カクヨムの広告表示 ――見たい広告を見ることが出来たという奇跡――

   

 カクヨムでは昨年度の秋から、カクヨムロイヤルティプログラムという形で、広告表示が導入されていますね。

 今さらですが、皆様の閲覧環境では、どのような広告が表示されているのでしょうか?


 私が誤解しているのでなければ、これっておそらく、同じ作品ページに表示される広告であっても、見る側次第で表示広告は微妙に異なるのですよね。見る側が興味を示すであろう広告、そういうものが優先的に表示されるのだと思います。

 例えば私の場合、既に引退した元研究者。あくまでも『元』ですが、でも現役時代の経験などを活かした小説を執筆することがあり、そうなると知識の補完として、WEBで色々と調べものが必要になります。

 その訪問履歴が影響して、一時期、研究関連の広告ばかりカクヨムで目にしていました。WEB履歴的には、研究活動に携わる人間だと判断されたのですね。

 試薬やキットなど消耗品の広告は、確かに、もしも現役当時ならば関心あるものでした。しかし、高価な研究機器の広告をカクヨムで見た時は笑いました。

 あれって、何百万円、何千万円の機械のはず。そうした研究機器を購入する権限があるのは、研究室のボスクラスだけでしょう。若手研究者でも科研費申請書類では、必要な機器として高価な機械を書いておきますが、それは書いておくだけ。たとえ申請が通っても実際に貰える金額は要求した予算の一部のみ。だから実際には高価な機械など買えず、それらは他の研究室の機械を借りることになり、お金は試薬やキットなどの消耗品だけでなくなってしまうのが普通……。

 話が逸れましたが。

 要するに、そんなものを買うカクヨムユーザーがいるわけないだろう、と思ってしまったのです。


 また、小説執筆のために、自分では絶対に着ないような衣類について、WEBで調べ回ったこともありました。つまり、異性の下着です。

 そうしたら、カクヨムで表示される広告の多くが、ブラジャーとパンティーになりました。私には必要ないどころか、観賞用に買うような趣味もないのですけどね。

 正確には、女性下着だけでなく、バストアップなどの美容広告も出ていました。それこそ、私が利用する機会は皆無です。このバストアップ広告は、おっぱいについて色々と調べた影響でしょう。自主企画『乳首小説あつまれ〜\(^o^)/』に参加して、乳首小説を2作品執筆した時の出来事だったと思います。


 このように、全く自分に必要ないものが出てくる広告表示。でも逆に言えば、その関連分野をWEBで調べまくった証なのですから、カクヨム投稿のために活動した名残りがカクヨムで広告表示という形で反映される。これは興味深い、と私は感じるのでした。

 でも最近は、そういう尖った広告、あまり出てきません。ならば私の調べものが減った、ということなのでしょうね。小説執筆にあたり資料集めを怠っているのであれば、あまり良い傾向ではないな、とも感じます。

 では最近、尖った広告ではなく、どんな広告をよく目にするかというと……。

 WEBゲーム、WEBコミック、WEB小説。あるいは、WEB小説から書籍化された紙の本。

 おそらく私だけでなく、多くのカクヨムユーザー向けに、同じ広告が表示されているのではないか、と思います。「カクヨムのような小説投稿サイトを利用しているのであれば、こういうものには興味があるでしょう?」と言われているような気分です。

 私としては正直、自分が興味ない作品は、広告を見ても「ゲームなのか漫画なのかラノベなのか見分けがつかない」というレベルなのですが……。

 そんな中。

 ラノベの広告であっても、「おおっ、これは!」と目を引くものもありました。

 小説投稿サイト「ノベリズム」で掲載されている小説の広告です。


 カクヨムという小説投稿サイトを利用しているならば他の小説投稿サイトにも興味があるはず、という判断で、ノベリズム作品の広告が出ていたのでしょうか。あるいは、私がノベリズムでも活動しているが故でしょうか。

 前者ならば他のカクヨムユーザーの目にも触れたでしょうし、後者ならば、あまり見られていないのかもしれません。

 どちらにせよ、私が初めてノベリズム作品の広告を目にしたのは、2ヶ月くらい前の出来事でした。

 広告1つにつき、1作品です。もちろん一般の投稿小説ではなく、ノベリズムでは「契約作品」と定義されている、有料小説でした。

 表示が切り替わっていくような4ページ構成の広告で、最後に固定表示される4ページ目は表紙イラストの流用。ならば途中までの3ページは、それぞれの有料パートの挿絵を使っているのだろう、と想像しました。ノベリズム契約作品は「毎週1枚くらいの頻度でカラー挿絵が入る」というのが一つのウリ。それをチラ見せするのが、大きな宣伝になるでしょうからね。


 ノベリズム契約作品の広告、どれも素晴らしいものであり、羨ましいと感じるほどでした。

 ほら、このエッセイで何度か「他サイトで連載させていただいている作品が……」と書いているように、私もノベリズムでは契約作品を書いていますから!

 自分の趣味活動のメインであるカクヨムで、自分の小説の広告を見ることが出来たら、まさに夢のような話です。書籍化作家ならば、特にKADOKAWA系列からの書籍化であれば、カクヨムでもトップページで大々的にバナー広告を出してもらえるのでしょうけれど、まず『書籍化』というのが雲の上の話。その『書籍化』の過程を経ずして、自分の作品が広告化されるチャンスかも……?

 でも他の契約作品を書いておられる方々の大部分が書籍化作家である以上、私のような素人の契約作品が広告化される可能性は低いだろう、という諦めの気持ちもありました。

 さらに、ノベリズム契約作品の広告自体、前ほど頻繁に出てこなくなりました。

 そんな中、また数日前からノベリズム契約作品の広告を見るようになって……。

 今日。

 ついに私の作品の広告も、カクヨムで見ることが出来たのです!


 あまりに嬉しかったので、Twitterでツイートしました。

 また、近況ノートでも報告しました。

 カクヨムに投稿した作品ではないけれど、私の作品には間違いないし、カクヨムで広告を見た以上、一応はカクヨムも関わっていますからね。


 書籍化作家じゃないのに、自分の小説がカクヨムで広告表示されるという奇跡!

 https://kakuyomu.jp/users/haru_karasugawa/news/16816452218673532383


 ただし。

 少し上記の記事を補足すると……。

 カクヨムで広告を見たといっても、わずか2回だけ。いや実質的には1回と言うべきでしょうか。

 ノベリズム契約作品の広告を見て「私の作品も出てこないかな?」と思ってしまい、ついついブラウザの「このページを再読み込み」をクリック。これってウインドウズでいうところの「F5」だろうから本当は良くないことだ、そう思いながら何回かクリックして……。

 もしかすると、たとえ私の作品が広告になっても「何度もそのページを訪れている者のところには広告表示する必要ないから」みたいなシステムが働いて、私自身は見ることが出来ないのではないか。そんな考えで諦め始めた時に、ようやく見ることが出来たのです。

 最初は「私の作品だ!」と興奮のあまり、1ページ目から3ページ目までの表示内容を確認する余裕がありませんでした。興奮が収まった時には、もうページ切り替えは終わり、4ページ目の固定表示になっていました。

 だからもう1回見たくて「このページを再読み込み」をクリック。今度は1ページ目から3ページ目のイラストと文章、一応は確認できました。近況ノートに記した内容は、その時のものです。

 しかし。

 1ページ目から3ページ目までが表示されるのは、短い時間です。可能であれば再確認したい、そう思って「このページを再読み込み」をクリックしましたが、もう出てきません。他のページを見て回っても、出てきません。

 だからわずか2回だけ、実質的には1回なのでした。


 もしかすると、とてもレアな広告かもしれません。

 これを読んでくださる方々の目には一度も触れる機会がない、というくらいのレア度かもしれません。

 とはいえ、私の作品が広告化されたのは夢や幻ではなく、たとえカクヨムでは見る機会が少なくても、どこかで表示されているのは間違いないはず。近況ノート記事でも記したように、一時的にPVが増えているのですから。

 近況ノートでは、


>毎日のPV増加は1桁、たまに2桁増加で「きっと今日は新規読者様が無料パートをまとめ読みしてくださったのだろう」と大喜び、という状況でした。

>それが昨日か一昨日くらいから、急に毎日のPV増加が3桁になり「これって、私の作品も広告化されたのでは?」とドキドキソワソワしているタイミングでした。


 と書きましたが、そもそも昨日は、ちょうど休載日でした。

 連載開始だった10月は、最初の一週間で無料パート18話を掲載して、有料パートに入った10月20日以降の12日間は毎日更新。でも「毎日更新」は10月だけであり、11月以降は毎週6回更新で、火曜日はお休み、というスケジュールで続けています。

 ……改めて更新スケジュールを見直すと、我ながら「よく続いているなあ」と思います。基本的に多作で筆が速い方だと自負している私ですが、それでも、こんな「ほぼ毎日」というペースで4ヶ月も連載を続けているのは、おそらく初体験のはず。

 ともかく。

 ちょうどPVが増え始めて「広告化された?」と思い始めたタイミングで、運悪く休載日だったわけです。

 でも、むしろ休載日だっただけに、「増えた分のPVは、いつも読んでくださる方々ではないのだろう」とも考えられますね。

 夕方更新の作品なので、夕方を基準に約24時間を見てみましたが、休載日である昨日の夕方から今日更新した夕方までに、約200PV増えていました。

 更新しても1桁のPVが、未更新なのに約200! 広告効果って、本当に凄いですね!


 もう一つ、近況ノート記事では書き忘れたこと。

 広告内で著作権のCマークが表示されているのですが、これまでの契約作品の広告を見る限り、著者名はローマ字表記でした。

 私の「烏川 ハル」という名前、正しく読んでいただけるだろうか。もしかすると「Karasukawa」になったり、最悪の場合「Torikawa」になったりしないだろうか。

 そんな心配もしていましたが、ちゃんと「Haru Karasugawa」でした。安心しました。

 紙媒体の書籍ではないとはいえ、ある意味では、商業デビュー作品ですからね。そこで名前を間違えられたら、もう「そちらが正解です」ということにしてしまおうか、とさえ考えていたくらいです。改名しなくて済んで、よかったです。


 ……と、こんな感じで。

 私にとっては、とても嬉しい出来事でした。

 WEBで執筆活動をしていると、本当に、何が起こるかわからないものです。皆様も、今は想像も出来ないような話が、半年後、一年後には現実になるかもしれませんね。


 ……と、ここで終わらせた方がきれいに終わる気もするのですが。

 せっかくエッセイでも契約作品について述べたので、近況ノートの最後の部分だけ、転載という形で改めて書かせてください。

 この程度ならば、過剰な誘導行為にはならないでしょうから。


――――――(転載ここから)――――――


 小説投稿サイト「ノベリズム」の契約作品は、現在では(サイト開設当初はありませんでしたが)スマホアプリを利用することにより、毎日80ポイントまで得られるので、それだけで有料パートも4話か5話くらいは無料で読めるシステムになっています。

 物語的にはネタバレになってしまいますが、どうかカラー挿絵のあるエピソードだけでも! そして、それを読んで「面白そう」と思ったら、その前後あるいは最初から!

 カクヨム作品ではないですが、カクヨムへの投稿作品同様『転生変身ダイゴロー 〜パーティーを追放されたら変身ヒーローになった僕〜』も、よろしくお願いします。


――――――(転載ここまで)――――――


 よろしくお願いします。

 もちろん、そんな他サイトの活動とは別に、カクヨム内の交流も今まで通り、よろしくお願いします!

   

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