カクヨムコン6読者選考期間終了 ――長編ではなく短編についてデータで考えてみる――

   

 カクヨムコンの読者選考期間が終わりましたね。

 私の応募数は長編2作品と短編103作品ですが、前回述べたように、長編に関しては諦めています。

 具体的には、今年のカクヨムコン期間中の星増加は、以下のようになりました。長編2作品と短編103作品、それぞれ星増加の多い順に、全て記載してみます。


「第6回カクヨムWeb小説コンテスト」(どんでん返し部門)応募

 ★4(46 → 50)『緋蒼村連続殺人 ――転生したら殺人事件の真っ只中――』

 ★3(6 → 9)『邪神城連続殺人 ――赤いチャイナドレスの妖魔――』


「カクヨムWeb小説短編賞2020」応募

 ★40(0 → 40)『WEB作家の隠しごと』

 ★19(66 → 85)『ハッピーエンドは嫌いだから』

 ★16(0 → 16)『さそり座のサンタクロース』

 ★14(0 → 14)『ゆきのいぬ』

 ★11(38 → 49)『ある朝トイレに入ったら便器がきれいに消えていた』

 ★11(0 → 11)『カップルだけを狙う幽霊』

 ★7(16 → 23)『その失恋は始まりだった』

 ★6(19 → 25)『人事と人妻』

 ★6(0 → 6)『リレーのバトンを渡すみたいに』

 ★5(59 → 64)『ゾンビ vs 生存者 ――おそらく俺が最後の一人――』

 ★5(6 → 11)『細胞がバターのように溶けていく』

 ★5(21 → 26)『電車ガラガラ』

 ★5(0 → 5)『私をパワースポットに連れてって』

 ★5(0 → 5)『コロナ禍の海水浴場』

 ★4(0 → 4)『わが隊を統率するは不敗騎士』

 ★3(17 → 20)『あの日、僕が出会った妖怪は……』

 ★3(14 → 17)『竹屋の渡しに魅せられて』

 ★3(18 → 21)『ささやかな倦怠期』

 ★3(26 → 29)『大統領のファイナルブレーキ』

 ★3(13 → 16)『川で魚と戯れる』

 ★3(28 → 31)『黒ずんだ乳首をピンク色に戻したい』

 ★3(21 → 24)『あなたと私の HAPPY NEW YEAR』

 ★3(12 → 15)『私の魔王軍は53万です』

 ★3(30 → 33)『スーパーが花屋に化けた』

 ★3(5 → 8)『その日彼女は童貞だった』

 ★3(16 → 19)『「お金がない」と彼が言うから』

 ★3(37 → 40)『はかない恋の花言葉』

 ★3(6 → 9)『妹が俺のデートについて来た』

 ★3(11 → 14)『赤いランドセルと彼女』

 ★2(7 → 9)『剣と魔法の異世界へGO!』

 ★2(21 → 23)『猫はコタツで丸くなる ――アメリカのともだち――』

 ★2(56 → 58)『黒いクリスマスケーキ』

 ★2(20 → 22)『風が吹けば傘屋が儲かる』

 ★2(30 → 32)『考古学者になりたい彼女』

 ★2(9 → 11)『私の姉はいつも優しい』

 ★1(42 → 43)『長い渡り廊下で』

 ★0(13 → 13)『働け、魔女モンスター!』

 ★0(14 → 14)『現代むかしばなし「メロン太郎さん」』

 ★0(9 → 9)『人は死んだらどこへ行く ――永遠の金縛り――』

 ★0(19 → 9)『俺と煙草と少女と布団』

 ★0(18 → 18)『ダッチワイフ殺人事件』

 ★0(33 → 33)『怖い女と手ごわい男』

 ★0(23 → 23)『ブラックホールフォーエバー! スターダストエモーション!』

 ★0(24 → 24)『「俺の自慢のファイナルブレーキが!」』

 ★0(12 → 12)『「俺の素人作家としてのファイナルブレーキが!」――ある素人作家の恐怖体験――」』

 ★0(9 → 9)『ファイナルブレーキと飲む酒は……』

 ★0(15 → 15)『釣った魚に餌はやらない』

 ★0(22 → 22)『鶴と亀が滑った』

 ★0(13 → 13)『俺の猿夢』

 ★0(12 → 12)『ゆとり女神』

 ★0(32 → 32)『ナンパ男と黒衣の女』

 ★0(19 → 19)『梅雨だから』

 ★0(15 → 15)『6月6日』

 ★0(41 → 41)『ブロック機能 ――ある素人作家の恐怖体験――』

 ★0(42 → 42)『われは転生者』

 ★0(35 → 35)『俺のケーキはそこにある』

 ★0(28 → 28)『猫の子育て』

 ★0(26 → 26)『これが罰ゲームです』

 ★0(29 → 29)『69の星』

 ★0(6 → 6)『廃墟探訪』

 ★0(8 → 8)『ホッちゃんを守れ!』

 ★0(20 → 20)『異世界で作ってみようオートクレーブ』

 ★0(26 → 26)『乳首なき世に生まれつく』

 ★0(8 → 8)『二色の手袋の思い出』

 ★0(8 → 8)『「あたしスターさん。今あなたのところに来たわ」』

 ★0(26 → 26)『彼女が残した黒いゴム』

 ★0(16 → 16)『隣の芝生は敷居が高い』

 ★0(14 → 14)『ブラック・レター』

 ★0(13 → 13)『四年に一度の神隠し』

 ★0(42 → 42)『四年に一度じゃ早すぎる!』

 ★0(15 → 15)『一周年のおめでとう』

 ★0(27 → 27)『人のいない祇園祭』

 ★0(28 → 28)『パンとバン』

 ★0(21 → 21)『良い子の皆さんは真似しないように』

 ★0(18 → 18)『ひとりUターン渋滞』

 ★0(18 → 18)『ウイルスは拡散していく』

 ★0(19 → 19)『コンクリートジャングルの中でも』

 ★0(9 → 9)『七つの月に照らされて』

 ★0(16 → 16)『電車の中の女神様』

 ★0(11 → 11)『郵便受けの白い箱』

 ★0(12 → 12)『勝利の先にあるものは……』

 ★0(17 → 17)『傘も心も盗まれて』

 ★0(14 → 14)『これも何かのご縁です』

 ★0(18 → 18)『彼と私の恋人デート』

 ★0(12 → 12)『夏の夜の俺』

 ★0(11 → 11)『俺たち二人の花言葉』

 ★0(3 → 3)『亡き妻を想う』

 ★0(6 → 6)『ひとめぼれ』

 ★0(3 → 3)『自殺するなら売ってくれ』

 ★0(14 → 14)『海のブルーになりたくて』

 ★0(15 → 15)『僕もなりたい人気者』

 ★0(8 → 8)『大岡裁きかと思ったら』

 ★0(3 → 3)『眼鏡の女子が好きなので』

 ★0(12 → 12)『雨なので部活は中止』

 ★0(9 → 9)『私がキレイになったわけ』

 ★0(7 → 7)『星降る夜の恋人たちへ』

 ★0(2 → 2)『魔法美少女マジック・ビューティー!』

 ★0(8 → 8)『私のカレはお父さん』

 ★0(3 → 3)『10年は夢のよう』

 ★0(0 → 0)『隣の幼女に求婚されて』

 ★0(8 → 8)『あと5分なの』

 ★0(3 → 3)『投げナイフの美女 ――夜は殺し屋――』

 ★-1(21 → 20)『2月3日の引きこもり』


 昨年度のデータと比べると、今年は短編でも星増加が少ない気がしますが……。それでも、長編よりはマシ。少しでも中間選考通過の可能性があるのは短編の方なので、今回は、それについて考えてみたいと思います。



 応募要項に書かれている選考方法は、短編は「読者選考によるランキングを参考に」ですから、長編の方の「読者選考によるランキング上位作品が最終選考にノミネート」とは異なり、あくまでも『参考に』。読者ランキング完全準拠ではありません。

 しかし以前に、


 9月24日の「カクヨムからのお知らせ」(後編)――「参考に」というのはどれくらい? 昨年のデータから再考する――

https://kakuyomu.jp/works/1177354054889095417/episodes/1177354054922421641


 で記したように、私は前回のデータ51作品に基づいて「結局は短編の方も、ほとんど読者ランキングなのではないか」と結論づけました。

 前回は短編も部門別だったのですが、各部門のトップしか中間通過できず「既に星をたくさんいただいているので読者選考期間中の星増加は少なかった」という作品は通過できなかったからです。

 もちろん『既に星をたくさんいただいている』というのは、いわゆる当社比。私の他の作品と比べた場合の『たくさん』に過ぎないのですが、でもそれは「私の他の作品よりは、カクヨムで評価されている」ということ。コンテストでもきちんと読んでいただければ私の他の作品より上の評価になるはず、と思えてしまい、だからこそ「他の2作品が通過したのにこちらが落ちたということは、読者ランキング準拠だから、選考委員の方々に読んですらもらえなかったのだ」という結論になったのでした。


 とはいえ、これはわずか51作品のデータに基づいた話です。個人の応募数としては少なくない『51作品』ですが、応募総数5505作品というコンテストでは、全体から見れば1%にも満たないわけで、データとしては信頼性に乏しいと感じていました。

 カクヨム全体のデータはわかりませんからね。もしかしたら調べている方々がおられたのかもしれませんが、前回は長編に関するデータを公開しておられるかただけで、短編に関しては私は見つけることが出来ませんでした。

 しかし今年は、短編に関しても調べておられるかたがおり、しかもカクヨムコン関連の自主企画に参加なされていたので、おかげさまで短編に関しても、全体の動向をきちんと見ることが出来ました。

 草薙 健(タケル)様、ありがとうございます。


 本家ではないけど情報特盛りな第6回カクヨムWeb小説コンテスト+短編賞速報

https://kakuyomu.jp/works/1177354055253900094


 これに基づいて、短編の中間選考通過ラインを考えてみましょう。

 前回は応募総数5505作品のうち558作品が通過でしたから、約1割と仮定すると、今年の応募総数は7761作品ですから、777位くらいが通過ラインでしょうか。

 そうなると……。

 草薙 健(タケル)様のデータによると、777位は、期間中の増加分が「☆18, ♡32, 0コメント」となっています。


 この数字を見て、私は「おや?」と思いました。思ったより星増加が少なくても中間通過できそうだな、と。

 先に述べた『前回のデータ51作品』では、中間通過の星増加は★41と★27だったので、だいたい★30くらいが通過ラインと私は予想していたのでした。

 でも今年のデータによれば、通過ラインは★18くらい。

 一瞬「今年は前回よりも甘いのかな?」と思ったのですが……。

 ここで私はハッとしました。そもそも『★30くらいが通過ライン』という予想は、「結局は短編の方も、ほとんど読者ランキングなのではないか」という仮定に基づいた予想です。

 ならば、その仮定の方が間違っているのではないでしょうか。

 中間通過が全て読者ランキング準拠ならば、確かに通過ラインを全体の約1割で区切れるでしょう。でも例えば「中間選考通過のうち、読者ランキングで選んだのは半分だけで、残り半分は審査員が読んで選んだ」ということであれば、読者ランキング的な数字で判断できる通過ラインは全体の約5%のみ、ということになります。

 この『例えば』の場合でいくと、777を大雑把に半分にして約400作品が読者ランキング的な選び方になり、草薙 健(タケル)様のデータに照らし合わせて「☆32, ♡53, 0コメント」が通過ラインということになります。


 これならば、私の昨年度の感覚『★30くらいが通過ライン』と、それほど離れていませんね。「中間選考通過のうち、読者ランキングで選んだのは半分だけで、残り半分は審査員が読んで選んだ」というのであれば、短編の方は、私が以前に思ったほど読者選考準拠ではないわけです。応募要項の「読者選考によるランキングを」は嘘ではない、ということになります。

 というわけで。

 現時点では、私は以前の結論を修正して「カクヨムコン短編は、半分くらいは読者選考、残り半分は審査員による選考」と推測しているのですが……。

 実際にどうなのかは、それこそ今年は草薙 健(タケル)様のデータがあるので、中間選考発表と同時にハッキリしますね。上位何%までは確実に通過できるのか、下位からの通過枠は何%くらいあるのか、など。


 さて、この草薙 健(タケル)様のデータで、私自身の作品をチェック。

 103作品全てではなく、期間中に星増加のあった36作品だけ、抜き出してみましょう。


 320位『WEB作家の隠しごと』

 725位『ハッピーエンドは嫌いだから』

 861位『さそり座のサンタクロース』

 1,014位『ゆきのいぬ』

 1,239位『カップルだけを狙う幽霊』

 1,344位『ある朝トイレに入ったら便器がきれいに消えていた』

 1,536位『その失恋は始まりだった』

 1,963位『リレーのバトンを渡すみたいに』

 2,115位『電車ガラガラ』

 2,204位『私をパワースポットに連れてって』

 2,242位『コロナ禍の海水浴場』

 2,275位『ゾンビ vs 生存者 ――おそらく俺が最後の一人――』

 2,310位『細胞がバターのように溶けていく』

 2,311位『大統領のファイナルブレーキ』

 2,318位『わが隊を統率するは不敗騎士』

 2,508位『はかない恋の花言葉』

 2,522位『「お金がない」と彼が言うから』

 2,543位『私の魔王軍は53万です』

 2,559位『妹が俺のデートについて来た』

 3,229位『赤いランドセルと彼女』

 3,239位『スーパーが花屋に化けた』

 3,253位『黒ずんだ乳首をピンク色に戻したい』

 3,254位『人事と人妻』

 3,283位『あなたと私の HAPPY NEW YEAR』

 3,287位『川で魚と戯れる』

 3,307位『猫はコタツで丸くなる ――アメリカのともだち――』

 3,308位『風が吹けば傘屋が儲かる』

 3,323位『その日彼女は童貞だった』

 3,346位『あの日、僕が出会った妖怪は……』

 3,347位『長い渡り廊下で』

 3,354位『ささやかな倦怠期』

 3,377位『剣と魔法の異世界へGO!』

 3,392位『考古学者になりたい彼女』

 3,395位『黒いクリスマスケーキ』

 3,404位『竹屋の渡しに魅せられて』

 3,409位『私の姉はいつも優しい』


 草薙 健(タケル)様のデータは計算式の都合上、私自身のデータとは微妙に異なる部分もあるのですが、それを含めて考えても。

 惨憺たる有様ですね……。全体的に順位も酷いのですが、上ふたつが『WEB作家の隠しごと』と『ハッピーエンドは嫌いだから』なのは、どういうことなのでしょう?

 このエッセイの「カクヨムコン(2020年)私の参加状況(その0・補足)」で記したように、『WEB作家の隠しごと』はカクヨムコン期間中に投稿した作品ですが、執筆自体はかなり前。ましてや『ハッピーエンドは嫌いだから』に至っては、1年9ヶ月前に投稿した作品。

 今年のカクヨムコン、いったい私は何をしていたのか……。カクヨムコン期間中に書いて応募した7作品、全滅じゃないですか! 通過絶望の順位です!


 777位くらいが通過ラインだとするならば『WEB作家の隠しごと』だけでなく『ハッピーエンドは嫌いだから』も含まれますが、約400作品が通過できるのだとしたら『WEB作家の隠しごと』のみ。

 私が事前に想定していた通過ライン★30を基準にしても、『ハッピーエンドは嫌いだから』(期間中★19)は届きませんが『WEB作家の隠しごと』(期間中★40)ならば超えているので、この『WEB作家の隠しごと』だけは中間選考を通過するはず、と期待したいところですが……。

 全ては、仮定に仮定を重ねた上で出てきた予想数字に過ぎません。だから、本当に中間通過できるのか、ドキドキしています。

 自信はないくせに「これで落ちたらショックが大きいだろうなあ」とも思ってしまう状態です。

   

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