紐 解くと さようなら

作者 切り株ねむこ

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★★★ Excellent!!!

ふとした出逢いで一緒に暮らすことになったミュージシャンの卵である響太と、ファンのみちさん。しかしみちさんには隠されたもう1つの「愛」があった。
果たして2人の愛は真実なのか?
本当の愛とは?…
淡々と、かつ丁寧で優しい描写が、静かに読者をこの2人の世界に引き込んで行きます。

★★★ Excellent!!!

切ない!切なすぎる!!
でも、このさわやかな涙は何だろう!?

そんな読後感とともに、さまざまな場面での登場人物たちの真摯な思いや印象的な言葉がフラッシュバックします。
私の頭の中には、もう「みち」の家の中がセットとして出来上がっています。それをもとに映画化してもらいたいくらいです。
ぜひ映像でも見たい。もう一度味わいたい。読み終わってしまって、作品と「さようなら」するのがあまりにさびしい。そんな名残惜しい気持ちになります。

今もどこかで本当に彼らが生きていて、それぞれの道をたくましく歩いていると思いたい。読者に結ばれたこの作品の紐はなかなかとけそうにありません。白い花の香りとともに、いつまでも余韻が残ります。

ちなみに、響太は福士蒼汰か山崎賢人、竹内涼真あたりでもいいかも。
みちさんは吉高由里子か蒼井優、または昔の篠原涼子、マリコさんはぜひ菜々緒さんで。

★★★ Excellent!!!

 昔、「ボクらの時代」に出演した佐藤健が、 
「漫画のクールキャラに憧れて黙っていた」
 と話をしていました。

 すると「ミステリアス」とか、「見透かされている気がする」などと言われるようになったそうです。
 本当に考えている時もあるけれど、何も考えていない時もあって、そこには何かがあるんだろうね、
 と佐藤健は続けました。
 

「紐 解くと さようなら」の主人公の響太を周囲の人間が見る時、
 佐藤健の言う何かが、そこには確実にあったのでしょう。

「R」というバンドのヴォーカル&ギターの響太。
 明るく、何でも器用にこなし、女の子にモテる同じバンドのメンバーで、幼なじみの洸介は言います。

「響太だって別にヒモ生活がしたい訳じゃなくってさ。なーんか女の子の気持ちに応えすぎちゃうっていうの?」


 物語の冒頭はインターホンの音から始まります。
 住まわせてもらっていた女の子の部屋から出て行く、と決めた朝に鳴るインターホンに響太は応えません。
 彼にとって、既にこの部屋は他人のものになった、と分かるシーンから、この物語は始まります。

 何故、彼は部屋を出たのか、それは少し読み進むと分かります。

 ――僕にはある時から決めている事がひとつだけある。
 ヒステリーの1度目では出ていかない。

 でも、2度目のヒステリーの時は
 僕が彼女の不安を取り除くことは不可能だと分かる様になり、僕はその時が来たら、
 さよならをすることに決めたのだ。

 響太は実に理性的です。

 2度目のヒステリーが起こるまで、
 彼は「女の子の気持ちに応えす」ぎるほどに尽くすのでしょう。 
 そこにある不安を取り除く術を彼は知っているから。

 けれど、2度目のヒステリーの不安の根幹にあるのは、
 響太自身だと理性的な彼は理解している。

 さよならをする、
 と決めている彼は残酷なようで、… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

響太は本当に人を好きになったことがないのかもしれない
ヒモ生活してるとはいえ、純粋さを感じる主人公と少し年上のみちさん、
いきなりセックスをしてしまうのですが、儚げなみちさんと響太君の物語は始まりました。

まだ終わってないこの物語に心から魅了されています。

どうぞ皆様も魅了されて下さい!