【1周年記念】ガタメニつれづれ

@ボンボン @盆@

─ attention ─


ようこそいらっしゃいました!

こちらは、私、@ボンボンの創作百合SS『誰が為に、華は咲く』を始めとするシリーズの制作秘話集的なものでございます。こちらが1周年記念になるのかはさておいて(笑)、本編の裏側、小ネタ、単に作者が語りたいことをつれづれなるままに綴ったものですから、当然のことながらネタバレを含みます。閲覧には十分にご注意くださいませ。これからも彼女たちのことをよろしくお願いします!



〜瀧本咲夜について①〜

※第3話まで読んだ方向け※



第1話『誰が為に、華は咲く』より


「何か思うところがあったのか、少しの空白の後、彼女はいきなり深く腰を曲げ、謝罪の意を示した。何に対しての詫びなのか──実に色々ありすぎて──天華にはわからなかったが、その気持ちに嘘はないらしい事だけは何となく察する。」-天華-


告白した天華がバッサリとフラれる名シーン(笑)で、咲夜が何故か丁寧に謝ってきたところがありましたよね。これは一体何に対しての「すみません」だったのか?というちょっとしたお話をします。


あれは、「この人(※天華)だってある意味被害者なんだから、やっぱりアタシが信じてる“運命”じゃなかったからって、ガッカリするのはお門違いだろ」「すみませんでした、勝手に期待なんかしちゃって」……という気持ちから来たものでした。


つまるところ、八つ当たりに対しての捻くれた謝罪です。

決して「上級生相手にマウント取ってすみません」じゃありません(笑)

このことは、後の第3話『オモイが為に、爪隠す』で本人もそう言っていますね。


「あの時センパイにめちゃくちゃ悪く言い返したのは、正直……ごめんなさい、ただの八つ当たりでした。でも、ああでも言わないと諦めてもらえないと思ったんす。アタシの経験上」-咲夜-


同じく第3話で明らかになりましたが、咲夜は、ドラマ性のある恋物語に強い憧れを持つ少女です。そう、全米が泣いた!系の映画のような、浪漫と感動に溢れた出逢いを夢見ているんですよね。

でも、自分にはそんなのありえないと諦めている節もあります。というか、そう思わないとやってられないんです。己に流れるΩの血のせいで、今まで何度も裏切られてきてますからね。(※これから明らかになるトラウマもあります)


だから実は、せめて、自分から好きになった人と結ばれてやるという密かな願望を持っていたりするのですが……もし普通のα、β、Ωから「気付けば好きになっていた」とでも言われたら、案外コロッと落ちる可能性もなくはないんですよね。一目惚れ=Ωに惹かれたわけじゃない、というところがミソで!

つまり天華は、知らずしていくつもの地雷を踏み抜いていたことになります。そりゃ咲夜からすれば、先輩だろうが生徒会だろうが関係なくブチギレますわ(笑)


ですがまあ、これ以上怒ったってしゃーないとすぐさま諦め、謝罪。その後更に、好感度マイナスの天華の恋心を否定した、というわけなのでした。



橘 都(タチバナ ミヤコ)

3年A組、18歳、誕生日は8月27日。O型の乙女座。第二次性は少数派のΩ。

一つのことを極める過程で様々なもの(例:カメラ(写真)→創作小説→人間観察→読書など)に手を広げていたら、いつしかそれらも秘めたる特技になっていたという実はデキる系眼鏡っ娘。來夢から贈り続けられたおかげで今ではすっかり花にも詳しくなった。 が、本人はそんな自分のことを、周りに比べて没個性的だと思っている。

咲夜が大ファンであるHN:コトノハ少年の中の人。自身を男性と偽ろうとしていたわけではないが、何となくそれらしく振舞っていたのは都なりのカッコつけ。ちなみにこのことは恋人である來夢にさえナイショにしているし、これからも徹底的に隠し通すつもりでいる。何故なら彼女との経験を基にした話がいくつかあるから……。

あの生徒会長がベタ惚れしているということで、実は同学年の間では結構な重要人物……というよりもはや、時と場合によっては來夢より立場が上になるので、そういう意味では裏のドン的存在と思われている。つまり、噂は本当。尚、当然のことながらそれも本人は無自覚である。寝癖が付きやすいブラウンショート。左目側に泣きぼくろがあるが、普段は眼鏡で隠れて見えない。


裏話:來夢がしょっちゅうミヤさんミヤさんと呼んでいるので、都の本名を「橘ミヤ」だと勘違いしている者が数人いる。だがそれについて当人は何にも気にしておらず、むしろニックネーム感覚で呼ばれるのを嬉しく思っているので訂正はしていない。


↑一足先に都のプロフィールだけまとめさせていただきました。



〜橘都を取り巻く制作秘話〜

※第4話まで読んだ方向け※



第1話『誰が為に、華は咲く』より


「“ミヤさん”と言うのは、來夢の大切な大切な恋人である。何度か顔を合わせた事がある程度でそこまで詳しく知らないのだが、確か本当の下の名前は“ミヤコ”だったはずだ。」-天華-


「……逃げ出したい、何処でもいい、誰も私を見ない場所へ……漠然とそう考え、ふらふらと足を運んだ、人がまばらの図書室にて。二年前の初夏……來夢は───奇跡の出逢いを果たす。」-來夢-


……ということで、第1話から都のヒントが垣間見えておりましたが、皆さまお気付きだったでしょうか?

3文字の下の名前。そして図書室。

勘のいい方なら、もしかしたら第4話の途中で「ん?まさか……」となるんじゃないか、なんてビクビクしながら筆を進めていた次第です。



第4話『言葉が為に、口閉ざす』より


「さて。咲夜がこの図書委員会を選んだのには、実は他でもない……というかやっぱり、れっきとした理由があった。」-咲夜-


「──『今期の委員長になりました、タ○○○ ○○○です。よろしくお願いします』」-都-


「何組か知らなくても、当たるまで探し続けるつもりでいたのだ。だからすぐ、A組の廊下側でばったり会えたのは僥倖だった。」-咲夜-


タチバナ○○○(ミヤコ)、図書室繋がり、そしてあえて下の名前を出さないストーリー展開によって、読者の方から色んな意味で注目されるだろうとは予想しておりました。まあそうでなくても新キャラですし、それは当然ですよね。

ですが作者としては、橘があのミヤさんであるとは最後まで悟ってほしくなかったので、一度“コトノハ少年”に関心を逸らすべく事を運ぶ工夫をしたというわけです。


「この新キャラ、苗字しか出てきてないのに出番が多くて何だか怪しいぞ」→橘=コトノハ少年と判明→「ほら!やっぱり何かあると思った!」

という感じに意識を持っていけば、皆様の疑い(笑)は晴れるかなと。そうすればラスト、順調に衝撃を受けてくれるかな……!と、そういうわけですね!ですがもちろん、その為だけに彼女をコトノハ少年としたわけではありませんから、そこはご安心ください。その辺もいずれわかる時が来ます。


ちなみに咲夜が3年A組の近くで彼女に会えたのは……第3話のオマケ、主要人物振り返りを思い出してくださいませ。そうです。來夢と都は同じクラスなんです。だからあれはラッキー案件じゃなくて、ふつうにありえる流れだったってことですね。裏話として、咲夜が走り去った数秒後に來夢も廊下に出てきてたりするんですよ。お昼休みでしたから。基本、あの2人は一緒に食べてます。ラブラブなので……(すまない、咲夜……)


それも含めて、何というか、全体的にすれ違いのような、あともう少しこうだったら……みたいなことが今回の咲夜にはいくつも起きてるんですよね。

あの部活の時、躊躇わず來夢に橘のことを聞けていたら……咲夜が都へすぐに名前を尋ねていたら……そもそも初対面時に名前を覚えてさえいれば……といった感じの。他にもいっぱいあります。悲しい“運命”の悪戯ですね。



同じく、第4話『言葉が為に、──』より


「羽モチーフのアクセサリーに、エメラルドブルーの美しい煌めき。グアムの海のように透き通ったその色には、大いに見覚えがあった。」-咲夜-


第3話『オモイが為に、爪隠す』より


「いっそ、私が入りたいくらいですから──あの人の鳥籠に」-來夢-


あの、解説する前に一言だけいいですか?

……重っ!(笑)

はい、この2つを並べれば、どうして來夢が羽モチーフのアクセサリーをプレゼントしたのかおわかりですよね。

エメラルドブルーのスワロフスキーは、そのままその通り彼女のイメージカラーで、都がキレイと言ってくれた瞳の色でした。つまりあれには、“私はずっと貴女の中で生きていきたい”というような意味が込められているわけです。……もっかい言いますね。

……おっっっも!!!(真顔)

あ、一応言っておきますが、苗字が小鳥遊なのは全くの偶然です。いやほんとに。だから今、作者ながら彼女の愛が怖いです(笑) 果たして都がそれを知っているかどうかは……ヒミツ、ということで。


いつか番外編で來夢と都の出逢いの話を書きたいと思っています。

ということで、現時点でお話できることはこのくらいになりますね……思ったほど多くなくてすみません。またガツガツ書いていきますのでよろしくお願いします!

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