後書き

後書き




こんな短い話になにを言うんだって話ですが、一応後書きです。


今回の話は時系列がだいぶぐちゃっとなったので、ちょっとだけ反省してます。読みにくいかな。どうだろう。


コージが絵を描き終えたところで一応話は終わり。後半は番外編という名の補足です。ごったな資料集みたいなもんですね。




私の周りはデザイナーやアーティストにまみれているんですが、連中は結構おばかな民族です。


連中の遊びの手伝いは、時間と金と労力をブラックホールにあげるようなもの。成果どころか破壊までやらかし、出来たとしてもドブに放り投げる有り様です。


でも、いいじゃん好きにやれ!と笑いながら加担してます。気分はゴジラか暴走族ですね。



そうして世界にゴミを発信すれば、才能をドブに捨てるなとか、もっと役に立つことに使え、なんて言う人もいます。


でも他人の才能は他人のもの。


才能からなにかを得るのは社会でも、才能を使うのはその人だけだからね。誰にも何も言う権利はないんです。



それなのに滅入ってしまう気持ちがわかるから、押し潰されそうな天才と、その障壁になってくれる人との出会いを書きました。


カコは要するに火事をきっかけに、自分が絵を描くということ自体を嫌いになったんですが、絶対に描く行為に罪はない。嫌いにはなりたくないという意地があります。そして無理やり曲げたその矛先が、彼自身の身体に牙を向いている。


カコが大人になってまた絵を描くのか。それはまだわかりません。でも彼の世界はちょっとやそっとじゃ壊れません。愛憎乱れた描き狂いですし。

大人になって過去を飲み込んで再び描き始めたら、かなり複雑な深みを帯びたものを描きそうです。



コージはたぶん社会人生活3日目くらいでアッサリ陥落して絵筆を取ります。こいつなんか絵の具臭い。って思われてそうですね。そのうち精密画や学術的な緻密な絵を描く画家としてやっていきそうな気もします。


どっちでもいいんですよ。ただ今は未熟者なので、才能を捨てることができるくらい、好きにやらせてあげたいね。

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カッコーと底無し 梅行き @umeyuki

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