前話の感想で『望月』について触れましたが、実は『葵』の方にも意味があったのですね。それを活かした、上手い展開です。
全体として、素晴らしい物語でした。四話だったか五話だったか六話だったか、もう覚えていませんが、途中からずっと「どういうレビューを書こうかな」と考えながら(その下書きを先に用意しながら)読んでいました。でも最後はどうなるのだろう、と少し不安でしたが、その時点で想像していた以上の、綺麗な終わらせ方でした。
個人的に、物語は「終わり良ければすべて良し」だと思っており、でも「安易なハッピーエンドは白ける」とも感じるのですが、この物語は、私の好みとしては100点満点の『終わらせ方』でした。
作者からの返信
あまりにも有名な「月が綺麗ですね」を改めて調べた時に、「月が青い」説を知りまして。ラストの二人の会話が浮かびました。
そのゴールに向けて、ひたすら書き連ねた感じです。
私が物語を書くにあたって一番神経を使う箇所が、「はじまり」と「おわり」、それぞれの一文です。
どんな風に幕を開けるのか。
そして、どう閉じられるのか。
正解はないでしょうし、究極的には「好み」でしかないのですが、鳥川さんにとって「好み」であったことは幸いです。
自分の好きなものを書いて、同じものを好きな人が受け取ってくれたらいいなーと思って、書いています。
この作品が鳥川さんに届いたことが、今、とても嬉しいですし、こうしてお言葉を頂戴して、幸せに満ち溢れております。
各話へのコメントと、さらにレビューまで頂戴いたしまして、嬉し恥ずかしで、井戸に向かって叫び出したい気分です(笑)
丁寧なお言葉の数々。本当にありがとうございました。
いよいよ最終回、と今日を迎えました。さびしさより、少しだけ楽しみな気持ちがまさり、結びのお話を読ませていただきました。
葵・朔也双方の視点で語られる量・質のバランスはお見事で、終始、ふたりの主人公を見失うことはありませんでした。穏やかな語り口で読者を惹きつけるあたりに、彩瀬さんの技量の高さを感じます。
ひとりの読み手としての思いは、レビューでお伝えしますね。
すてきな物語をありがとうございました。
これからも応援しています。
╰(*´︶`*)╯♡
作者からの返信
W主人公のつもりで書きましたので、各視点のバランスをお褒めいただき、安堵しております。
読む人によって、どちらを主と捉えるか違いそうなのですが、書いた方としては、どちらか一方が、という意識はなかったので。
レビューのほうにも素敵なお言葉を頂戴し、嬉しいのと恥ずかしいのとで悶えております(笑)
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。