展開はなかなか面白いとは思います。

主人公チート化や安易なハーレム展開などがそれほどなく、
敵とみなせば誰であろうと容赦しない所は面白いと思います。
本人の意思もブレてる傾向があるのも、
生来の優しさを消せなかったという意図を描写するのが目的ならありかと。
続きが更新される気配がないのは残念です。
この展開ならここからが本番かと思うので。

個人的にはネジが吹っ飛んだ周囲のクラスメートの中で、
現代人としての常識や良識を只一人完全には捨てきれず、力もなく、
それでも精いっぱいの知恵と根性を出して抵抗を試みている田沼の方が、
主人公以上に魅力的に映りました。
2章では彼と、クラスメートでただ一人、
妨害されたとはいえ主人公を生贄にする暴挙を止められなかった罪悪感と、
その結果、彼が行った復讐というかつての同胞殺しへの忌避感の間で
揺れていた出水の二人を完全にメインに据えて群像劇っぽくしても
いいのではと、思ったくらいです。

それでも気になる点がいくつかあり、
まず登場させなきゃいけない人数が多すぎるせいか、
敵側の屑な本性を出した女性キャラの違いがあまりなく、
話が進むほど口調以外は、全員キャラが同じ気がして
「こちらを口汚くののしる女」
以外の印象が残らない。
復讐の重要対象者の一人である楓ですら殆どそんな印象が強かった。
序盤で倒した冴島や担任の方がそれほど苦戦しなくても余程印象に残ります。

あと日本語としての文章表現がおかしいところも
少し目立ちました。

今後が気になるだけに
再開されることを期待しております。

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