダ・・・様・・・?)

まさかのフランス皇族の一員であり一番犯人だと思いたくなかった人でもあった。

『ふふ・・・なんでこんなことをしたかって?』

私のいいたいことをフランダは何故か読み取った。

『まだそれは詳しくは言えないのよ。ごめんなさいね。だけど・・・

そう、私が犯人よ。それに・・・まだ終わらないから。』

フランダは話を続けた。

『昨日の飛び降り事件も私が指示したわ。』

_____________________!

『ごめんなさいね。でも』

『あの子も時期にこの世の人ではなくなっちゃうから』

くっ・・・・・・そう・・

『ぐぁっ』

思わず声を出してしまった。

『あら、その薬結構効果あるのね。その薬も私が調合して作ったの。・・・・・

ヘンリーに頼んでね。』

『え・・・・・・』

そしたらフランダは私の額に拳銃を突きつけた。

『もうそろそろタイムリミットよ。・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さようなら。』

もう・・・・・・・・・・・だめだ・・・・・。

ドン!!!!!!!!!!!!

音がしたと思ったらゆいかがいた。

『フィーナ!!!』

『え?』

ゆいかはフランダを見て驚いていた。

『あーあ・・・みられちゃった』

『なにいってるんですか・・・』

フランだはフィーナを突き飛ばした。

『今日は殺さないわ。あと、これも差し上げるわ。』

フランダはピルケースを差し上げた。

『これを飲めば、発作は治まる・・・・

あなたのはね。』

え?

「さようなら・・・・

また、あとで」

そう言ってフランダは出ていってしまった。


この言葉の意味がわかったのはこの事件から半年たった

あの日だった。

『うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ』

今のうちに・・・・・・・・・・・







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