第11話 お題:カタリ or バーグさん
【KAC10】カタリ or バーグさん ついでにトリ
編集部より
***
KAC最終日はカクヨムのイメージキャラクターである「カタリィ・ノヴェル」もしくは「リンドバーグ」の登場する物語に挑戦してください。トリは出ても出なくても構いません。ジャンル不問。トリは登場必須ではありません。カタリとバーグさん、2人が登場する物語でも、どちらか片方でも、あるいは2人が直接登場しない物語も!?ありかもしれません。なお、作中にトリが登場するかどうかは問わないものとする。
カタリィ・ノヴェル
(カタリの紹介)
リンドバーグ
(バーグさんの紹介)
***
さぁきたよー。KAC10!!
最後はどんなお題だい?
なんて勇んでいた私は手が止まる。
……。
……。
ああ、なんか、見覚えはあるけど……
他の方々のKACのあとがき的なものを読むと『誰っ?!』となった人が多かったみたい。
でも私には見覚えがあった。
しかし。
見覚えがあった程度だ。
なんか、作ったキャラに設定付けするイベントかなんかやってたのを、過去見たのだ。
ただ、こういったイベントにはまっっっっったく興味がない為、その後イベントを追うことはしてなかった。
というか。
そもそもこのキャラ、まだ有効だったんだ??
というのが私の感想。
てっきり、イベント用の捨てキャラ(失礼)だと思っていたので。
だって、イベント後2人が活躍してるトコ見たことないし。
※実は、特集や講評会などのイラストに出てきてたらしいが、あんまそっちは見た事がなかった。
このお題を見た時。
私は真っ先に編集部の下心──げふんげふん、意図を考えた。
最後の最後、お題にもってくる。
それって、カクヨムの中ですら知名度激低のこの2人を、せめてカクヨム内でメジャーにすべく、このキャラに『ストーリー』という肉付けをして、あわよくばシリーズにしたいのかな?
そう推測した。
なので私は。
敢えてキャラ設定からはみ出さないようなストーリーを考える事にした。
編集部が『日陰キャラをメジャーにしたい』という事の為にコレをお題にしたのなら、設定無視や逸脱・発展させすぎたものや、その後の展開をさせ難いストーリーではダメだと思ったのだ。
頭の中にあったのは。
スクウェア・エニックスがよく出す、ゲームアンソロ本もしくは公式海賊本。
ドラクエ4コマ……小学生だった頃から愛読していた。
それである!!
まぁ、ドラクエ4コマの場合、キャラそのものに性格がありませんからね。ちょっと違うけど。
でも、書く時のノリは決まった!!
さあ書くぞっ!!!
という事で、仕事の隙間時間に考え始めた。
え? 金曜午後以外は休みじゃないかって?
『年度』は『3月31日』まであるじゃないっ!
何言ってんのみんな! ははっ!
サイトを『4月1日になったら変える』事を、一体誰がやってると思ってたの? コビトさん?
……いないよ? コビトさんなんて。
さて。
結局土日も仕事してた事は、この際置いておこう。
編集部からのメッセージには、カタリかバーグどっちかを使えばいいって書いてあるが、多分両方出てた方がいいんだろうなぁ。
そしてトリ。いてもいなくてもいいって書いてあるけど……3回言ったって事は、それフリだよね。出せるなら出して欲しいって事だよね。
キャラを使ってのストーリー作成かぁ……
マジかぁ……苦手なんだよなぁ、そういうの。
そう。
ドラクエ4コマとか、ゲームアンソロとか好きな割に、私自身は『既にある設定を使って書く』という事を殆どした事がない。
だから悩んだ……メッチャ悩んだ。
カタリくんとバーグさんの設定を何度も読み返し、うーーーーーーん、と唸る事になる。
ただ、今回は(心に)余裕があった為、参考の為に他の方の作品を読んでみる事にした。
設定外の作品は除外し、設定を使ってキャラを活かした作品たちを。
みんな、生き生きキャラを書いていた。
書く人が違うだけで、こんなに違う性格になるのか。とても参考になった。
しかし。
それらを見て、一つの私の中の『こだわり』がムクムクと目覚めてしまう。
(※コレが、第8話に書いた布石の話)
そう。
バーグさんはAIである、という事。
バーグさんの設定資料の中には、物理的な身体を持つのか、電子上にだけ存在しているのかは明記されていなかった。
物理的な身体を持つ、とした時に、私には地雷がある。
『生身の人間でいいじゃん』と言えてしまうようなキャラになっては嫌。
設定を見ると、バーグさんはAIであるにもかかわらず、喜怒哀楽があり、人間臭い性格をしている事が書かれていた。
そして、勿論イメージ画もある。
という事は、物理的身体を持つと、見た目は人間と何も変わらないのだ。
それではダメだ! 私的にっ!!
と、いうワケで、バーグさんはタブレットの中のキャラに。
カタリくん。
あんま深く考えなかったゴメンね。
単純に、私の書きやすい、ヘタレ熱血キャラに。
そしてトリ。
出そうかどうしようか悩んだが、編集部のフリの強さを考えて出す事に。
トリを喋らせるかどうかは……文字数の関係で喋らせない事に。その代わり、カタリとバーグさんにイジられるようなモノにした。
さて。
キャラは大体決まったけれど。
問題はストーリーである。
他の人の作品を読んでみて、一番多いパターンに気づいていた。
『現在や未来のカクヨムユーザーや架空の作家達の元に訪れて、まだ陽の目を見ていない作品を発掘させる』
このパターンが多かった。
そりゃそうだ。2人の設定に則るとそうなるからだ。
でも、差異が必要だ。
うーーーーーーーーーーーん……
と、いう事で。
『まだ見ぬ素晴らしい作品を発掘する』のではなく、『既出の世界的有名作品を書くキッカケになった』という風にしてみようと目論む。
その為に、世界的大ヒットの作者の事を考えてみたが……海外作家はNGだ。海外の世相を調べている時間がない。近世作家もNG。想像で書くには作家本人の情報が残りすぎている。
ちょうど、全然違う話を考えている時に『平安末期〜戦国時代初期』の世事について調べていた事を思い出す。
よし。
じゃあアレしかない。
と、いうワケで生まれたのがこの作品。
至高の一篇
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889052067
カタリくんを何も知らないヘタレ熱血主人公、バーグさんはタブレットAIで空気読まない説明好きヒロインとして添え、ついでにトリ。
物語を書きながら、2人の設定情報を何度も参照して、何とか書き上げた。
途中、2人とトリの掛け合いが面白くなってきてしまい、書き上げてみたら4000文字を軽く超えていた。
なので、泣く泣くストーリーの進みに無関係な漫才は削る事となった……残念。
そんなこんなで苦労して、なんとか公開。
余韻に浸る事も出来ず、4月1日サイト切り替えの対応の仕事をやりまくっていた。
そんな、荒んだ私の心を癒した作品はこちらです!!
とある未完常習者の奮闘、バーグさん
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889042222
高羽慧
https://kakuyomu.jp/users/takabakei
公共の場の喫煙所で読んでたのに、思わず声出して笑ってしまった。
しかも結構な音量で『ははっ』と。
他人の視線が痛かった……
このKACに『参加はしていた』という、高羽Kさんというアマチュア作家さんの生の声、というテイである。
タイトルの意味は、最後まで読むと分かる。
はー。笑った笑った。
続いてコレ。
カタリィ・ノヴェルは見つめない
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889059256
タカナシ
https://kakuyomu.jp/users/takanashi30
この作品は、読む人を選ぶかなぁ。
とある漫画のファンなら、絶対に楽しめるし面白いと思うけど、アレを知らないと難しいかも……
ちなみに。
私はこの小説を読んでたら何故か漫画を読んでるかのような感覚に陥り、挙げ句の果てに作中のカタリくんが途中からナラ◯チャに見えていた。不思議な事もあるもんだ……
KAC10については、他も力作揃いで心掴まれた作品が沢山です!!
なので、正直ゲットできるのは皆勤賞だけかな……と凹んでおりました。
読んでくださってレビュー下さった方々からは絶賛していただき、天にも昇る心地──ちょっと昇ったかも──だったのですが。
レビュー数もpvも伸びず、だけど他の方々の作品はゴリゴリレビューを貰っていたりして。
絶賛してくださる方々の言葉を見ると、『もしかしたら……』なんて言葉も浮かびましたが、他の方の作品を読むと、そんな淡い期待は綺麗に消し炭も残らず消滅させられたりしてました。
なので……
なので……
まさか編集部賞を頂けるとはっ!!
ひゃっはー!
最近財布事情がキツイから賞金貰え──ゲフンゲフン、もとい、賞を頂けるなんて! 10度見するぐらい驚きました!!!
ひとえに……絶賛して下さった方々のお陰で御座います。
あと、応援して下さった方々。
励ましてくれた方々。
読んでくださった方々。
作品に関わって下さった全ての方々のお陰だと、マジ、思っております!!
皆さんがいなかったら、KAC10まで書くことが出来なかったと思いますもん。
もし、自分の努力の中に、受賞の理由があるとしたら。
『編集部の意図を編集部の思う方向に近い形で汲み取れたんじゃないか』という部分ですかね。
私の作品が他の方々のより優れていたかというと、絶対に違うと思います。
好みや賛否もあるかと思いますし、表現力や筆力も構成や設定云々かんぬんも、破綻してなかったレベルだと思っています。
キャラのやり取りは、私自身が楽しく書けたので、それが読んで下さった方々に伝わったのかな、と思っています。
ただ!!
嬉しかった!!!
ただひたすら嬉しかった!!!
私のような底辺アマチュアの作品を、編集部が気にして下さったという事が、何より嬉しかった!!!
ここしばらくの運を全て使い果たしてしまったのではないかと思うほど嬉しかった!!
マジで『明日死ぬんかな?』とちょっと怖くなったぐらい嬉しかったです!
なんとか年度末の魔物との激闘も終わり、
HPギリで赤点滅してる状態でも生き残り、
そして最後のおまけに、編集部賞も頂けて。
本当にKACは……
……
……
キツかったデス……
楽しかったけど、それと同じだけキツかったデス……
思い返すと楽しかった事しか思い出せない記憶マジック。
この機能のお陰で人間は生きていけるんだね。
そんなこんなで。
私のKACは終わりました。
終わってから暫くは……というか、まだ燃えカス状態です。
復活するには……どれぐらい時間かかるかなぁ……
兎に角。
皆さま、ここまで読んで下さって、応援して下さって、本当に本当にありがとうございました!!
※KACイベントについてはここまで。
最後のエピソードはおまけみたいな事を書こうかと思ってます。
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