いつもの通知は大丈夫でも重要な連絡は届かないことがある

   

 カクヨムコンが終わり、そろそろカクヨムも静かになる頃でしょうか。

 このエッセイも、もうカクヨムコン期間中ほどは読まれないかもしれませんが……。

 今回は、前々から「いずれ書こう」と思っていた話です。まさにカクヨム初心者ならではの、ちょっと驚いたエピソードです。もう初心者とは呼べない、2年目に起こった事件なのですが。


 事の起こりは、2020年7月20日。確か夕方だったと思います。

 カクヨムのトップページを開いたら、警告のようなものが表示されました。

 具体的な文章は覚えていませんが、


「投稿管理担当から重要なご連絡がございます。登録メールアドレス宛にメールをお送りしていますので、必ずご確認いただき返信をお願いします」


 みたいな通知だったと思います。

 びっくりしました。

 心臓に悪いです。

 それほど『重要な連絡』ならば、そんな連絡があるということだけ告げるくらいならば、具体的な内容、せめて方向性だけでも示してくれたらいいのに……。


 困ったことに、メールを確認しても、それらしきメールは届いていません。

 でも「新しい応援コメントが1件あります」みたいな、いつもの通知は届いています。昔テレビで『配達されない三通の手紙』という映画を見たことがありますが、まさに配達されない重要なメールです。ちなみに映画の内容は忘れてしまいました、原作小説まで読んだのに。



 何が何だかわからないまま、どんな『重要な連絡』だったのか、考えようとせずとも、自然に頭に浮かんできてしまいました。

 第一候補。

 R15のつもりで書いた作品がカクヨム的にはR18だから修正せよ。

 90%くらいの確率でこれだろうな、と思いました。

 以前に、


 R18? R15?

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889095417/episodes/1177354054897040635


 で記したように、私は一度「小説家になろう」の方で、同様の問題で警告を受けていますからね。

 そのエッセイの中でも記したように、カクヨムのガイドラインの書き方は「小説家になろう」よりも曖昧です。曖昧だからこそ許容範囲が広くて許されている部分もあるのでしょうが、逆に、その解釈の仕方がカクヨムとユーザーとの間で大きく異なる可能性も出てくるわけです。

 つまり、自分では大丈夫と思った作品がカクヨム的にはダメだった、というケースです。

 あのエッセイの最後で、


> カクヨムはあまり厳しくないから大丈夫、と油断して、私はR15作品を書いていますが……。

> 本当に大丈夫ですかね?

> 結局カクヨムでも同様の注意を受けた、などというオチが来ませんように。


 と書きましたが、ついにその『オチ』がついた、と思ったわけです。

 ただし、もしもR15のどれかが問題視されたのだとしても、それがどの作品なのか、この段階ではわかりません。投稿作品の数が多すぎますからね!

 過剰な性的表現であれば、そこを修正すれば許されるのでしょうが……。私の場合、そういう作品は長編連載の途中に出てくるのではなく、短編ばかり。

 物語の根幹を構成するギミックの一部が性的表現になっている、という感じの作品です。性的表現がメインではありませんが、メイン部分のための重要な前フリであって、カットしたら作品自体が成り立たない、というものばかり。そこをカットするくらいならば作品そのものを削除した方が良い、というのが大半でしょう。

 こうなると「どれかわからないから念のため全て対処しておこう」というわけにはいきません。問題があったのはどの作品なのか、やはり、きちんと教えていただかないと……。


 続いて、第二候補。

 個別の作品に対する警告ではなく、アカウントそのものに対する問題なのではないか。

 これが9%くらいだと思いました。

 私自身、利用規約に違反する行為はしていないつもりですが、人間ですからミスをすることはあります。

 また、本当か嘘かわからないような都市伝説レベルの話ですが、「複数アカウントなんて作っていないのに、同じIP回線で家族がアカウントを作ったらしく、複数アカウントと疑われてアカウント削除された」という話を聞いたこともあります。

 そもそも、それがカクヨムの話なのか「小説家になろう」の話なのか、それすら私は覚えていませんが……。

 とりえず。その話を見た時は、反論として「そんなはずないだろう、同じIP回線というだけで複数アカウント扱いされるならば、インターネット完備のマンションで別世帯も同一IPの場合に困るではないか」というコメントもありましたし、私も「嘘っぽい話だ」と感じていました。

 今になって思えば、カクヨム内で「娘もカクヨムやっています」みたいなエッセイを読むこともあるので、同じネット回線で家族が別アカウントを持っていても大丈夫なはず。当時そこまで考えられずとも、私は私で「その都市伝説が本当だとしても、家族とは明らかにPCが違うから私は大丈夫」とも思ったのですが……。

 でも都市伝説云々は別にしても、何がどうなるかわかりませんからね。何か私の気づかぬ問題が生じていて「その問題を放置するのであれば、アカウント削除しますよ」という警告だったりしたら大変です。もうカクヨムを続けられなくなってしまう!


 最後に、第三候補。

 わずか1%、あるいは1%にも満たない可能性ですが。

 第二候補が『最悪の可能性』だった反動で、思いっきり楽しい可能性も頭に浮かんでしまいました。

 投稿作品に関する連絡ではあるものの、悪い話ではなく、逆に良い話。「〇〇を書籍化したいのですが」みたいな話かもしれない、と考えてしまったのです!

 私の頭、お花畑!

 現実的に考えると、ポイントも低いしコンテストも一次通過止まり(当時)の私の作品を、いったい誰が拾い上げてくれるのか。自分で自分を笑いたくなりますが……。

 ほら、この時点で私は、カクヨムではないですが「WEB連載の依頼を受けて、契約書も交わして、そちらで発表するための作品の原稿をせっせと書いている。いつになったら投稿できるのかなあ? いつになったら公言できるのかなあ? ワクワクドキドキ」という状態でしたからね。とりあえず「ありえない!」ような奇跡が一つ起こっていたわけですし、ならばもうワンランク上の奇跡も……。そう思いたくもなるじゃないですか。


 このように。

 良い子悪い子普通の子ではないですが、普通の可能性と悪い可能性と良い可能性の三つが、瞬時に頭に浮かびました。

 でも最後の『良い可能性』にしたところで、「連絡してください」を無視して放置しておいたら、その『良い』お話は消滅してしまいますよね。

 とにかく連絡メールを拝見してお返事しないことには、三つのうちのどれが正解だったとしても、私は困るわけです!


 改めて、メールを再確認してみましょう。

 なぜ重要なメールが届かないのでしょうか。

 カクヨムからのメール『kakuyomu.jp』を弾く設定にはしていないし、実際、いつもの通知は届いているわけだし……。

 不思議に思いながらカクヨムからのメールを見直すうちに、今まで見落としていたことに気づいて、私は愕然としました。

 それは、カクヨムからのメールの送信アドレスです。

 私は『カクヨムからのメール』は全て同じところから来ていると思っていたのですが、違うのですね!

 まず、いつもの通知。これは『noreply@kakuyomu.jp』。

 そして、メルマガ「カクヨム通信」の送り主は『info@kakuyomu.jp』。

 カクヨムからのメールのうち私のところへ届いていた分だけでも、複数の送り主がいたのです!


 これってかなり重要なポイントではないでしょうか。

 コンテストやイベントやキャンペーンなどで「カクヨムからのメールを受け取れるようにしておいてください」と言われることが多々ありますが、それを見て「いつもの通知やメールマガジンは届いているから大丈夫」などと油断していると、実は「重要な連絡は届かない状態だった」という場合もあるのですから。


 具体的には、それぞれのメールソフトの設定次第なのでしょう。

 私の場合、迷惑メール設定を完全にオフにして「これでどんなメールも届くはず」と思って、改めて「連絡してください」へメールしました。「申し訳ありません、メールの設定がおかしくて『重要な連絡』が届きませんでした。お手数ですが、再送していただけないでしょうか?」みたいなメールです。

 しかし。

 待てど暮らせど、再送メールは届きません。「一度は警告したのだからそれが届かないのはユーザー側の責任であり、再送なんてしませんよ」ということなのか、あるいは、設定変更したつもりなのに実際はまだ重要なメールが届かない設定なのか……。

 その状態で待つうちに、ふと気づきました。私が使っているメールには、迷惑メール対策の設定だけでなく、なりすましメール拒否なんて設定もある!

 普通に使っている分には当然、迷惑メールもなりすましメールも困るわけですし、拒絶設定にしておけば良いのでしょう。しかし「届くはずのメールが届かない」という事態に陥っている場合、「何でも届く」設定にしておかねばなりません。

 特に、なりすましメールです。これって、最初のサーバーとは別のところを介して送られてきたら、もう「なりすまし!」と判定されるのでしょうか? だとしたら、KADOKAWAは大きな会社だから部署によっては独立したサーバーを経由することもある? いや、そもそもカクヨムは「KADOKAWAが提供する小説投稿サイト。システム開発ははてなが担当している」とWikipediaにも書かれているように、複数の会社が関わっているから、その関連で別のサーバーを経由することも有り得る?

 理由はともかく、もしかしたら、この「なりすましメール拒否」が原因だったのかもしれません。慌てて、そちらもオフにしました。


 すると。

 ようやく重要なメール――送信元は『contact@kakuyomu.jp』――が届くようになりました!

 ただし、もう最後通告でした。修正警告を無視したから作品を一つ公開停止にしましたよ、という連絡でした。

 その修正警告、私のところには届いていないのですが……。でも私のメール設定の問題だったならば、こちらの不手際。仕方がありません。

 というより、安心しました。最悪の想定だった9%の可能性――アカウント削除――ではなくて。

 最良の想像だった1%の可能性――書籍化――でないのは残念ですが、世の中そんなに甘くありませんね。これが現実です(笑)。


 なお。

 無理矢理このエピソードをプラスに考えるのであれば。

 この時メールの設定を変えたおかげで、以降カクヨムから重要なメールも届くようになりました。

 この『需要なメール』の送信アドレスである『contact@kakuyomu.jp』は、お問い合わせ窓口の返信メールと同じなので、この7月末の出来事がなかったら、10月下旬のお問い合わせ――近況ノートやプロフィール欄での宣伝はどこまで許されるのか――も、返事を受け取れなかったことになります。

 だから今は「良かった」と思えるのでした。


 ……と、今になってみれば笑い話の部分もあるわけですが。

 皆様もお気をつけください。

 いつも『noreply@kakuyomu.jp』や『info@kakuyomu.jp』からのメールが届くからといって、いざという時に『contact@kakuyomu.jp』も届くとは限りません。

 でも「どうしたら届くのか・届かないのか」は各自のメールソフトの設定次第で異なるでしょうから、私からは何とも言えません。

 今まで一度でも『contact@kakuyomu.jp』からメールを受け取っていれば、その状態から設定変更しない限り大丈夫なのではないか、と思う程度です。

 まだ一度も『contact@kakuyomu.jp』からメールをもらったことがない場合、何かお問い合わせをしてみれば、回答が届くか否かで確認できるでしょうが……。さすがに、確認のためだけに不必要なお問い合わせをして運営様の仕事を増やすわけにもいきませんし、さて、どうしましょう?

   

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