「詩集 永劫」(平成31年1月~4月)

舞原 帝

32.その為に

〝わざわざ生まれたのは〟 生きるため――「なぜ生きるのか?」と考えるため 夢を持つため――その夢を叶えるため

それしきのことに意味を価値づける私 価値を意味づける僕 与えられた生と失くす生に惑う我ら


〝わざわざ生まれたのは〟 愛するため――それがどういうことかを知るため 誰かを笑顔にするため――自分も笑うため

それだけのことと俯いて蹲る誰か でもだけどと顔を上げ前を見据えるも誰か 真実としての誠実さを求めたその人


不必要な命など生まれない 一瞬でも1秒でも 人はその〝ため〟に生まれるのだ

そう信じたいのは 人として生まれたから――生まれたからにはそれを見つけたいと思うから

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