「詩集 永劫」(平成31年1月~4月)
舞原 帝
33.生死者
まだ生きているからどうだと言うのだろう
生きるという選択も
死なないという意志も
滑稽に見えてくるのはどうしてだろう・・・
生きてゆこうとする者の考えなど私には分からない
死にゆくことにしか目を向けられなかったこの私には何も――
死んだらきっとその後のことなどどうでもよくなる
だから死なないでくれと願うばかりなのに
願っても祈っても
その望みが叶うことはないのである
魂だけの存在となるためには
先ずはその存在を信じる必要があると考える
霊となってこの世に居続けるためには
予てよりこの世に居たいと強く思う必要があると考える
生きるという選択をしたのはあなただった
死なないという意志を示したのもあなただった
それら選択や意志に反し
結局は死んでしまったあなたは今どこに居るのだろう・・・
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