カクヨムを使い始めて思うこと ――六年目の手習い――

カクヨムを使い始めて約半年が経過しました（その4）――自主企画について――

　四回に渡る中間総括「約半年が経過しました」の最終回。

　今さら気づいたのですが、4月1日から半年というと、9月ではなく10月で良かったのですね。4+6=10なのに、いったい私は何を考えていたのでしょう？

「あれは『9月30日に書くべきだった』という意味」と言い訳したくても、

＞約一ヶ月遅れになってしまいました

　と書いてしまっているので、しょせん言い訳、後付けの真っ赤な嘘ということになりますし……。

　老人ボケにしては早すぎる気もするのですが、まあ、ミスはミスとして認めた上で。

　今回は、自主企画についてです。

　このエッセイで何度も書いてきたように、私は自主企画が大好きです。カクヨムの最大の特徴だと思っています。この気持ちは、半年間で変わっていません。

　一方、自主企画のシステムそのものは、この半年間で少しだけ変わりましたね。7月24日のお知らせにあった『自主企画の主催者が参加作を取り消せるようになりました』です。

　それまでは、例えば「完結済み作品限定！」の企画に連載中の作品が参加することも出来ましたし、しかも、そのケースでは「ルール違反の連載中作品の方が、頻繁に更新されるから一番上の目立つ位置に来てしまう」なんて事態にもなっていましたから、このシステム改善は私も大歓迎です。

　あと、欲を言えば。

　現在3つしか参加できない自主企画、この参加枠を増やしてほしいなあ、というのが個人的な気持ちです（要望として送るほど強く思っているわけではないですが）。

　新しく立った企画を見て、参加したくても「もう他の自主企画に参加しているし、特に企画主様に挨拶したり読んでもらったりした企画を抜けるのは、感じ悪いだろうから……」と、参加を断念することが多いのです。

　その場合「今参加している企画が終了次第、参加しよう」と考えます。だから私は『参加中の自主企画』というメモファイルを用意して、そこに「参加している企画名・参加している作品名・今のが終わり次第参加する予定の企画名」を全て書き込んでいるくらいです（企画終了日順に）。

　最近では作品数が増えてきて、メモファイルひとつでは管理しきれなくなり、『参加中の自主企画』『参加中の自主企画　今日明日』『参加中の自主企画　フリー作品一覧』の三つに分けました。真ん中は「特に今日や明日に終わる企画に参加しているもの」を別紙に分けたものであり、三番目は、新しく魅力的な企画を見つけた時に備えて「現時点で枠が空いていて参加可能な作品」をリストアップしたものです。

　これらのファイル、毎日書き直さないといけないので、結構マメな作業になってしまいますが……。ここまでくると、もう完全に自主企画中毒ですね。

　先ほど『要望として送るほど強く思っているわけではない』という言葉を使いましたが、逆に、要望として送った「自主企画に関して、ここを直して欲しい！」という点もありました。

　それは「各自が開催した自主企画を、一目でわかるようにして欲しい」ということ。

　現在、それぞれの自主企画のページからは『主催者：〇〇』をクリックするだけで企画主様のページへ行けますが、逆は出来ません。各自のページには、小説や近況ノートの一覧があるのですから、そこに「開催した自主企画」の一覧があっても良さそうなものなのに……。

　もちろん、機能としてはなくても、近況ノートの中で「自主企画を開催しています」などとリンクを張っておられる方々もいるでしょう。でも、その場合でも、ほとんどは「現在開催中の自主企画」だけであり、「過去に開催した自主企画」まで記載しておられる方々は滅多にいないと思います。

　自主企画によっては「過去に私の同様の企画に参加した作品は、参加をご遠慮ください」と記されている場合もあります。それで「あれっ、どうだったっけ？」と悩んでしまうことがあるのですよ。

　もちろん、本来ならば、参加させていただいた自主企画の主催者のお名前は覚えておくのが礼儀なのでしょうが、自主企画作品数が多くなると、なかなか覚えきれず……。「ごめんなさい」と思いながら、それぞれの作品に関して「自分はこの人の企画に参加したことがあっただろうか？」とチェックすることになります。それぞれの作品のページ、右下には『参加した自主企画イベント』という項目がありますからね。でも、そこも「企画名」「終了日」は書かれていても「主催者名」は記載されていないので、いちいちクリックして確認することになります。参加した企画の数が多いと、これも結構大変な作業です。

　また「過去に私の同様の企画に参加した作品は……」みたいな但し書きがない企画であっても。

「この企画の主催者は、自主企画に対して、どういうスタンスなのだろう？ 今まで、どんな企画を開いてきたのだろう？」

　というのを知りたくなる場合もあります。

　つまり「企画は立てるだけで、あとは放置」という人もいれば、「頻繁にチェックして、ルール違反の参加作品があれば『自主企画の主催者が参加作を取り消せる』機能を活用」という人もいますよね。放置ならばまだしも、一日か二日で「やっぱり、やめた」と、いつのまにか企画を消してしまうような主催者もおられます。もちろん『イベントは、主催者または運営によって削除される可能性があります』というのが自主企画ですが、せっかく3つしかない参加枠を使って参加するのですから、できればそういう企画に参加するのは避けたいものです（特に私のように、わざわざ「期間終了後に参加する、次の予定」までメモしている者としては）。

　そんなことを思うので、「各自のページに、開催した自主企画の一覧があったらいいなあ」と思う次第です。何かの機会に要望として送ったのですが、おそらく少数意見なのでしょう。まだ反映されていません……。

　さて、そんな私にとっての自主企画。

　カクヨムを使い始めた当初から「自主企画のおかげで、作品を読んでもらえる！」というのは強く感じており、このエッセイでも記してきましたが……。

　最近、特に感じるのが「読んでもらえる！」だけでなく「感想をもらえる！」という点です。それも短編だけではなく、完結済みの長編で。

　自主企画がなければ「埋もれてしまって、存在すら知られない」という長編作品が、最後まで読んで感想をいただける！

　こんなに嬉しいことはありません。……と書くと、それが枕詞のようになって「まだ僕には帰れるところがあるんだ」という台詞が頭に浮かぶのですが（世代が世代なので）、この場合は「まだ僕には変えれるところがあるんだ」ですね。

　もちろん自主企画とは無関係に有意義な感想をいただくこともありますが、特に自主企画経由では、いっそう真面目に「最後まで読んで、面白かった点。逆に、改善した方が良いと感じた点」を指摘していただける気がします（参加する自主企画の性質にもよるのでしょうが）。その結果、随時、作品を手直し出来るので……。本当に、ありがたく感じているわけです。

　以上は、自主企画に参加する側としての話でしたが。

　それほど自主企画が好きなので、当然のように、私も『主催者側』になってみました。

　最初の一ヶ月は開催できないシステムなので、初めての『主催者側』は「2019年5月1日 06:11 作成」。こんな企画でした。

『【伏線だから！】伏線の含まれる完結済作品、特に☆の少ないもの【一気に読んで！】』

https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054889413553

　今にして思えば、かなり不手際の多い企画でした。

　まず、当時は『自主企画の主催者が参加作を取り消せる』機能がなかったため、連載中の作品が参加してきても（一番上の目立つ位置にあっても）、どうしようもなかったこと。

　ちなみに、今見てみたら、まだ一番上には『連載中』の作品があったので、今さらですが『自主企画の主催者が参加作を取り消せる』をやってきました（これ、その機能がなかった頃の昔の企画に関しても適用されているのですね。考えてみれば、こうして今でも過去の自主企画のページには行けるのですから、今さらでも企画意図に反した作品を排除する意味は、ささやかながらあるのでしょう）。

　また、私自身の大きな失敗として、「企画参加時点での☆の数が少ないもの」なんて基準を入れてしまったこと。さすがに随時チェックすることは出来なかったため、少しでも時間が経った時点で、もう「企画に参加したことで☆が増えたのか、最初から多いのに参加したのか」がわからなくなってしまいました。「企画参加時点での☆の数を明記してから参加」という形にするべきだった、というのは、後から気づきました。

　また、これは『失敗』というほどではないかもしれませんが、せっかく企画に参加してくださった作品を読み始めて（少し感想も書いて）「続きは後で読もう」と思っていたら、もう企画から抜けた後だった、ということもありました。「『伏線だから一気に読んで』企画なのに、途中で中断したせい？」と反省もしましたが、同時に「自分の企画に参加してきた作品から、『感想をもらったら企画から消える』みたいなことをされると、主催者側は、あまり良い気がしない」というのを、つくづく感じました（もちろんルール上は構わない行為であり、また『主催者』個人によっても感じ方は様々なのでしょうが）。まあプラスの点としては、この経験のおかげで「ならば自分が参加する側でも、感想をいただいたら、その企画から抜けてはならない」と改めて認識できたことでしょうか。

　とにかく、そんな感じで『初めて』は、残念な企画となりました。

　2回目以降は、特に「失敗した！」とも感じておらず、以下のように「参加してくださった作品」に関してリストを作るようになりました。

『自主企画「ああ懐かしき平和な時代【1980年代を読みたい！】」参加作品リスト』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890444827

『自主企画「ネタバレ上等！ 最終話オンリーイベント！」参加作品リスト』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054890454783

『自主企画「異世界以外への転生もの展示会」参加作品リスト』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054891075427

『自主企画「あなたの作品リストを拝見したい」参加作品リスト』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054891352593

　一応は「私からの一言」を添えていますが、長編の場合は最後までではなく、途中まで読んで書いている場合が多いです。そもそも参加作品数が少ない企画ばかり開いていますが、それでも「全作品に関して、何らかの感想を」となると、それほど簡単ではないのですね。だから「参加長編を最後まで読んでコメントする」というような企画を開催しておられる企画主様を、改めて尊敬しました。

　なお、まだリストは作成していませんが、今は今で、自主企画を一つ開催中です。

【途中敗退者たちの集い】今は一次選考が精一杯【ただし読者選考のあるコンテストを除く】

https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054891422743

　こんな感じで、開催した自主企画を並べるだけでも、主催者の個性が見えてくるのではないでしょうか。

　他の人がやらないような企画ばかり立てたり、バラエティに富んだ企画を立てたり、あるいは逆に、徹底して同じような企画ばかり続けたり……。

　まだ私は「お題を出して作品を書いてもらう」系の企画を開催したことはありませんが、いつかやってみたいと考えてはいます。

　実は自主企画参加作品のメモとは別に「将来開催する自主企画の予定」というメモも用意してあるのですが（まだ自主企画を開催できなかった、カクヨム利用一ヶ月以内のうちから！）、今確認してみたら「構想したけれど開催はしていない自主企画」は6つ、そのうち半分近くが既にボツ案のような感じでした。

　まあ私の場合はともかくとして。

　自主企画にも主催者の個性が反映されると考えると、やはり「各自のページに、開催した自主企画の一覧を表示して欲しい」と思ってしまいます。

　……以上、とりとめもなく書いてきましたが。

　カクヨム利用半年における「自主企画について」でした。

　最後に、付け加える形で、もう一つ。

　前々回でランキングについて記した時は忘れていたのですが、いただいた感想に返信する際に思い出しました。

　自主企画には『同じイベントに参加している人からの作品への評価はランキングに反映されません』という但し書きがあるのですよね。

　ジャンル別の日間ランキングを見ていると、ジャンルによっては十数作品しか記載されていないページもあり「いくら過疎ジャンルとしても少なすぎるのでは？」と不思議に感じていたのですが、上記の但し書きを思い出したところで、納得した次第です。なるほど！

　この『同じイベントに参加している人からの作品への評価はランキングに反映されません』というシステム。これがあるので「とにかくランキング上位を目指す！」という作品は、自主企画には一切参加できないという状態になるのでしょう。

　つまり、ランキングと自主企画は両立しない。同じカクヨム利用者でも、ランキング重視派と自主企画重視派とに分かれてしまう。これはこれで、面白いですね！ なかなか良いシステムだと思いました。

　当然ながら、私は自主企画重視派です。