カクヨムを使い始めて約半年が経過しました(その3)――カクヨムのコンテストについて(第5回カクヨムWeb小説コンテストについて)――
9月18日のお知らせに『【2019/11/29~2020/1/31開催】第5回カクヨムWeb小説コンテスト 応募要項を発表しました』という告知がありました。
カクヨム利用一年目の私は「これがカクヨム最大のコンテストなのだろう」と勝手に思っており、「ならば11月末から、お祭り状態になるのかな?」とも想像しております。
さて、私がカクヨムを使い始めてからの約半年間。カクヨムコンほど大きくはないとしても、いくつかのコンテストが開催されてきました。
以前に「エンジョイ勢・ガチ勢」や「コンテストに応募するだけで ――続・星が少なくても宣伝してもらえる――」などで記したように、私は気軽にコンテストに応募してしまうエンジョイ勢です。カクヨムでの約半年間で「ファミ通文庫大賞」「『アニメ新世紀宣言』体験談コンテスト」「ドラゴンノベルス新世代ファンタジー小説コンテスト」「スニーカー文庫《シチュエーション斬り!!》コンテスト」「オーバー30歳主人公コンテスト」「大人も子供も参加できる! カクヨム甲子園《テーマ別》」の6つに応募してみました。
そのうち「ファミ通文庫大賞」では一次選考を、「『アニメ新世紀宣言』体験談コンテスト」では中間選考を通過しました。もしもガチ勢ならば、一次選考(中間選考)通過くらいでは嬉しくないかもしれませんが、エンジョイ勢の私としては、この程度でも十分喜びに値する結果です。
特に「ファミ通文庫大賞」は「一次選考・二次選考結果がいっぺんに発表される」、つまり「一次選考通過と同時に二次選考落選を知らされる」という発表形式でしたが、それでも嬉しかったくらいです。
そもそも私、「小説家になろう」の方でも、「第7回ネット小説大賞」という大きなコンテスト(おそらく、こちらのカクヨムコンに相当?)でしか一次選考を通過したことがありません。色々な作品を募集している間口の広いコンテントで、ラノベっぽくない作品だけが「かろうじて一次選考を通った」という感じでした。
ですが「ファミ通文庫大賞」は、そうした『間口の広いコンテント』とは違うはず。応募した『異世界裏稼業 ウルチシェンス・ドミヌス(1)「桃色の髪の少女」』も、今時のラノベっぽくないとはいえ、一応はラノベを意識して書いた作品でした。ですから、そういうタイプの小説が一次選考を通過したというだけで「私だって、そういう小説も書けるんだ!」という気持ちになれて、喜びもひとしおだったわけです。
それに。
実はこの作品、一度は「ファミ通文庫大賞」に応募したことを後悔した時期もあったので、その意味でも『喜びもひとしお』でした。
どういうことかというと。
このエッセイの「エンジョイ勢・ガチ勢」の中で、私はこんなことを記しています。
> 10万文字以上16万字以下で期限までに投稿完結する作品が二つあったので、二つとも『ファミ通文庫大賞』に応募したかったのですが、片方はファンタジー小説でもないしラノベっぽくもないから、躊躇しました。
> 落選するのは当然としても、最終結果が出る前に「もっと内容的に相応しいコンテスト」が開かれたら、もったいないなあ……。そう思ったからです。
> 応募しないで、とっておくことにしました。
> もう片方の異世界ファンタジーの方は、星一桁でも恥ずかしげもなく、応募したんですけどね。
ところが、この後。「オーバー30歳主人公コンテスト」が開かれたことで、私は激しく後悔したわけです。
何しろ、応募した方である『もう片方の異世界ファンタジー』、その主人公は、中年男性だったのです! つまり、とっておいた方ではなく、応募してしまった方こそ『「もっと内容的に相応しいコンテスト」が開かれたら、もったいない』という作品だったのです! 「オーバー30歳主人公コンテスト」用に残しておくべきでした!
これの続編は文字数オーバーしているために、中年男性が主人公でも、コンテストには出せません。あまりに後悔したために、「オーバー30歳主人公コンテスト」用に、新たに長編を一つ書いたくらいでした。
でも、その『後悔』も、上述のような一次選考通過という結果で、再び反転したわけです。「応募先を変更できないシステムで、結果的には良かった」と。
何が幸いして何が災いするのか、わからないものですね。
……と、ここまでが、私の約半年のコンテスト応募歴です。
こんな私なので、カクヨムコンにも、喜び勇んで参加するつもりでした。ワクワクしながら応募要項を読んでみました。「いくつかの部門に分かれている」ということを知り、どの部門にどの作品を応募するのか、メモしてみたくらいです。
しかし、応募要項を読み進めるうちに。
「ちょっと待てよ」
心の中に、小さなブレーキが掛かってしまいました。
私が気になったのは、選考方法です。
他の多くのコンテスト同様、読者選考によるランキングが関係するコンテストなのですよね。『読者選考期間中の読者による評価が、ランキングに反映されます』というシステムですから、「既に完結しており、読者選考期間中に読まれる可能性も、評価される可能性も低い」という作品は、応募するだけ無駄な気がします。
「でも、応募しないよりは、応募する方が……。少しは読んでもらえる可能性が……」
と、いつものような考えが頭に浮かんだところで。
選考方法を読み直して、愕然としました。
『応募された作品の中から、読者選考によるランキング上位作品が最終選考にノミネートされます。最終選考ではKADOKAWA内の小説系レーベルの編集部が合同で選考委員となって、受賞作品を決定します』
「あれ……? この書き方だと、そもそも読者選考を突破しないと、選考委員には読んでもらえないのか……?」
これ、私のように「とりあえず応募しておけば、どうせ下読み審査員だろうけど、最低一人は読者が増えるぞ」と思って応募する人間には、致命的ですよね。その『最低一人』の読者が得られる可能性、ほとんどありませんから。
もちろん今までのコンテストでも、応募要項に読者選考のことは書かれていました。ただし『応募された作品の中から、読者選考によるランキング上位作品と編集部からピックアップされた作品が 最終選考対象作品としてエントリーされます』みたいな記述だったので、『編集部からピックアップ』という言葉を頼りにすることも出来ました。編集部が独自に選ぶ作品もある以上、ランキングに入らないような作品でも、読んでもらえる可能性を少しは期待できました。「どうせ下読み審査員だろうけど、最低一人は読者が増えるぞ」という気持ちになれました。
でも、カクヨムコンは違うのですね……。残念です。
なお、約半年間の応募歴の中で「一次選考(中間選考)を通過しました!」と記した「ファミ通文庫大賞」と「『アニメ新世紀宣言』体験談コンテスト」。どちらも、読者選考のないコンテストでした。それぞれ『応募された作品の中から、外部選考委員、編集部による一次選考を行います』『応募された作品の中から、選考委員による厳正な審査の上』となっていましたから。
それもあって、ますます私は「読者選考のあるコンテストでは望み薄」という気持ちが強くなっています。
まあ、それでも。
どんなにゼロに近い可能性であっても、応募しなければ完全にゼロであり、応募すれば「ゼロに近いけれどゼロではない」という可能性になるのでしょう。
それに、以前に「コンテストに応募するだけで ――続・星が少なくても宣伝してもらえる――」で書いたように、コンテストに参加することは「星が少なくても宣伝してもらえる」という機会に繋がります。
これは、明らかなメリットですね。
では逆に、何かデメリットはあるのでしょうか?
……ここで、以前の『「カクヨムからのお知らせ」を読んで(4月1日と5月28日の合体)』の中で記した一文です。
>「読み書きするのはカクヨムで。でもコンテスト応募は『小説家になろう』で。一応カクヨムのコンテストは、なろう以上にダメ元で参加」
このスタンス、基本的に変わっていません。
つまり、もしも同時期に両方でコンテストがあるならば、カクヨムではなく「小説家になろう」の方を優先したい、と考えています。現在の読み書きのメインはカクヨムなのに。
そして。
去年の「第7回ネット小説大賞」の応募期間が10月末から2月頭だったので、おそらく今年も同じくらいの時期に「第8回」があるのではないか、と勝手に予想しています。そうなると、カクヨムコンと時期が重なりますね。
当然のように「第7回ネット小説大賞」には『原則他コンテストとの重複応募は禁止しております』という一文がありました。「第8回」があるとしても、きっと同様でしょう。だから「カクヨムコンに参加すること」は「あちらのコンテストに応募できない」というデメリットになってしまいます。
その点を考慮して、現段階での結論としては。
「カクヨムオンリーの作品だけで、カクヨムコンに参加しようかな」と思っています。そうなると「第5回カクヨムWeb小説コンテスト」ではなく、いくつかの短編を「カクヨムWeb小説短編賞2019」の方に応募するだけになりそうです。
特に、短編の方の選考方法は『読者選考によるランキングを参考に、カクヨム編集部による一次選考を行います』となっているので(『参考に』というのがどの程度なのかわかりませんが)、長編の方のコンテストと比べたら、まだ「一次選考を通過せずとも読んでもらえるかもしれない」という淡い期待も出来ますから。
……というわけで。
今回は、カクヨムのコンテストに対して思うこと(どう接していくか)というエッセイでした。
これからカクヨムコンに向けて盛り上がっていくであろう時期に、こんなエッセイを書いてしまうのは、少し肩身が狭い気もするのですが……。まあ、これも、一人の『カクヨム初心者』の正直な考えということで、お許しください。
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