#12 セクハラ
「さあーて、今日もいい仕事したー…っと」
なんて風呂場で呟く私はテニス部の新入部員。しかも部活に加えて日々ウイルスに感染した人々を助けるボランティアなんてやってるものだから疲れるったらありゃしない。
ま、今日は久々に例のウイルスの感染者は出なかったけど。
「おいナツ、バスタオルここに置いとくぞー。あと晩飯できてるからなー?」
「はいはーい。さて、晩御飯終わったら宿題やってアイス食べて…」
「そうそう、寝る前のアイスって最高だよねー」
は?いやなんか家に知らない人がいるんですけど!?え、何!?てかここ風呂場!!私全裸なんだけど!?セクハラ!!
「と、とりあえず…リト!!ちょっとリト!?」
「無駄だよ。俺は今透明化の薬を飲んでいるからね。もっともそれを見抜ける例外もいるけど…」
「あ、貴方は…!?」
「レターズウイルスの開発者の1人さ。ジュリと同じく。」
その時ドンドンと風呂場のドアを叩く音がした。
「どうしたナツ!?頭でもぶつけたか!?それとも雷でも落ちたのか!?」
「どっちでも無い!!ともかく皆を呼んで!!あ、とりあえず佐藤さんと夕丘さんを呼んで!!」
数分後、やっと佐藤さんが来た。
「ちょっと、誰もいないじゃない!?まあとりあえずリト君、パンツとタオルとって!!」
「はあ!?」
「適当でいいから!!」
とりあえず服を着たあと、ようやく夕丘さんも来たけど…
「か、カイリ…?」
えっ…もしかして『例外』っていうのは夕丘さんの事だったの…?
空色の手紙 若星 明花 @hime_mirea_256
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