第11話 解放と・・・そして




その日は朝早くに目が醒め過ぎた。





なんと言っても今日は初給料

わくわくしてしまっても仕方がない。




職場の倉庫から大きな音が聞こえる。




何が起こったのかと慌てて駆けつけてみると




倉庫の商品がめちゃくちゃになっていた。



そして、真っ白な剣と怪我をしたキロ君が立っていた。




「どうしたんだ?その怪我、そしてこの倉庫の惨状」





はっとしたキロ君はどんどん顔が青くなっていく。



キロは慌てて財布を出した。

「これは、俺の有り金全部です。これで・・・」






「・・・・事情はあとでいい、それよりも怪我の手当てを先に」






彼は一目散に走りだした。

必死に追いかけようとしたが、老人の足ではとても追いつけなかった。





やがて他の社員が出社してきた。


「やあ、今日は給料日だから、やる気が湧くねぇ」

「おっしゃ!!今日1日がんばるぞ」

「終わったら飲みに行こうぜ」






秘書がびっくりした顔をして私の所へ駆け寄ってくる。




「社長、こんなところで、作業着姿で、何をされているんですか!?」





「あれ、君、わたしのことを思い出したのかね?」


「思い出したって・・・何をいってるんですか?」







「社長!?」


回りの皆はどよめく。






「あばば、まさか本当に社長だったなんて・・・」


「イワシ係長こそこんなところで何を油を売っていらっしゃるのですか。」


「え、わたしのことも思い出してくれたんですか」







その日、社内は、

何が何やら分からず、いろいろな事後処理に追われたという、






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悪魔に存在感を喰われた社長は『シャッフル人事』を思い立つ @haidoroponnpu

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