2023年9月

レビューキャンペーン結果発表

   

 本日夕方、午後6時頃。

 以下のような「カクヨムからのお知らせ」がありました。


【KADOKAWA文芸編集部が選ぶレビューはどれだ!?】「カクヨム文芸部の本棚をつくろうキャンペーン」結果発表!

https://kakuyomu.jp/info/entry/bungeibureview_result


 まず「お知らせ」タイトルを見た瞬間に思ったのは「あっ、これ確か私も応募していたなあ」ということ。

 ただし、恥ずかしながら、それほど熱心に応募したつもりはなく「とりあえず応募できそうなレビューがいくつかあるから応募しておこう」という程度でした。

 そもそもキャンペーン告知があったのは7月27日の「カクヨムからのお知らせ」なのですが、


【レビュー募集】KADOKAWA文芸編集部にあなたのレビューを読んでもらうチャンス!カクヨム文芸部の本棚をつくろうキャンペーン

https://kakuyomu.jp/info/entry/bungeireview


 その際このエッセイで特に話題に取り上げていなかったくらいです。それこそが「それほど熱心に応募したわけではない」という証なのでしょうね。

 そのようなキャンペーンについて、いざ結果が出た時点で今さら話題にするのは、何だか後出しみたいで少し罪悪感もあるほどですが……。


 改めて今回のキャンペーンについて軽くおさらいすると、7月27日の「お知らせ」によれば、


>文芸ジャンルの作品を対象に、皆さまから熱い想いの詰まった渾身のレビューを募集します。

>ご応募いただいた中からカクヨム運営がレビューを選出。

>レビューとともに、そのレビューが投稿されている作品を「カクヨム文芸部の本棚」で紹介させていただきます。

>また、ご応募いただいたレビューはKADOKAWA文芸編集部が選考し、「これぞ!」というレビューについては特集ページに掲載させていただきます。


 という内容でした。

「選考方法&スペシャル特典」の項目には、


>KADOKAWA文芸編集部が4レビュー選出し、カクヨムの特集ページに掲載します。

>また、その他の素敵なレビューについても、「カクヨム文芸部の本棚」で紹介させていただきます。

>特集ページに掲載されたレビューの投稿者様、カクヨム文芸部公式アカウントの作品ページで紹介されたレビューの投稿者様には、「カクヨム文芸部」のデジタル部員証をお渡しします。


 とも書かれていましたが、私はあまりきちんと読んでおらず……。

 とりあえず『4レビュー選出し、カクヨムの特集ページに掲載』『「カクヨム文芸部」のデジタル部員証をお渡し』だけ見て、

「要するに4つのレビューが選ばれて、その4人は『カクヨム文芸部』のデジタル部員証なるものがいただける」

 という程度の理解で応募していました。

 もちろん「カクヨム全体の中から4人!」なんて選ばれる自信はなく、それでもダメ元みたいな感じで「とりあえず応募できるレビューもあるから応募しておこう」という気持ちだったわけです。



 そして本日、そんなキャンペーンの結果発表。

 まず『4レビュー選出し、カクヨムの特集ページに掲載』の件ですが、まあ「カクヨム全体の中から4人!」なんて非常に狭い枠ですから、当然のように私が応募したレビューは含まれていませんでした。

 でもカクヨムは交流が盛んなサイトです。多少引っ込み思案でも自然に交流が生まれるほど「交流が盛んなサイト」です。色々な発表を見るたびに「知っているお名前がある!」と感激しますし、今回もそうでした。

 今回特集ページにレビューが掲載されたわずか4名の中に、今までコメントをいただいたり、逆にこちらが書き込んだりという方々が複数おられる! しかもこのエッセイに頻繁にコメントをくださるかたも!

 改めて。

「珠玉のレビュー4選」に選ばれた皆様、おめでとうございます!



 続いて、本日の結果発表では、


>また、惜しくも選に漏れたものの、特集に掲載されたレビュー以外にも多くの良質なレビューをお寄せいただきました。

>そちらは「カクヨム文芸部の本棚」で紹介させていただいております。


 というのもあり、せっかくなのでそちらも覗いてみました。「カクヨム運営公式_文芸部」アカウントにて投稿されているようです。


https://kakuyomu.jp/works/16817330659875864216


 ジャンルごとに何作品かずつ紹介されている形式であり、それぞれのページを見ていくと……。

「ミステリージャンルの作品をお探しの方へ」というページに、私が応募したレビューも掲載されていました!

 なんだか嬉しいと同時に、改めて自分が書いたレビューを読み直すと少し恥ずかしい気持ちも出てくるのですが……。

 とりあえず『カクヨム文芸部の本棚』にレビューが掲載されただけでも、キャンペーンに応募した甲斐がありましたね。

 なお同じページに掲載されている他の作品は星3桁ばかりですが、私がレビューを書かせていただいた『毒蟲は土に蠢く』は、現時点でもまだ★7の作品。せっかくなので、今回『カクヨム文芸部の本棚』に掲載されたのを好機として、カクヨム内でももっと評価されたら良いのになあ、という作品です。


 元々この『毒蟲は土に蠢く』と巡り会えたのは、私が開催した自主企画「今は一次選考が精一杯(第2回)」に参加してくださったおかげ。まさに自主企画を介して存在を知ることが出来た作品でした。

 その自主企画の趣旨としては、コンテストの一次選考に通過して二次選考で落選した作品を集めるというもの。その第2回でした。

 実は少し前から「そろそろ『第3回』を開催しようかな?」とも考えていたので、今回そんな自主企画の『第2回』で読むことの出来た作品が『カクヨム文芸部の本棚』の「ミステリージャンルの作品をお探しの方へ」ページに掲載されるというのは、それはそれで何だか感慨深いくらいです。

 自主企画として「コンテストの一次選考に通過して二次選考で落選した作品を集める」というのは、私としては「一次選考に通過するだけの『良さ』があるはずだから、そこを勉強させてもらおう。逆に二次選考では落選するような『欠点』もあるはずだから、そこも反面教師的に勉強させてもらおう」という気持ちでした。

 だから一人の読み手として純粋に読書を楽しむだけでなく、自分も書き手として勉強する意味で、参加作品は全て読む。そんな企画であり、それぞれの作品に対する個人的な感想を「参加作品リスト」としてまとめています。

 久しぶりに当時の「参加作品リスト」を読み直してみたら、この『毒蟲は土に蠢く』に関しては、以下のような感想を書いていました(少し長くなりますが、全て転載してみます)。


> 小説投稿サイト開催のコンテストではなく、一般公募の応募作品です。

> 18万文字で全18話。総文字数からして、WEB小説によくあるラノベ換算ではなく、一般的な文庫本の一冊分ですね。各話およそ1万文字というのも、WEB連載にしてはかなり長めでしょう。

> なるほど、いかにも公募小説の体裁だと感じました。

> 肝心の中身に関しては、プロローグらしき第一話から良い雰囲気です。伝奇風味の加味された古き良き推理小説という感じで始まり、前半部で事件の背景となりそうな過去を描いた後、現代の事件発生を後半部で描くのが第一話。

> そこから事件前日に話を戻して、第二話以降が進んでいきますが、第二話でいきなり登場人物の一人が推理能力の高さを披露するので、読んでいて「ああ、このキャラが探偵役なのだな」という安心感を抱きます。

> 文章力もとても高いという印象です。そもそも「文章力」という言葉自体が曖昧ですが、この作品に関しては「高い」と言い切っても大丈夫でしょう。

> 語り手の心情と結びついた風景描写……といってしまうと当たり前の話かもしれませんが、いざ書き手になってみると、この『当たり前』を実践するのが案外難しい。その点しっかりと出来ている作品であり、本格的な文芸作品だと感じました。

> 内容的にも文章的にも、紙の本を買って読む感覚です。「読む」側から見ればそんな感想になりますが、いざ「書く」側の立場を想像すると、こういう小説を書くためにはプロ作家並みの取材が必要だろう、と考えさせられました。

> 特にこの作品は推理小説なので、余計に「取材が必要」というレベルで、雑多な知識が必要なのかもしれません。読んでいる途中で「衒学趣味」という言葉が頭に浮かび、子供の頃に読んだヴァン・ダインの作風を思い出しました。

> 一つの例ですが、衒学趣味というのは、本格ミステリを書く上で有効な手段になり得るのですよね。一見事件とは関係ないような、余計な情報かもしれない雑多な記述が多ければ、その中に重要な手がかりや伏線を埋もれさせることが出来ますから。

> でも本当に「余計な情報」ばかりではなく、あくまでも「かもしれない」であって、中には本当に重要な手がかりや伏線もある。そんなパターンです。

> この作品の話に戻ると、特に伝奇要素があるせいで、歴史的な知識などは「余計な情報」には成り得ない。たとえ事件の謎解きには必要なくても、物語の背景として重要な意味を持ってくる。

> つまり本格ミステリとして手がかりなどを埋もれさせるためにも、伝奇小説としての本編を進めるためにも、本当に下調べをたくさんしなければ書けないはずの作風であり……。

> これを素人作品として眠らせるのは勿体ない、とつくづく感じました。こういう作品こそ、紙の本として本屋で販売すべきです。

> このレベルでも受賞できずに切り捨てられるのですから、一般公募は本当に厳しいですね。

> 肝心の物語内容に話を戻すと、読み進めるうちに印象が二転三転する作品でした。

> あくまでも私の個人的な印象ですが、最初は「伝奇風味で味付けした本格派の謎解き小説」と感じていたのに、途中からは「謎解きミステリ小説の体裁を借りた伝奇小説」というように主従が反転しました。しかし、どちらも間違いであり、最後の解決編では「伝奇小説としても謎解き小説としても素晴らしい! 両者が上手く融合している!」という感想に変わりました。

> 

> 個人的に、世の中には、伏線や手がかりが不十分でも「本格」を謳っているミステリ作品がたくさんあると感じるのですが、その点でも、この作品は合格点! パチッとパズルのピースがはまる快感を味わえます。

> 本当に素晴らしい作品でした。


 あくまでも「個人的な感想」なので、本当に好き勝手書いています。それに対してレビューは他人行儀で、一番の『熱』が欠けてしまっている。自分でもそう感じるからこそ、先ほどの「改めて自分が書いたレビューを読み直すと少し恥ずかしい気持ちも出てくる」になるのでしょうね。

 ともかく、この「個人的な感想」で見る限り、私としては絶賛という感じ。「一次選考に通過するだけの『良さ』」は見つけられたけれど「二次選考では落選するような『欠点』」の方は感じ取れない状態でした。

 ただし、この「感想」に対して作者様からいただいたコメントの中に、


>ただ、自ら目指した方向性なので仕方ないことではある(ある意味本望ではある?)のですが、下読みの方を含めて、読み手の方々にはやや古臭い内容に映るようです。

>私がすでにプロ作家で、数作目の作品として発表するならOKなのでしょうが、新人賞となると目新しさ、新鮮さに欠けるのかもしれません。


 という記述があり……。

 私としてはその「古臭さ」こそ古典ミステリっぽい安心感として楽しめたのに、なるほどコンテスト応募作品的にはそのような『欠点』として見られてしまうのか、と納得させられました。



 ……と、かなり話が逸れましたが。

 そんな「個人的にはとても面白い小説だった!」という作品に対するレビューを、今回『カクヨム文芸部の本棚』に選んでいただけたわけです。

 先ほども記しましたが、この機会にカクヨム内でももっと評価されたら良いのになあ、と思います。


 そして今回のキャンペーン結果発表を見て気になった点がもう一つ。

 今までは自分には無関係な部分と思って読み流していましたが、そもそも今回のキャンペーンの特典は、


>特集ページに掲載されたレビューの投稿者様、カクヨム文芸部公式アカウントの作品ページで紹介されたレビューの投稿者様には、「カクヨム文芸部」のデジタル部員証をお渡しします。


 という話なのですよね?

「珠玉のレビュー4選」は『特集ページに掲載されたレビューの投稿者様』のほうでしょうから、そうなると『カクヨム文芸部公式アカウントの作品ページで紹介されたレビューの投稿者様』のほうは……。

 少し回りくどい表現ですが『カクヨム文芸部公式アカウントの作品ページ』というのは、今回の『カクヨム文芸部の本棚』のことですよね? ならば「4選」には入れなくても『カクヨム文芸部の本棚』でレビュー紹介されただけで「カクヨム文芸部」のデジタル部員証がもらえるということ……?

 私の理解が間違っていないのであれば、どうやら何かもらえるみたいなので、今さらですが7月27日の「お知らせ」ページに掲載されている『カクヨム文芸部デジタル部員証イメージ』を見て、ワクワクしています!

 大丈夫ですよね? ここまでエッセイで書いておきながら「私の理解が間違っていました」だと、とても恥ずかしいのですけど。

   

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